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南側の視界も良く、非常に暗い達磨。ここにしょっちゅう行きたいけど遠い
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 小学生の頃から慣れ親しんできた天体観測だが、その頃から、「これは一生の趣味になるだろうな」という気はしていた。紆余曲折を経て、未だにあれやこれやと思い悩む天体写真、その顛末を記録してみました。「曇天」なのは、晴れればこのページを書いている暇が無い訳で、曇って星が見えない日に書いているからなんです。トラブルも多数…

2019年1月10日 超お手軽観望用経緯台。笠井AZ-Palm


本当に手のひらに収まるかどうか試してみる…
本当に手に収まるか確認してみたコンパクトな経緯台、AX-Palm。さすがに収めるにはムリだが、十分に小型。実際にはコレに色々付けなきゃならん。
やっぱり1年以上前の話をしてしまっているのだけど、色々増強した2017年だったので、なかなか紹介仕切れなくてこんなもんだ。この年の天文系の最後は、この経緯台だった。

この当時、手元に置いてた機材としては赤道儀と軽量屈折は、まる子ことCEM25ECと、光圀ことBORG107FL決まりになったのだが、こうなると出撃するときならいいとしても、ちょっと月をみるとか、満月を撮影しようか、という時にオーバースペックで、出し入れや準備に手間がかかりすぎる問題があった。ただ、そもそもお手軽経緯台であれば、ドナルド君があるのだが、これはこれでちょいと手元に無い問題もあった。なので、筒は光圀さん、場合によってはプロミナー五郎でもいいので、後はポルタに代わるお手軽、かつせっかくなので電車でも持っていけるコンパクトな経緯台があればよかったわけだ。

コンパクトな経緯台であれば、それこそBORGの微動セット ミザールの経緯台なんかも微動が付いててかなりいいかも、と言うところまでは行った。んが、天頂付近が狙いにくいとか、最後ちょっとコストパフォーマンスや品質面の不安、その他コンパクトかどうかと言うところでひと押し足りなかった。

微動が付いていることにこだわると選択肢はあまりないんだよな。じゃあ微動をあきらめたら、と探し直して見ると結構色々ある。そんな中でも比較的使いやすそうで、飛び抜けて安くてコンパクトだったのがこのAZ-PALMだったわけだ。

「Palm」というだけあって、本体だけならちょいと無理すれば手のひらに乗らなくは無い(握り込むのはさすがにムリだが、商品説明画面には握ってるのがある…)。しかも価格は15千円程度と結構、と言うか相当に安い。

実際には単体で使えるわけではなく、少なくとも軽量アリ溝のAZ-Pアリ溝金具(4千円)は同時に購入したし、運用には三脚が必要だ。三脚はカメラ用のカーボン三脚があるのでそれを使うとして、三脚ネジ穴が3/8なのでそのアダプタも必要だった(これは買ったところで知れてるけど)。うん、ポチッと行きますポチッと。とりあえず購入はいつもの協栄東京さんにお世話になりました(^^;

さて、実際にブツが届いて筒を乗せてみると、微動が無いのはやっぱりちょっと気になる。フリクションは水平垂直それぞれに調整できるので、適切なバランスを取って適切に調整してやればスムーズに動くのだが、特に垂直のバランスをつい、おろそかにしてしまうので、垂直微動に気を使うハメになってしまう…というか、バランスが悪いまま手を離して落っことしそうになる事多数(^_^;)。良い子はバランスをちゃんと調整しましょう。

トルク調整さえスムーズにできれば、後は違和感はさほど無い。ただ、三脚側についてもバランスも気をつけてやらないと、筒の重さに引きずられてコケてしまうので注意が必要だ。軽いので持ち運びも簡単で、ついぱぱっと動かしてしまい、鏡筒側にすっころんでしまいそうになったこと多数なのは秘密だ。

