inserted by FC2 system

周辺機器 こだわりの一品


レンズ沼、更なる深みへ

<=まだ底は見えぬ、レンズ沼 デジカメIndexに戻る   玄の館トップページに戻る


いったい何本のレンズを買えばその底へたどり着けるのか、いや、底なんてものが無いことは分かりきっているはずなのに、その深みへたどり着こうとあがいている自分がいる、なんとかしようともがけばもがくほど、その深みへと…

堂々たる風格のレンズ
自分へのクリスマスプレゼントのつもりで購入。しかし、堂々たる風格と重さは隠しきれるモノでは無く、なかなか持ち出せないレンズの一つとなってしまった。もう天文専用レンズと言ってもいいかもしんない。
 

●超大口径大物レンズ●
SIGMA 50-100mmF1.8DG

2016年の年末。この年は比較的資金繰りがなんとかなっていたので、色々物欲がかきたてられていた。前年度に少し物欲を抑えていたこともあり、その反動もあったかもしれない。直前には新赤道儀も注文していたのだが、このときはまだ到着していない。このとき欲しくなったのはSIGMAの弩級大口径ズームレンズ、50-100mmF1.8だ。

背景には、Canonの50mmF1.8がF2.8まで絞らなければ使えないし、それでも周辺部はいまひとつだったりするからだ。更にこの焦点距離域で残念なレンズといえば、同じSIGMAの85mmF1.4だ。こちらも実際はF4まで絞らないとまともに使えないため、星撮り用としてはいまいちだったりする。この今までの残念感が!、この1本のレンズで!、APS-C専用とは言え、全部カバーできて!しかも!良好な星像が得られるとあれば!、買わないわけにはいかない、いや!、買わねばなるまい!買うべきなのだ!

…ちょっとびっくりげーしょんマーク多用で興奮しすぎかもしれないが、星レンズとしては比較的評判も良い。これまでの残念分を取り戻すためにも、とにかく物欲が働いたのは確かだ。しかし、これだけの大物レンズだけあってか価格も大物だ。定価で155,000円(税別)。ただ、購入したのは税込みでほぼ10万円。ほとんど4割引だ。こうなるともう定価ってなんだよ、ということになるけど、安く買えるのはありがたい。実際、購入できるレベルというのはこの辺の10万円前後が限界に近い(と言いつつ、実際には色々買ってるが…)

レンズ構成も15群21枚の堂々たるモノ。重量は約1.5kg!。なので、本当に堂々たる姿になる。Canon野中で最軽量の50mmF1.8とは価格も重さも10倍以上違う。これで描写が同じなら悩むのだが、さすがにそんなことは無い。100mmの焦点距離での撮影もできるので、この際大きさ重さには目をつぶろう。とにかく描写はピカイチ天文用としてもF1.8だと周辺光量落ちが気になるが、ほんの少し、F2まで絞るだけでずいぶんといい感じになる。通常はこのF2で使ってやろう。

ただ、考えてみたらやっぱりこの大きさ重さなんで、積極的にこのレンズでなければ、というシチュエーションが少ない。なんんだかもったいないぐらいあまり使えてなかったりする。別に使いにくいわけでは無い。フードやズームやフォーカスの各動作もきっちりしていて、いずれもビシビシ決まる。さすがの造りなんだから使ってやらないのはもったいないのは確かだ。問題なのはその重さと大きさと堂々たる風格だけだ。その風格だけで、普通に花なんか撮ってたらなんだコイツ、と思われるかも知れないが(^^;

本来ならポートレート用の超強力レンズとして大活躍して欲しいところなのだが、最近モデル撮影会も機会が無いので、なかなか活躍できないでいる。当面はマウントアダプターを介した分も含めて、星用超強力レンズとして活躍してもらおう。


便利すぎる8倍ズーム
OLYMPUSの策略にハマって、気が付いたら「生えて」いたこのレンズ。しかし、使い勝手が良すぎるのである。あまりに良すぎるため、他のレンズをほとんど使わなくなってしまった。罪なレンズだ
 

●あまりに使い勝手が良すぎる●
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmF4.0 IS PRO

2019年中はあんなのこんなのを買ってしまい、望遠鏡関連大幅増強を行ったのでカメラ関連は購入を見合わせていた。だが、ずっと欲しいと思ってたレンズがあった。OLYMPUSの12-100mmF4.0 IS PROだ。このレンズが発売されたのが2016年末だから、もう3年も前になるのだが、ずっと「いいなぁ、」と思ってたのだ。

