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比較的行きやすい場所で見つけた南の見える観測地
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 小学生の頃から慣れ親しんできた天体観測だが、その頃から、「これは一生の趣味になるだろうな」という気はしていた。紆余曲折を経て、未だにあれやこれやと思い悩む天文おっさんとなった。写真撮影にまつわる顛末を記録してみた。「曇天」なのは、晴れればこのページを書いている暇が無い訳で、曇って星が見えない日に書いているから。例によってトラブルも多数…(^^;

2019年10月12日 タイマーリモコンの小型化


上がコンパクト化したコントローラー
上がコンパクト化したタイマーリモコン。電源をCR2035化。緑のテープは稼働ランプ減光用。軽量になって取り回しはやりやすくなった
一眼デジカメ(ミラーレス含む)で天体写真を撮影しようとした場合、専用のPC接続ソフト&コントローラーでシャッターコントロールとかをしない限り、タイマーリモコンが必要となる。Canonなんかは純正品があったりするが、互換品がいくつか出ていて、有名どころはロワジャパンのヤツがある。実はこれにはずいぶん助けられていて、結局マウントごとに購入しているので、家には3つも4つも似たようなリモコンが転がってたりする。

実際に現場で撮影する際は、カメラにこのリモコンを接続し、タイマー設定してスタートを押して露光を開始する。後はリモコンをカメラの近くの鏡筒やら赤道儀やらに巻き付けるなり放置するなり、場合によってはカメラにぶら下げてその場を離れている。手を離す際にブレたりしないように、シャッターが切れるまでのDelayを5秒ぐらいに設定することもある。

んが、このリモコンの置き場所って結構悩む事が多い。電源として単四電池を2本使うこともあり、本体は細長い形状で、そのままどこかに貼り付けたりくくりつけたりするにも、ちょっと中途半端な形状だ。

カメラからぶら下げたりすると風で揺れたりしないか相当気になる。普段はレンズや接眼部に2〜3回ケーブルを巻き付けて、カメラの上とかファインダー辺りにひっかけて置いておくというパターンでなんとかしている

が、このままだと落っことしたりブラブラ揺れてブレの原因になりかねない。セッティングや片付けのしやすさも考えて、もう少ししっかり固定したいとは思っていた。で、想定しているのは、自転車すそバンドとかでカメラに固定してしまうこと。そうすればTNKで直焦点する際も筒にケーブルがほとんど無くて、シンプルなシルエットにもなるはず。…はずだ。

ただ、そうするためにはリモコン本体が少々大きく、重すぎだ。この辺を小型化&軽量化できればな、と考えてみた。リモコンを眺めてみると、やっぱり単四2本を入れるための電池ボックス部分がムダな気がする。ここを切り落として、代わりに本体の基板の中にCR2035とかのリチウムボタン電池を埋め込んでやって、電池容量はスイッチを付けることでケチれば、軽量化できるんじゃないかと考えた。

方針が決まればさっそく加工だ。amazonでCR2035用の電池ホルダーと、小型スイッチ(今回は少し大きめを選んでしまったが、実際にはもっと小さいものでよかったかも)を購入。電池もついでに少し安いのを大量購入したが、ダイソーで2個100円で売ってたりもするので、寿命をそれほど気にしない限り、あんまし変わらないかも。


上がコンパクト化したコントローラー
電池ボックスの部分ははこんな感じ。スピーカのある右側の部分をバッサリ切ってしまう
いきなり突っ走ってぶっこわしてしまっても困るので、まずは使用頻度の低いNikon用のリモコンでテストしてみた。筐体を開けてみると、意外と基板とかスイッチとかで中身はぎっしりだ。これは本当に電池を入れるスペースがあるのか?とも思ったのだが、液晶の基板の裏側辺りにぶっこめばなんとかなりそうな気がした。あんまり考えずにとりあえず電池のプラスマイナスのそれぞれの端子をぶち切って結線してみた。