組み立ててみるとこんな感じ
既出だが、光圀(BROG107FL)を取り付けてみるとこんな感じ。アリミゾと、三脚を取り付けなければ使えないのでこんなもんだ。これでも十分小型軽量。
忘れるところだった。微動について。微動ハンドルが無いため、使い方としてはバランスをしっかり取った上でフリークランプ部分の調整をできるだけ緩めて(この辺は大きな同軸ネジになってて、割と簡単に調整できるのがありがたい)、筒を持って上下左右に動かすことになる。フリークランプを目一杯緩めておけば良いが、あまり緩めすぎると今度はバランスを失いやすくなるので、ある程度トルクは残すことになる。そして、筒を持って微動させようとすると、筒の「たわみ」が気になることになる。倍率にもよるが、たわみがひどいと、微動させて天体を追いかけたつもりで、手を離すと元に戻ったりする。

この辺はたわみの無いハンドルなんかが欲しくなる(その意味ではドナルド君に付属してきたハンドルはたいしたものだ。あれは微動が付いてるのであまり気にならなかったが…)。でもその分重くなったりバランス崩れたりすると何やってんだか、ということになるので、後はきちんとバランスを合わせることで対応するしか無い。どのみち、経緯台なんだからそれほど高倍率では使えないのだ。

これまでに何度か使っている(特に満月撮影等のチョイ撮りに便利)。500〜600mm+APS-Cのカメラでの月撮影ぐらいであれば、微動ハンドルが無くて困ることはまず無い。フリーストップの調整でなんとでもなるので、100倍ぐらいまでの惑星観望ならなんとかなりそうな感じだ。観望会ではまだ使ってないので、機会があれば是非試してみたい。

後は、これだけコンパクトなので、収納場所を気にしなくていいのは便利だ。三脚をバラしてしまえば、アリミゾ付けっぱなしでもてきとーな箱に放り込んでおけば良いのでラクチンだ。そんなにしょっちゅうは使わないかもしれないが、イザ、ちょいとだけ架台がいる!というときは重宝しそうである。



2019年2月12日 都会で電視か惑星かZWO ASI 183MC


ついに手に入れてしまったCMOSカメラ。果たして使いこなせるのか?
最近流行りの電視に触発されて、ついに手を出してしまったCMOSカメラ。1インチで2千万画素あるので使いこなしが色々難しそうなんだけど…はたしてきちんと使いこなすことができるのか?
2018年の秋、いろいろあって少し落ち着いて来たところで、市街地の自宅からでもたまに観測できる体制が欲しくなって来ていた。夏に天体望遠鏡博物館で電視していた人を見て、特に惑星を観望するのに強力な武器になるなぁ、と、俄然興味が湧いていたのだ。そもそも、この年は色々あってあまり投資できてないのだが、その分、秋の長雨でポチリヌス菌が繁殖してしまっていたらしい。

夏の間に火星大接近があり、その時になかなか思ったような撮影ができなくて欲求不満が溜まっていたことも関係していたと思われる。

時代は電視。リアルタイムでCMOSカメラでキャプチャーし、それをPCに映し出して大勢で楽しむソリューションが紹介されていた。俺もこんなのをやってみたい!どうせなら惑星撮影カメラとしても使いたい!ということで、CMOSカメラ欲しい状態になってしまったわけだ。中でも、お手軽観望&惑星撮影であれば、チップサイズは小さくても画素サイズの大きいASI 290MC(200万画素) とかであれば、価格もお手頃で、本当にお気楽観望ができるイメージになる。

んが、こういうのは色々眺めていると欲が出てくるもんだ。画素数はもうちょっと多いほうがいいよなぁ、とか、どうせなら星雲星団の撮影も…とか、画素数が多ければノイズが出てもビニングでなんとかなるからとか…。結局変な欲が出てしまい、買ってしまったのはカラーの1インチCMOS、2000万画素の183MCだ。本体だけで言えばそ〜んなに高価なものではないのだが、やれ赤外フィルターダの光害カットフィルターだの一眼カメラマウントアダプタだの、と言ってると、気がつくと10万円近くになってしまった。お手軽観望もちょっとだけ贅沢になってしまった。モノクロでもなく、冷却でもないのは、ひとえになるべく簡単に扱いたいからだ。まぁ、価格の問題も多分にあると言えばそうなのだが(^_^;)

ただ、このとき買ったEOSのマウントアダプターは正解で、2018年時点の今のカメラシステムはEOSマウントをベースに組んでるので、そのシステムがまんま使えるのと、間に48mmフィルターが入るので、フィルターを使った遊びができる(はず)。