そして年が明けて2020年。「よし、年も明けたし、買い物は一旦リセットでいいな」と思ったかどうかは分からないが、ハタと気がついたら、こんなもの(写真参照)が机上から生えていた。知らない間に気絶していたようだ。

…ウソ。実はOLYMPUSのキャッシュバックキャンペーンが2020年1月13日までというのに気がついてしまったのだ。更にPROレンズは2月から全体的に1万円ほど値上がりもするというではないか。もうこれは、買えと言うOLYMPUSの無言の圧力だ。

はい。罠にハマりました。なので、気がついたら生えていたのだ(^^;;そもそも、キャッシュバックキャンペーンは過去に痛い目に合ってる。(実は、12-40mmと40-150mmを買った直後にキャンペーンが開始されたのだ)。更に、この機会を逃したら合計2万円ほど価格が上がることになる。多少早いが、こういう物は買いたいと思った時が買い時、ちまちま貯金するより使い倒したほうが正解、と言うわけだ(言い訳)。

ちなみにキャッシュバックキャンペーンはカードの商品券で届くのだが、今回はタイミング良く(悪く?)4Kテレビの足しになった。オリンピックは延期になったが、やっぱりTVは大きいのがいい。

閑話休題。このレンズ、換算で24mm相当の超広角から、200mm相当の望遠までをカバーする。F値は4と普段使っている12-40mmF2.8より1段暗いが、F4通しだし、光学手ブレ補正がとにかく強力で頼りになる。何より8.3倍もの高倍率ズームなのにF4.0、しかも画質は妥協なく絞り開放からバリバリに使える。

いや実際、望遠側の焦点距離とボケが少し物足りないだけで、これまでの12-40mm40-150mm2本を1本にして強力手ブレ補正を付けたような凄いレンズになっている。価格も購入当時で税込み12.5万円と、それなりに凄いが…。

明るさが必要な天体写真や、望遠側が必要な場合はまだ前述の2本を使ったほうがいいのだが、それ以外の普段の撮り歩きにはこれ1本があればほぼ事足りてしまうのだ。実際、懸念していたことではあるけど、このレンズを買ってから先の2本を使うことが激減してしまった。

14-150mmに至っては何を言わんかな、だ。軽くコンパクトにしたい時は14-150mmがモノを言うかもしれないが、そこまで言うならTX1で済ませてしまう方がてっとり早かったりする。

ただ、欠点が無くはない。その大きさ重さは必然的に大きくなる。E-M5IIで撮影してると、それほど極端ではないにせよ、少々レンズが大きいよなぁ、とは思う。レンズ長が大きく伸びたため、広角側で寄って撮影する時などはやりにくくなってしまった。自撮りなんかには正直向かない。

しかあし、便利なのだ。近接撮影能力も高く、広角側だと最短距離が0.15m。じゅうごせんちだ。これはすなわち、レンズとのワーキングディスタンスが1.5cmになることらしい。最大撮影倍率は0.3倍で、35mm換算で0.6倍、これまたセミマクロの世界だ。これにデジタルズームを合わせれば、等倍撮影相当になってしまう。デジタルズームは望遠側でも画質の低下も少なく、とにかく守備範囲が広い。防塵防滴はOLYMPUSなんでバッチリだし、後は超広角レンズがあればどこでもドンと来いだ。

とにかく、これを買ってしまうとOLYMPUSの他のレンズが売れなくなってしまうんじゃないかと心配してしまう。E-M1とかのキットレンズにしていないのは多分そういった配慮もあるのだろう。せっかくなので、使い倒してやりたくなるレンズだ。


広く明るいAPS EOS用広角レンズ
広く明るいレンズが欲しくて、彷徨い歩いてたどり着いたら超久々のAT-X(Tokina)にたどり着いた。慌てて買った?からか、中古なのにそこそこの値段のものに手を出してしまったのだが、夏の天の川を撮影するためには仕方なかったかもしれない。
 

●中古で十分?明るい広角レンズ●
Tokina ATX14-20mm F2.0 Pro DX

時は2021年4月。当時は2020年に本格的に赤外改造カメラを導入して、少しずつしっかりした天体写真が撮れるようになってきた。こうなると、次は星野写真も赤外で撮りたくなるというものだ。