スイッチは本体の液晶の右側にスペースがありそうなので、そこにネジ止めしてなんとかなった。このスイッチを留めるネジとして、単四の入っていたケースの一番下を留めていた2本の小さいねじ(タッピングビス)を再利用して使えたのでうまく固定できた。

電池ケース部分には操作音用のスピーカーもあったが、普段はうるさいので常にOFFにしてて使ったことが無い。なのでこのスピーカーはぶち切って取っ払ってしまった。そして上の基板部分になんとかギリで電池、スイッチ、配線が収まりそうだが、ここで失敗が一つ。配線用の被覆線を全然用意していなかったので、間に合わせでUSBケーブルをひとつ分解して使ってみた。この配線の柔軟性が全然無かったので、線の取り回しにずいぶん苦労してしまった。この辺、もっとソフトな被覆線をきちんと用意しなければ…。

上がコンパクト化したコントローラー
配線してみた。これを基板の上に収めて、後はフタをして、下の部分は基板にも貼ってあるアセテートテープで塞いでおしまい。
結果、なんとか想定通りぐらいに収まった。切断部分は例によって日東のアセテートテープで塞いである。黒いので意外とスッキリ。スイッチを入れると液晶ONとなって、普通にカウントダウンとか使えます。重量は、通常の状態だと単四2本の電池が入って108gぐらい。このうち電池が23gぐらいを占めている。今回の改造で電池ボックス部分をぶった切って小型化したものは、おおよそ78g。30g近く(=約30%)の軽量化&小型化できたのでまぁ想定通りかな。

実際に撮影で使ってみたところ、電源のON/OFFはスムーズ。電池がCR2035になっているので、長期間ONのままだと電池消耗の面から面倒になる(電池の交換はかなり面倒になった)ので、普段はOFFにしておくことで消耗を防ぐ。動作そのものはCR2035の3Vでも全然問題無く行えた。電源ONの度にリセットされてしまうので露出時間や枚数を設定し直すのは面倒だが、普段でもこの辺は露出を変更する度に行っているのでそれほどでもない。むしろ、片付け時に電源OFFにするのを忘れてしまうのが問題かも。

小型軽量化については想定通り楽になった。が、ケーブル長さを変えていないので、置き場所に悩むのは同様。どこかにバンドとか、マジックテープで固定してしまおうかとも考えたのだが、実際にはテスト撮影の時には手に持って30秒露出とかしてるので、結局固定してしまうと少し困ってしまう事があるのも事実。むむぅ。固定場所を含めてもうちょっと工夫が必要か。実は、撮影を実際にしていると、リモコンよりもまずカメラのストラップを外しとけよ、というぐらいストラップが邪魔だったりする。ちょっと考えてみなくては…(^^;


2019年10月22日 忘れられない大型?バッテリー 


これまでのよりは一回り以上大きいモバイルバッテリー
これまで使っていたものよりも一回り以上大きく大容量なモバイルバッテリー。これだけ大きければ忘れることは…多分無い…
赤道儀を始め、天文機材が増えてくると贅沢な悩みも多くなる。遠征時にどれを持っていくか、だ。

持って行こうと思って決めた機材で赤道儀とバッテリーをチェックしたら、バッテリーの充電が心許なくて慌てて充電して、コンセントに挿したまま忘れて出撃してしまい、現地であっちゃー、ということもあった。きちんと充電しとけよ、ということもあるが、電源の出力やコネクタの仕様なんかの問題もあり、赤道儀毎にほぼ専用のバッテリーというシステムにしてしまってるので少しややっこしくなってたのだ。みぞかさんだと、12Vでも最低2.5Aぐらいが必要みたいで、モバイルバッテリーでも出力がしっかりしたものでないと使えないわけだ。