購入は例によって協栄東京さんにお邪魔して、必要パーツと発注方法の確認まで行けば、と思ってたのだが、「あ、在庫ありますよ、お持ち帰りですね」と。そのまま気絶(ヲイ。協栄さん、段取り良すぎ!(^^;;

EOSのアダプターと共に購入し、デフォルトではこの形で運用することになる。惑星撮影時にどうするかはまだ考えていない
EOSのアダプターと共に購入し、デフォルトではこの形で運用することになる。惑星撮影時にどうするかはまだ考えていない…
さて、単体のCMOSカメラなので撮影するためにはPCが必須になる。2000万画素と画素数も多いからか、この時のメインノートPC、VAIO Proだと撮影している間は結構な負荷がかかるようで、ファンはブンブン回りっぱなしだったりする。USB3.0でデータ転送量が多いのも効いてるんだろう。

キャプチャーソフトはSharpCapというのをインストールした。メーカーの純正ソフトもあるようだが、色々機能を使おうとすると半フリーソフトのSharpCapを使ってほしいと言うのがメーカーの推奨でもあるようだ。ドライバーとともにインストール。使い方については詳しくは他に譲るとして、「Cameras」から、接続されている自分のカメラを選択すれば画像が出て、後はだいたいGain(ゲイン)と露出(Exposure)をいじればなんとかなる。

まずは星が写るのか確認。早速SIGMA50-100mmF1.8を付けて、普通の三脚に固定。傾きつつあること座に向けてみた。ゲインを上げるとM27(リング状星雲)もしっかり確認できた。こんな風に明るいカメラレンズに付けて色々楽しめそうなのはいいかもしれない。

撮影は「Capture」で画像が勝手にPCに保存されるが、得られた撮影データは、なんにも指定しなければFITS形式(これがRAWに当たる?)になる。んが、これを扱えるソフトを持っていないので、とりあえずはTIFF形式で保存をしている。毎回指定がちょっと面倒だ。

FITS形式は、有名どころではステライメージが対応しているらしいが、ソフトもそれなりの価格がするので、少しハードルが高い(いいかげん買えよ、というのは置いとく)。使えるのであれば、DSS(Deep Sky Stacker)がいいみたいだが、コレはまだ使ってみていないのでなんとも言えない。誰か使い方教えて〜(他人任せ)

撮影してみると、パソコンを使っているので撮影と同時に画像の確認ができるのは便利だし、惑星ならほぼリアルタイムの画像を大きめの画面で共有できるので便利なのだが、ノートPCなので常に残りのバッテリーとの戦いになるし、今のところホワイトバランスがうまく合わないことが多く、なかなか難しい。あれこれ設定していると、これってもしかしたらデジカメで撮ったほうが早くてきれいじゃね?と思うこともしばしば…

本来なら惑星カメラとして活躍してやらねばならんのだが、色々面倒そうで、足元は1インチの広さを活かした星野写真で使っている。1インチの画角から、焦点距離の2.7倍が稼げるので、600mmの光圀さんでも2000mm級相当の拡大になる。考えて見ればこれで銀河も狙えるのだが、まだ試してはない。広い画角が欲しければカメラレンズを使えばいいので、相当色んなことができそうなのだが、実際には思ったように使えてない。

まず問題は単体では使えず、必ずPCを用意しなければならない。これだけで自分としては相当にハードルが上がる。更に消費電力もそれなりにあり、今使っているVAIO Priだとせいぜい2時間ぐらいしか持たない。PC用の電源が必須なのだが、まだそこは準備できてない。また、これまでのデジカメと違って各種パラメータ設定がわかりにくい上、タッチパットでちまちま設定するのでとにかく撮影までに時間がかかりまくるのだ。この辺は(できるかどうか試してないが)プリセットの設定や、慣れの問題かと思う。

特に迷っているのがホワイトバランスで、デジカメの場合はRAWで撮っておけば、いかようにもなるのだが、今のところFITSが扱えなくてTIFFでの撮影なので、ある程度しっかり撮影時にホワイトバランスを合わせておく必要がある。ただでさえ設定事項や試し撮りでPCをちまちま扱わないといけないのに、なかなか調整できないホワイトバランスをゴソゴソしてると、もう「うがああああ」の状態になってしまう。