これまでの星野写真は、主にOLYMPUSのE-M5IIで撮影してきた。OLYMPUSのレンズは比較的良いものが多く、いずれのレンズで撮影してもしっかりした星像が得られるので便利に使ってきた。ただ、天の川の中の赤い星雲とかを写そうと思うと、元々赤外感度がそれほどないのでいまいちな場合が多い。では、今回導入したHKIRのカメラ、もしくは比較的赤いのが写るX-T1とかで査定するのがいいとは思っていたのだが、実は適当なレンズが無い。

以前はSIGMAの17-70mmF2.8-4.0があったのだが、これは以前のカメラを処分する際に一緒に売ってしまったので今は持っていない。広角側のレンズとしてはSIGMAの10-20mmF4.0-5.6があるのだが、これは少し暗いのと、広角側でちょっと星像が乱れるのでいまひとつ。広い星野写真を得るために、CanonのAPS-Cにおいて、E-M5IIの12-40mmF2.8に相当するような、フルサイズ換算24mm相当で、F2.8に匹敵する明るいレンズ(いや注文多いな)が欲しかった。

色々探していると、気が付いたことがある。2021年になるとNikonもCanonも、ミラーレスへの移行をどんどん進めているみたいで、それに伴ってサードパーティーのレンズシステムもミラーレス・フルサイズへのシフトがどんどん進んでいるようだった。急がないと、一眼レフでAPS-Cサイズにおける手頃なレンズがどんどんディスコンになっていく。ひえええぇ。

そんな中、これならいいかも…と思ったのが、TokinaのAT-X 14-20 F2 PRO DXだ。これよりも人気のレンズは11-20mmF2.8とかで、価格も安いのだが、F2.0という明るさを見てしまうと、かなり魅力的に見える。ただ、定価ベースだと9万円レベルと結構な価格になる上、2021年の春の時点で、主要なカメラショップから次第に新品が消えていくような状況になっていた。

これが、ディスコンになるからなのか、色んなパーツとかが入荷できないからなのかはわからないが、とにかく新品が無い。しかし、探してみると中古ならあるようだ。新品だと7万円前後だが、中古なら6万円ちょい。中古の割に値段はあまり下がらないが、油断している先から次々に売れて在庫が無くなっていく。ヤバい。これは早めに手に入れとかないと後で後悔するやつだ!。ええい、どうせ欲しかったレンズだ!ポチッとな。

…相変わらず長い前置きですまん。このあと、ディスコンの気配は無かったのだが、まぁ、どうせ星景にしか使わないので中古でも良かったのだと思うことにしている。2022年2月時点で調べてみると、ヨドバシ通販でも7万円+10%ポイントで新品があったりして、かなり微妙だ…見なかったことにしておこう。
天の川をしっかり撮れる
夏の天の川を広くしっかり撮れるレンズになっている

さて、とにかくブツは手に入れた。使ってみると、やはりF2.0は明るい!周辺部の星像はまだそれほど比較していないのだが、SIGMAの10-20mmと比べると広角端の無理がないせいか、そんなに星が伸びることもなく素直な描写だ。周辺減光はそれなりにあるが、まぁ許容範囲だろう。後は冬のダイヤモンドとかを撮ってると、あともう少し…と、更に広角が欲しくなる。でも、1.6倍換算で22.4mm〜32mm相当なので、これ以上の広角でF2クラスの明るいレンズはそうそうない。残るはOLYMPUSのF1.8魚眼ぐらい…おっとと。要は使いこなしの問題だろう(^^;。

レンズがそれなりに大きいのと、フードも小さいので曇りやすいのも難点。まぁ、これはヒーターで対応するしかないかなとは思っている。大きいとはいっても82mmならフィルターを付けることもできるので、それほど出っ張りが大きいわけではない。ソフトフィルターを付けたいが、82mmはさすがに大きいのでちょっと考え中だ。

買って1年ぐらいは、ほぼ天の川専用レンズみたいになっているが、せっかく明るいレンズなんだから、なにか一般写真にも使えないかと検討中。が、意外と思い当たらない。この辺、使い道の少なさがディスコン(ぽい状況)になる理由になるんだろうな…。まぁ、普通に広角が欲しい人は11-16mmF2.8とかを買うでしょうから、中途半端なのは確かだ。とにかく、せっかくなので、星景用途にしっかり使っていってやりたい。



<=まだ底は見えぬ、レンズ沼 デジカメIndexに戻る   玄の館トップページに戻る

<=レンズ沼入り口へ