もっとでっかいバッテリーで共用にしてしまえばいいのだが、手頃なのがなかなか無かったと言うのが正直なところだ。

で、時々Amazonで12Vの出力を持つバッテリーを探してたのだが、ここ1年ほどでいくつか手頃なのが出始めたので、今回導入してみた。「バッテリー」としては比較的小型で、40000mAh(150Wh)と容量的にもそこそこ、かつ100Vも一応あるSuaokiのS270だ。似たようなのはもっと大容量のも含めて色々あるのだが、余り大きいと携帯性や安全性含めて色々ありそうなので、投資もさほど大きくなく、コストパフォーマンスも良さげなコイツにしてみた。

肝心の12V出力はピンプラグを挿す方式のが4チャンネルで15Aまでと、今までの使い方で普通に使う分には十分だ。

ただ、これまでのモバイルバッテリーだと専用のプラグから電源線を出す形だったので電源ケーブルが付いてきたのだが、これには付属せず。シガーソケットは付属してたので、みぞかさん付属のシガーソケットアダプターを使えばすぐ使えなくは無いのだが、ここはスマートに接続したかったので、業界標準な5.5mm-2.1mmプラグ&ソケットの10本セットとケーブルを購入。半田付けでケーブルを何本か自作した。

12Vのピンプラグで普通に使える
12Vについては片面にピンジャックが4つ装備されているのでここに挿せば、特にスイッチを入れなくても最大15Aまで使える。
側面には100Vのコンセントが二口付いている
側面には100Vのコンセントが二つ付いている。反対側がライトだ。天板のコの字の模様がインジケーターだが、これは青く眩しいのでテープを貼って減光することにした

この時ちょいと困ったのがみぞかさんの電源ソケット。なんか12V標準(と言っても日本だけ?)のセンターピンのあるプラグが必要なのだ。パトラーさんを導入した頃は普通にエレキットでも売ってたのだが、何故かなくなってしまっている(生産完了品)。全然標準じゃねーじゃんと思いながら探してみると、どうやら普通に買えるのは5.5-2.1mmからの変換コネクタのみらしい。価格も数百円なので、スマートではないが、こちらを利用することにした。

まる子の方は電源仕様が1Aあれば良いのでハードルは低いのだが、差し込み部が狭いのでL型プラグ必須で、これまたL型変換が必要だったりする。

バッテリーの本体重さは1440gで、ちゃちいながら折りたたみの取っ手が付いてるし、プラグ類を刺さなければコロンとした形状なので収納、運搬に苦労することは無い。電源は天蓋にスイッチがあり、ここを押すと残容量のインジケーターがしばらく点灯する。この電源スイッチ&インジケーターは、USB出力と連動していて電源スイッチを押さないとUSB側は出力されないようだ。USB出力をしている間はこのインジケーターが点灯状態になる。

このインジケーターが結構明るいので、とっとと日東のアセテートテープで塞いで(減光して)しまった。このインジケーターはすぐ消えるので電源入っているのか不安になるが、一度接続してしまえば切れることは無いようだ。ただ、100Vは独立したスイッチがあり、これを押さないとインバーターが稼働しないようだ。

ちなみに、12V側は電源スイッチとは連動していないようで、負荷を繋げばそのまま普通に出力されるようだ。8月初旬の遠征では、AXJ赤道儀用として使って、合計5時間ほど、10対象ほどを自動導入しながら使ったけど、インジケータはひとメモリも減らなかった。どの程度で減少していくかは不明だけど、特段の負荷をかけない限り、結構使えそうだ。

後はお約束?のライト機能がある。2連のLEDライトは取っ手を持って懐中電灯的に使えたり、撤収時のライトとしても使えそうだ。ま、懐中電灯はいっぱい持ってるし、ヘッドランプも使っているので意外と出番は無い…

赤道儀で使う分には容量的に困らないので、後はCMOS撮影する時のノートPC用の電源として使えないか検討中だ。100V出力があるのでACアダプタ経由で使ってもいいのだが、質の悪い交流に変換してまた10.5Vや19Vに変換するのもなんだかなぁ、と言う事で、格安のDC-DCコンバーターで試してみようかと思っている。今のモバイルPCはVAIO Pro11なので電源は10.5Vだが、今後新しいのが欲しくなったら19Vになる可能性も高いので、コネクターも含めてその辺も悩みどころだ。