がんばって処理してみたM42。そこそこいいのが撮れたかも
がんばって撮影&処理してみたM42。赤外感度があるからそれなりに深い感じに撮影できるが、HDR加工も含めて処理は結構大変。この星雲は明るいのでまだマシな方かな
この後、宅撮りで少しでもマシな画像を得るためにLPS-D2フィルターを導入して色々試して見ているのだが、こうしたフィルターワークをうまく使うには、ノーマルなデジカメではなく、赤外までしっかり感度のあるカメラでないと意味ないことに気がついた。もっと使ってやらねばならんのだが、いかんせん面倒な手順が多い。

とりあえず手間のかかる部分をなんとかうまく手順化して、もう少し使いこなしてやりたいとは思う。観望会とかで星雲をうまく見せられるようになれば、もっと使う頻度が増えるかもしれない

とりあえず冬なので、代表的なM42を宅撮りでチャレンジしてみた。赤外部分まで写せているのでノーマルカメラに比べると描写力はあるはずなのだが、ノイズを含めてまだまだ使いこなしや画像処理が難しい。

惑星カメラとしてはまだ使えてないので、このあと色々試してみようとは思うが、赤外含めて色々使えるはずのカメラは、使いこなしも難しそうだ。せっかく買ったのだから、なんとかもうちょっとお手軽に使えるように頑張ってみたいとは思う。



2019年3月14日 TNK最終兵器? Vixen AXJ赤道儀


導入したAXJ赤道儀。まずは導入理由をば
導入してしまったAXJ。さすがにこれだけの投資となると、簡単にホイホイ買えるモノでもない。でも、その背景には大型Project。TMTがあったりする。まずは導入理由を並べてみた。
2019年の1月。実は密かに(ここに書いてる時点で密かにぢゃないが)立てた計画がある。その名もTMT計画。Thirty cM Telescope Projectだ(ムリがあるぞ)。要は憧れの30cm望遠鏡でのTNKを企んでしまえー、というわけだが、そんなもん簡単に実現できるわけでも無い。

ただ、これまでコツコツ貯めてきたもので、なんとか行けそうな目処が立ってきたのも確かだった。2018年は色々あってあまり投資できていないというのもあり、2019年は怒濤の望遠鏡投資年にしてしまおう(そんなこと言って大丈夫か?)というのがある。なにはともあれ、Thirty cm Telescope Projectは始動してしまった。動き出しちゃったんだよ!

…落ち着こう。筒については、口径30cmともなるとあまり選択肢は無いのだが、TNKで直焦点でお手軽撮影ができるためには、軽くて精度の良いもので無くてはならない。軽さを求めると英オライオンのカーボン鏡筒を狙うのだが、そこは焦らず、また後ほど、ということにした。


何故肝心の筒を後回しにしたか?。理由は単純だ。第一に、所有している機材にはビグレプ1号がある。こいつの重量が15kgぐらいなので、まずはこの筒を関東でも問題なく使えることを検証する。そもそも25cmがまともに扱えなければ30cmなんぞ無理!な訳だ。次に、まずは足下から固めなくてはならない。つまり赤道儀だ。

荷重だけで行けばEM姫ことTAKAHASHI EM-200Bがあり、これのピリオディックモーションはかなり少なくて、R200SSレベルであればあまり問題無く楽しめるのだが、さすがに30cmクラスになって重量と焦点距離が大きくなると厳しくなる可能性が高い。今のところビグレプ1号+パラコア1の1150mmでもあまり問題無く?使えるのだが、どうせならもうちょっと上のクラスが欲しくなってしまっていた。そして、このタイミング、2018年の12月にビクセンのAXJのエンコーダーが発売になった!。キター!