とにかく、これだけの大きさと容量があれば、「バッテリーどれ持って行く?忘れた?」なんて事も無いし、半分ぐらい使っていたとしても赤道儀だけなら問題無く一晩使えそうなので、忘れることがほぼ無くなるのでは?と期待している。いやまぁ、忘れたら同じなんだが(^^;


2020年1月25日 ついに30cm!英オライオン30cmカーボン 


隣のBKP250がBKP150に見えてしまう…
デカイと思っていたBKP250(右)が、まるで15cm鏡に見えてしまうほどデカイOrion30cmカーボン。想像してたよりもはるかにデカい…
2019年の年初にみぞかさんを導入して運用してきたのだが、これはあくまでTMT(Thirty cM Trescope) Projectの一環であり、30cm反射を使えるようになるための布石であった。そして半年後、時は梅雨明け間際の7月下旬、最終仕上げの30cm反射を導入するため、オライオン鏡筒を扱っているジズコを訪れていた。30cm反射だと、無理にオライオンを選ばなくともいくつか選択肢もあるのだが、その一つ、SkyWatcher BKP300 OTAWだとF5となって少し暗いのと、重量も一気に26.4kgとか(なんでこんなに重いのか…)になるので、さすがにみぞかさんでも苦しい上、移動運用はとても無理、という事で却下。価格は11万円と安っすいんだけどね。

笠井トレーディングGINJI300にしてもスチール鏡筒で18kg(プレート込みで19.8kg)だし、使っている方の感想だと接眼部含め色々改造必要という事で却下。必然的にF4で軽量なオライオンに決まってしまったというのはある。ただ、正直GINJIの12.4万円という価格は魅力的。筒だけでもカーボンやチタンにできるのならそうして安く上げたいところだった。

…今見てみると、自分である程度加工できるなら、カスタムカーボンチューブという手もある。時間はかかるが、これなら半値ぐらいでできたかもしれん…

とにかく、選択上残ったのはオライオンのアルミ鏡筒のVXシリーズにするか、カーボン鏡筒にするかの2択だ。値段はVXの方が半値近いのだが(それでもGINJIの倍ぐらい)アルミでこの大きさになると熱膨張も無視できず、結構温度にシビアだとか、強度的にたわみや光軸ズレが出るとか、結局鏡筒バンド(高強度ので約10万円)や接眼部(ムーンライトフォーカサーで約4万円)も交換しなければならず、最後は筒もカーボンに変更(ざっくり15万円〜20万円)大変だとか、色々ネガも多い

VXを買って改造に手間とお金をかけるのなら、最初から、という事で思い切ってカーボン鏡筒を発注してしまった。仕様は30cmF4のスタンダードカーボンで、メタル鏡筒バンド、ファインダーは9×50mm暗視野付きにして、ロスマンディプレートをオプションで購入した。プレートは他社品もあるが、買ってみてバンドとネジが合わないというのがあるとイヤなので、ジズコで確認されてるものを導入した(実はこれが正解)。マウント側のアリミゾは、AstroStreetさんで赤いデュアルタイプを注文した。これは、ビクセンタイプのアリガタである、GS200RCも併用できるようにとの配慮からだ。

なお、これだけ大きいブツで50万円もの費用をかけるのであれば、鏡筒そのものは色んなモノを検討できるはずだが、実際には色んな材料でこんなものを作ってくれる知人やお店は知らないので、望遠鏡専門店/メーカーにお願いするしかない。色々検討できるのであれば、筒の素材は検討の価値があるかと思う。

ちなみに良く使われるアルミだと、熱膨張係数が21〜23(×10^-6/℃)と、そこそこ大きい。これが鉄だと12になるので、変化率は半分ぐらいになることになる。カーボンになると調整次第でほぼゼロになるので、この辺を気にしなくて良くなる。比重はアルミが鉄の1/3、カーボンが鉄の1/4なのだが、強度的な問題もあるため軽さがそのまま享受できるわけでは無い。軽くなるのは間違いないだろう。この他に有望な素材が無いかな、と思って探してみると、チタンがある。加工は難しいかもしれないが、強度的には鉄よりも薄くても行けるだろう。比重は鉄の約半分(4.5)、熱膨張係数も8.5と鉄の70%だ。熱伝導率も鉄の1/3と、熱変化の影響は少ないだろうと思われる。こんなので軽くて丈夫な筒を作れたらな…と思うが、結構高モノにつくのだろうか…カーボン筒とあまり変わらないかも…と妄想は膨らむ。

閑話休題。

当時は少しだけ円高だったこともあり、ジズコさんには若干の値引きを期待してお願いしたのだが、運賃が上がっているからとつれない返事。それならファインダーを外して安くならないかとも聞いたのだが、とぼけた返事で外せそうにない(実際はOrion製のファインダーなので外せるはず…)やはりこの辺は、できるなら直接やり取りして個人輸入できる人はその方が幸せになりそうだ。まぁそんな事は私にはムリなので、大人しく支払うしかない(T^T)

発注したのは7月初旬。3ヶ月ぐらいかかるという話だったが、実際に到着したのは10月上旬だった。やってきた箱は、ビグレプ1号の時と同じく、佐川急便さんごめんなさいいいいぃというレベルの巨大なもの。中身は梱包クッションに挟まれたオライオン30cmであった。なんとか開梱して出して見て思ったのが…

!…でかい…!

いやまぁ、30cmだからデカイのはわかるのだが、これまでのビグレプ1号(BKP250)に比べても格段にデカイ。いやまぁ、ビグレプ1号を買った時もデカイデカイと思ってたのだが、それにしてもオライオン30cmは相当にデカイ。試しに並べてみると、本当に口径20%だけの差か?と思えるぐらいデカイ。これはオライオンが実際の口径で必要と思われる以上の筒を使っているからで、並べてみるとその大きさが際立つ。BKP250がまるでBKP150かのように見える(^^;。大事なことなので強調するが、右側の黒いのはBKP250。口径25cmF4反射望遠鏡だ。決して口径15cmではない。

とにかく届いてしまった黒くて巨大な最終兵器。いや実際、価格的にも(約500千円…)これ以上のものはもう買えない。まさに最終兵器だ。なんとか使いこなせるようになりたい。


2020年1月27日 やはり工夫が必要。英オライオン30cmカーボン


光軸調整もかねて外してみたオライオン30cm鏡
とりあえずファーストライトはしてみたものの、色々工夫なり調整なりをしなければ使いにくい事がよく分かったオライオン30cm。鏡を外すと猫が寄ってくる…
色々調整などが必要なオライオン 10月初旬についにやって来たTMT(Therty cM Trescope)、オライオンの30cmF4カーボンだが、試しに少しだけ使ってみて、本格的に実際に運用しようとすると結構問題点があることが分かってきた。ざっと挙げるだけでも…

1.みぞかさん(AXJ)のウェイトが足りない。ざっくり3kgぐらいは追加必要
2.前後とも蓋が付属しているが、かぶせツバが浅い上緩く、すぐ外れる
3.全体重量がある上に太く持ちにくいので赤道儀接続にに苦労する
4.バーティノフマスクが無い
5.フードが無い
6.主鏡が3点爪固定で星像が乱れる可能性
7.カーボン筒内側が繊維むき出して若干毛羽立つ
8.振動が激しくピント合わせにも苦労する
9. 鏡を外して筒を開けると猫が寄ってくる (=ノ^・ω・^=)ノニャ〜

…この他にも運搬や保管、光軸調整とか色々あるのだが、対応をそれぞれ考えてみた。

1.ダンベルウェイトを調達
2.クッションマットで内ハメの蓋を作成
3.取り付け手順を検討
4.5. 作るっきゃないっしょ
6.爪隠しマスクを作成…口径減るかな…
8.どーしよう…
9.どーしようもない (=ノ^・ω・^=)ノニャ〜