ビクセンで言えば初のエンコーダー搭載だ。SXPで使ってみた星本TENがかなり使いやすかったので、俄然興味が出てきたのだ。この辺で、もう新しい架台を買うことがデフォルト化している(またかよ)。EM姫を活用するとかオートガイドを簡単にするとかがすっぽり抜けている気がするが、まぁそんなもんだ。

実は当初、エンコーダーは同時期に発売になったSXP2にも付くものだと思っていたのだ。旧SXPに比べて随分価格が上がったSXP2だが、エンコーダーが付くならなかなかリーズナブルじゃーん、と思ってたのだ。単なる希望的勘違いだった。

そもそも論では、検討していたのはCEM60ECだった。三脚込みで価格は60万円ぐらい。耐荷重もかなり(27kg!)あり、導入している人もちらほらいたのでコレだよなー、とは思っていた。(ちなみに、それほど大勢いるわけではなさそうで、iOptron CEM60ECで検索をかけると、結構上位にこのページ(実際にはYahoo!のブログ)がヒットする…。)他に究極TNKができそうなのは、国際光機では今はもう売ってないかもしれないけど、イタリア製の10MicronのHPS赤道儀があるが…耐荷重25kgで140万円コース。恐らく本体重量もそれなり(25kg)で、移動して使うレベルのもんじゃねぇだろー(その前に買える値段ぢゃねぇ)、ということでこれはまず却下。

ここまでくると、新しく自動導入やオートガイドに対応したEM200を買うこともチョット検討したが、本体と三脚でCEM60ECと同じぐらいの価格になって、更にPCとか無いと自動導入できないしエンコーダーも無い。となると、やはりAXJかCEM60ECか、となった。

価格だけで見ると、AXJは本体70万円もするし、エンコーダーが20万円、更にコスパは良いと言ってもカーボン三脚が7万円ほどする。税込み100万円オーバーコース(!)だ。普通の人はだいたいこのへんで諦める。が、しかし、既にAXJデフォになっていた私は、とにかく導入理由を錬成していく…。TMT計画はしっかりしたものでなければ!CEM60ECとの比較ポイントは以下だ

1.搭載重量に偽りあり、は、まる子(CEM25EC)経験済みだ。バランスをよほどしっかり合わさないとまともに使えない可能性がある
2. 本体重量17.4kgのAXJは、ギリギリで移動式赤道儀として運用範囲。EM姫が16kgでなんとかなってるのでなんとか、だ。クランプや形が変態チックなCEM60ECは軽い(12.3kg)のだが、梱包など運搬でも苦労しそうだ。
3. そもそもCEM60ECのエンコーダーはガイド時のみ有効。フリークランプで使えないので「んぎゃー」が起きたらまともに使えない。
4. なんと言っても星本TENは使いやすい。まる子でアライメントを取るときや特定の星を名前で探すのに、英語表記、かつ星の名前だけで恐ろしく苦労したので、この辺が日本語やGUIで使いやすいVixenは運用面でのメリットがでかい

将来の事はまだまだ分からないが、自分が導入できる最後で最大の赤道儀になるかもしれない…。一生モノなら思い切って…

ということで、清水の舞台から突き落とされてもーた(^_^;)

しかし、エンコーダーを含めると合計100万円超にもなる代物。なんとか少しでも安く購入したいものだが、いつもの背中押されまくりの協栄さんでも、他の天文ショップ、果ては時々最安値を叩き出してたカメラのキタムラでさえ「税別70万円」の定価販売(2019年1月現在)。全く値引きの気配が無い。もう定価で買うしか…

と、ふと見たビックカメラの通販。なんとポイント10%が付く!ではないかいな。これはヨドバシでも同じだった。どっちにしても本体買って、付いたポイントでエンコーダーを買えば、定価で全部揃えるより相当に安く済む。やるぞー!ビックカメラ!。いざポチっと…(つづく)



2019年4月1日 TMT−TNK最終兵器起動!。Vixen AXJ赤道儀


AXJ
発注後、1週間立たない間に届いてしまったAXJ赤道儀。ビクセンさん、準備良すぎです。しかし、入っていた箱の発泡スチロールは専用品ではなく汎用ブロック。解体にはちょっと注意を払った
10%ポイント付きに釣られて?買ってしまったVixen AXJ赤道儀。こんな高価な赤道儀を買ってしまってどーすんの、というのは置いといて、とにかく現物を置いてある(ってすごいよな)有楽町店の店頭での発注は完了。まさかすぐには来ないと思ってたのだが「ええと、メーカー在庫がありますね。来週には届きますよー」と。なぬー。ビックカメラよ、オマエもか(って在庫はメーカーさんだよ)。準備良すぎ。とにかくモノは思ったより早く到着した。