今回は台風で何処にも行けなかった10月の連休後半で植毛紙と接着剤が届いたので、7.の筒の内側処理を進めてみた。

そもそも、オライオンカーボン。カーボンだよカーボン(繊維)。しかも値段は結構高額なシロモノ(実際は英国で直接買えばかなりリーズナブル?)なので、筒内処理もシッカリしてるのだろう勝手に思ってた。が、やはり彼の地ではリーズナブルな筒だからか、内側はカーボン繊維がほぼむき出しの未処理に近いイメージ。さすがに剥がれる気配は無いし、黒さもヘタな塗装よりはマシで黒いんだが、問題はわずかにほつれる繊維。細かい綿のようなものが触ると出てきてしまう。

ミラーを見る限りさほど汚れてなかったのでそんなに次々に出ては来ないのだろうが、繊維による健康被害も含めて気になる。塗装するという手もあるかと思うが、どんな塗料を使うのがいいのかも不明なので、今回は植毛紙を張り込むことにした。

使ったのは紙誠株式会社の糊無しタイプ、55cm×92cm。シール式のは以前15cm反射で使った際にあっちこっちに張り付いて相当苦労したのと、糊付きよりこっちの方が安くて広いのでこちらを選択。接着剤には皆さん御用達の?「セメダインスーパーX」にした。速乾だと困るのでノーマルタイプだ。試しに少し貼ってみて接着剤が表(植毛側)ににじみ出ないことを確認してから貼り込み開始。 植毛紙4枚 植毛紙の55cm×95cmはそこそこの大きさがある。今回は合計3枚をほぼ使い切りとなった。

筒の内側に植毛紙を貼り込み
筒の内側に植毛紙を少しずつ貼っていく。一応反射は押さえられているようだ
フロント側は、斜鏡サポートの奥からまず55cm分を貼っていったが、実はこれがとんでもなく大変。接着剤は筒にしっかり付くし、ヘラで伸ばせば結構伸びるのだが、いかんせん奥まってて手が届きかねる。しかもスパイダー越しだから変な姿勢になって手は届くものの全く見えないとか、ああっ、手に接着剤が付いた! 後から接着剤回ってないところがはがれてきた! 腰が痛くなった! 腹減った! と、大騒ぎ状態(^^;

結局、ほとんど二日がかりで筒内全面に貼り込むことができた。貼ってみると、カーボンむき出しよりも結構黒くなっていることが分かる。ただ、写真は結構懐中電灯を強力に当てるし、露出も上げてますのでかなり強調してある。本来は植毛紙を貼らなくても結構真っ黒で、接着剤を塗るときも懐中電灯を強力に当ててないとよく分からない状態だった。

後は斜鏡、主鏡を付け直して…ああっ、主鏡を固定するネジ部も植毛紙で埋まっている。カッターで穴開けて、主鏡をズリズリッと…あああっ!せっかく貼った植毛紙がセルに擦れてめくれて…うぎゃああ

…一部お見苦しい点があったことをお詫びいたします。

後から見てみると、少し植毛紙が浮いてるところがあったが、まぁ修正できる範囲。なんとかうまく貼れたが、正直、もう二度とやりたくはない(^^;

 さて、このオライオン30cmカーボン、やはり名前を付けてやらねばなるまい。いくつか候補もあって、そのまんまオライオンというのも良かったのだが、それだと他の方の筒との区別が付かない。自分にとってはまず最終兵器となる物のはずなので、その大きさと最終超磁力兵器と言うことから「ギガント」ということにした。そう、未来少年コナンに出てくるアレだ。最終的には落とされるので縁起的にどーなのよ、というのはあるのだが、とにかくこの巨大さが伝わればいいかな、と。ということで、しっかり運用できるようになるにはまだまだだが、今後もがんばって使いこなせるようになりたい。


2020年4月25日 ギガント光軸調整は難しくない?


斜鏡は普通そうに見えるが、スパイダーが実は歪んでいる…
斜鏡は普通の調整方法。問題は、スパイダーが歪んでいることと、後に気が付くのだが、斜鏡のサポートセンターが筒のセンターに無いことだったりする…
ファーストライトで月を覗いてみたらなにやら気持ちが悪くなったギガントことオライオン30cm。改めて光軸調整アイピースで覗いてみると、やはり光軸はそこそこずれているようだ。イギリスから来るときにズレたのか、はたまた鏡はジズコで取り付けてその際の取り付けがいーかげんなのか、家に宅配される間に狂ったのか…色々あるが、こうしたものは自分で調整するのが前提で売られているので、とりあえず一通りは調整せねばなるまい。

まずは斜鏡。細かく言えば前後の詳細な位置もあるのだが、とりあえずはそこそこ合っていると考えて、基本は回転方向の調整を行った。斜鏡の取り付けネジは4本あって、うち3本が調整ネジのはずだが、実際にはこれは固定ネジレベルだと思っている。この3本を少し緩めてやれば、斜鏡が回転できるようになる。接眼部から除きながら主鏡のセンターマークがだいたい斜鏡のセンターに来るように調整し、その状態で3本のネジを締め込んで固定する。センターマークが中心に来ていない場合は3本のネジで調整するが、それほどきっちりは調整できないので、そこそこにしておく。

その上で、光軸調整アイピースを覗きつつ、主鏡の調整だ。主鏡の光軸調整ネジは2本セットが3カ所あるが、実際には裏にスプリングがかましてあり、調整ネジは実質3本で、残りの3本は調整「固定」ネジというのが正しいらしい。私は両方回しながら調整したが、そのときの感覚的にも片方は「固定」ネジという印象を持った。

そもそも筒長が1.2mもある無駄に?巨大な筒なので、光軸調整時に「覗きながら」というのはハナからあきらめていた。CMOSカメラとかを付けて覗きながらやれた方が絶対便利だとは思うが、それはまた今後の課題と言うことで。

基本は1本の調整ネジを締める/緩めるして、センターがどっちに動いたかを確認し、調整したい反対側に動いたら締める/緩めるを逆にする、ということを繰り返しながらだいたい中心が重なるように調整した。この後必要に応じて斜鏡の調整もするが、そこから先はもう微調整だ。光軸調整アイピースで調整した後は、amazonで買った格安レーザー光軸調整装置でもセンターに戻ってきていたので、そこそこ合っているはずだ(このレーザーは中心の孔が大きすぎるので、正確さは今ひとつだとは思うが…)

主鏡調整ネジは実質3本。3本の細いのは固定用
主鏡調整ネジは実質3本(黒いツマミ)。3本の細い(銀色六角)のは固定用となっている感じ。慣れればさほど難しくはないが、ツマミが小さい!
後は光軸調整の突き詰め具合をどこまで行うか、といことになる。私の場合はかなりてきとーな撮影をしていることもあり、これ以上の詰めは行わないつもりだが、人によっては不満だろう。

ただ、調整そのものはコレまでよりは頻繁に実施しなければならないと考えている。30cmの大きさ、重さはハンパ無いわけだ。また、調整のネジは結構いじりにくい形だった。ネジそのものが小さいのだ。この辺のローレット部分が大きい通しネジがあればそっちに変更しようかと思っている。これまた今後の課題だ。

鏡のサポート方法は、3つの保持部にそれぞれ3つのパッドが付いていて,合計9点でサポートしていることになる。この保持部の棒がセルベースに伸びていて、スプリングとローレットネジで保持部の長さを調整する形だ。なので、スプリングが目一杯伸びる形ならピントは筒先側になり、目一杯引っ張ってやれば鏡側になる。それほど調整代があるわけでは無いが、若干の調整はできそうだ。

将来的には眼視用に接眼部に天頂プリズムをつけたいなー、などと無謀な事を思っているので、場合によっては鏡を全体的に前にシフトできるセル孔を開けてやろうかとも企んでいる(実はこれを書いている時点で既に実施済…)。本日はここまで!


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