まず購入したのは本体のみ。というのはポイントを有効に使うためと、エンコーダーは発売直後に初期ロットは捌けてしまった、という話を聞いてたからだ。5日ほどで佐川急便さんごめんなさいの重量級荷物が到着。ダンボールで2箱。これはウェイトを入れると一般的な重量20kgを超えてしまうゆえの処置だろう。なので2箱目の小さいのは付属のウェイト2個が入ってた。

中身はきっちり梱包されたAXJと星本TENなどなどだけど、意外だったのは発泡スチロール。赤道儀の形に成形されたものではなく、四角い発泡スチロールを組み合わせて入れられてたのだ。まぁ出荷数を考えればさもありなんだが、組み合わせ方を無視してバラしてしまうと、二度と梱包できないリスクをはらんでいる。もし送り返したり引っ越ししたりする時にこの箱が使えないのも困る。

私の場合、大学以降平均で3年に1回ぐらいの頻度で引っ越ししてる(考えてみると結構してるな…)ので、今後も引っ越しで梱包が必要になる可能性は高いのだ。そこで、どの四角のスチロールがどこに使われているかを大まかにメモしておいた。このメモが、皮肉にも早い段階で役に立つことになる。

初の遠征に連れて行ったAXJ赤道儀。このときは三脚は間に合ったもののウェイトがまだ仮
初の遠征に出撃したAXJ。この時は三脚は間に合ったものの、追加のウェイトが間に合わなかったので、SX用のウェイトを縛り付けて仮運用している。
到着したときはまだ三脚は導入していなかったのでHAL130三脚に乗せてみて、ヤマト便という魔法陣で召喚しておいたビグレプ1号を載せてみた。あわよくばこのHAL130で運用することも考えてたのだが、三脚の長さがそれなりにあるため、不動点が高い!重量のあるビグレプ1号をあわや落っことしそうになったので、その場で足の短いSXGーCB90の三脚導入を固く心に誓ったのだ。ウェイトは付属のものだけでは足りないので、SX系の3.5kgを紐でくくりつけて仮運用。うん、デカイぞ(笑)。

最終的には毒(AXJ)を喰らわば皿(エンコーダー)まで、のつもりなのだが、まずはエンコーダー無しでP-PECのピリオディックモーション±4秒という実力とやらを見てやらねばなるまい。そもそも4秒角と言うのがどれぐらいなのかも分かってないのだが、木星の視直径がだいたい40秒角ぐらいなので、その1/10だけ、と言うわけだ。以前使っていたGPDで±15〜20秒ぐらいの性能だったはずなので、使い方次第でかなりの歩留まりが期待できる。エンコーダー無しでもなかなか良さそうぢゃないか。

2月に仮運用ウェイトでチャレンジしてみたところ、イメージとしてはEM姫か、それを上回るぐらいの性能という感じだった。自動導入や耐荷重なんかを比較して考えると、いい仕事してるかと思う。と言うか、EM姫も凄いんだな、と、改めて実感

その後、無事に追加の3.5kgウェイトも届いてTNKの運用としては普通に(と言っても赤道儀の17.5kgはいかんともし難い)運用できるようになった。なので、この赤道儀にも名前をつけてやらねばなるまい。ちなみに型番のAXJ。普通にググると、ビクセンのページ以外に何故か天草空港が出てくる。

見ると、天草空港の空港コード(レターコード)がAXJなのだそうだ。更に天草空港を見てみると、天草エアラインの飛行機に、親子いるかの「みぞか」号がある。母親は当然メスのはずなので、この赤道儀の名前は「みぞか」で決定。ちなみに「みぞか」方言で「かわいい」の意らしい。「みぞかぁ」ってとこか。
と言う事で、過去最大にして最も高価な天文機材となったみぞかさん、TMT Projectをよろしくたのんます。



2019年5月1日 みぞか専用?黒くて頼れるカーボンハイブリッド三脚Vixen ASG-CB90


HAL130三脚と比べてみた縮長でこれだけ違う
HAL130三脚では高すぎるので一気に導入したASG-CB90カーボン三脚。HAL130三脚と比べてみた。縮長でこれだけ違う。親子ほど違うが、これだけコンパクトなので持ち運びも楽だ。重量も3.4kgと軽い。
さて、みぞかさん(AXJ赤道儀)は無事に導入できたのだが、付随して足回り(三脚)も検討を進めていた。頑丈さを考えればAXD用のジュラルミン三脚が良いのだろうが、いかんせん定価16万円と高すぎる。更に重さ10kgもあるし…。せっかくSX系三脚が使えるのだから、HAL130であれば税込み24千円で事足りるのだ。ただ、実際に(手放す予定の)SXP用だったHAL130に載せてみると、AXJの17.5kgを乗せるのも、更にそこにビグレプ1号25cmを乗せるのも高さがありすぎて相応に危険だと言うことが判明した。

やはりAXJ用として?発売された ビクセン ASG-CB90は伊達に短くないということだ。カーボンだと強度はあってもたわみが出るので重量級の三脚としては必ずしも最適とは限らないはずだが、協栄の店員さんの話によるとアルミとのハイブリッドでその辺の強度も確保されているらしい。定価65千円と少々値は張るが、コストパフォーマンス的には価値は十分あると言う事で購入を固く心に誓ったのはつい最近だ。

HAL130なら24000円(税込み)で買えたりするので必ずしもコストパフォーマンスが良いわけではない。本来であればビックカメラのポイントを確保する意味でも、価格は定価だけどビックカメラ(ポイント10%)で購入をかけた。んが、このときにビグレプ1号用にと、一緒に注文をかけておいたAXD用のウェイトが、「メーカー欠品のため納入は4月以降になります…」と、「なぬー!?」という状況に。ウェイトはとにかく三脚は早急に欲しかったため、結局はキャンセル(ウェイトだけのキャンセルはできなかった…)し、いつもの協栄東京さんで10%引きで購入した。

ウェイトも同時発注で、三脚も注文&後日発送になると思ってたのだが、「あ、三脚は在庫ありますよ〜。お持ち帰りします?」と言う事で、存外にコンパクト(縮長55cmと短い)なAXG-CB90を持ち帰ることになった。だーかーらー、協栄さん段取り良すぎだってばさ(^_^;)

縮長のまま乗せてしまうとあまりにもアンバランスなので、少し伸ばして使うのが良さそうだ
縮長のままだとあまりにも頭でっかち。2段目を1/3〜半分ぐらい伸ばして使うことになる。目盛りが付いてるので3つの長さを合わせやすい。
持ち帰った三脚を早速取り出してみぞかさんを乗せて見たのだが、全部縮めた状態だと異様に短くて頭でっかちになるため少々アンバランスだ。実際ウェイトを付けたらひっくり返しそうになった。全部伸ばすとHAL130の縮長よりちょいと高くなる程度なので、大型の屈折等を使うときはこの辺なのだろう。

ニュートン反射で使うときは実行面では2段目を1/3ほど出して運用することになりそうだ。全部縮めたままでの運用は使っているカーボン素材の重量と値段が無駄になるので、運搬時のコンパクトさも含めて、この辺はビクセンさん、いい所を狙ってますぜ。ダンナ。

赤道儀との接続は中心部の柱そのものを回して取り付ける方法。構造的にはステーを介して丈夫な三脚になるの(この構造はアルミのAPP-TL130三脚も同じで、丈夫だとの評判)だが、接続時にずいぶんと回さないと締まらない。都合10回転ぐらいしてるかな?柱にはスポンジが巻いてあるので手触りはいいのだが、回しにくい柱を延々と回し続けるのは何の苦行だよ?というレベルだ。

設置してしまえばその丈夫さは折り紙付き。脚をきちんと伸ばしていればAXJを心配なく振り回せる。後はコントローラーとかの置き場所としてステー部分をうまく利用できないか、もう少し便利に使えるように検討中だ。



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