玄の館(本館)パソコンの部屋〜デジカメ〜LUMIX TX1〜
デジカメ LUMIX TX1
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2017年初夏。以前から欲しくて欲しくてなんとか手に入れてみたかった1インチセンサーのコンパクトカメラが安くなっていた。しかも気がつくと買いに行ける環境にあることになっていた。いかん、このままでは買ってしまう。買って…

星景を撮るならあまり文句も無いPowerShotS120があったが、コンパクトカメラで常時携帯するには望遠側が不満だった。1インチセンサーで更に望遠も撮れるカメラがコレ!というわけで早まったか?
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●もっともっと望遠と高画質を●
2017年初夏の話だ。実はずっと欲しかったコンパクトデジカメがあった。CanonのGX7、そして同MkIIだ。コンパクトデジカメは2年連続で購入したCanonのPowerShotS120から3年間、実は変わっていなかった。いや、天体写真の風景撮影用としてはかなり便利に使えていて、これ以上のコンパクトさと写りの良いカメラはなかなか無いのでは、と思っていたのだ。しかし、世間はコンパクトカメラの高級化にひた走る。まぁスマホのカメラの性能がどんどん上がっているのでこれはしょうが無いだろう。
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で、欲しかったCanonのGX7だが、ズームレンジは望遠側100mm相当まで、今まで使っているS120の120mm相当から見ても今ひとつだし、更に暗くなっている。この辺は1インチセンサーを使っている関係で仕方無い面もあるのだが、スペック的にはもうちょっと望遠側をがんばるか、コンパクトにならないかと思ってしまっていた。価格も1インチセンサーを使っていることから結構な値段になっている。3万円クラスでは無く、安くなっても5万円、標準なら7〜8万円だ。SONYなら10万円コースになっている…これだとおいそれと手が出ない。
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てなわけで、どうせ買うならという機種が出てきた。パナのLUMIX TX1だ。以前購入したTシリーズと同様に高倍率ズームで、従来からの小型CMOSでのシリーズも継承しているのだが、今会期になったのはその上位機種になる1インチのシリーズだ。広角側が25mm相当で少しだけ狭いのと、明るさがF2.8からなのでちょっと微妙だが、望遠側が200mm相当までと、かなり望遠が効く。更にデジタルズームをかませればCanonのGX7よりもかなり魅力的なカメラになるはず。しかもポケッタブル。
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ただ、価格がやはりネックになった。7万円コースは確実だったので様子を見ていたのだ。2016年4月に起きた熊本地震でSONYのCMOS不足が起きた問題もあり、とにかくデジカメの値段が下がらなくなってしまった。発売からかなり経って、ようやく5万円台が見えてきたが、それでもなぁ、と思ってた。
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が、実はこのとき(2017年)に関東に転勤になってしまった。で、ふと見てみると秋葉原が結構近い。kakaku.comとかに載せている安売りのショップが割と身近にあるわけだ。となると、最安値で比較的簡単にショップから直接買えてしまう。こんなことがあっていいのか?いや、いいのだ!買いに行くのだ!ということで結局2017年の夏にTX1を購入してしまった。
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普段使いにはちょいと大きめだが。今までS120を入れていたポーチに収まらなくは無い。これまでは予備バッテリーをカメラと並べて入れることができていたのだが、残念ながらそのスペースは無くなってしまった。なので予備バッテリーはカメラと縦に並べて入れている。これでギリだけどなんとかポーチに収まり、ポケッタブルと言えなくは無い環境にできた。
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予備バッテリーは互換メーカーの安いものを導入したのだが、実質あまり使っていない。電池の持ちも結構良いし、USB充電ができるので(というかそれしかできない)結構こまめな充電もできるし、モバイルバッテリーを持っていればそちからの充電もできるのだ。電池の心配が少ないのはありがたい。この辺、しょっちゅう電池切れをしてたPowerShotS120とは結構違う。
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広角側が25mmからというので、24mm相当から始まるS120と比較するともしかしたら物足りないかも、と思ってたのだが,実際にははそれほど気にならない。25mm相当なら十分に広角だ。むしろやっぱり望遠側が強いのは便利。とにかく便利。なにせ寄せられる。とにかく遠くが見える。但し、望遠側のF値はどうしても暗いので、画像そのものはそれほど期待できない。いくら1インチセンサーといえどもレンズの根本性能には勝てない。望遠単になると、思ってたほど画像は良くない。解像度がどうも悪くなる感じだし、フレアっぽい画像になってしまう。この辺はこれだけの筐体に1インチセンサーと200mm相当の望遠を詰め込んだ限界だろう。
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操作性はこれだけゴツイカメラなんだし、S120と同じようにレンズ部分にダイヤルが付いているのでかなりいいはず…と思ってたのだが、コレが実はあまり良くない。本当はもっとうまい使い方があるのかもしれないが、とにかくあれ?ということが多いのだ。電源スイッチはモードダイヤル同軸で、簡単には動かないように見えるが、これがダルダルで、ポーチから出してみたら電源がONになっててレンズが伸び縮みするトラブルも多い。スイッチが意外と甘い感じだが、私の個体だけなのだろうか?
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高倍率ズームとの引き替えで、広角端での明るさはF2.8までと、PowerShotS120より落ちるのだが、そこは1インチセンサーと画像処理で補われるでしょ?と勝手な想像をしてた。が、そう甘くは無い。高感度の画像は今ひとつで、長時間ノイズリダクションをかけるとなーんかにじんだ画像になってしまう。決して星が撮れないわけでは無いのだが、ピント合わせのやりやすさも含めて、普通に星を取るならPS120の方がいいかも。
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液晶画面は水平表示や拡大表示もあり、全部出すと結構ごちゃごちゃする。ビューファインダーがあるが、これの視度調整もしょっちゅう狂う…
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そもそも、星空AFができるぜ、というのがこのカメラのウリでもあるのだが、マニュアルを見てみると、その専用のモードがあるわけでは無く、星空に向けてAFをすれば、普通にAFが効かなかった後、自動的に星空AFモードになってAFで合います、ということらしい。実際にピントが合うこともあったが、どうも外すことも多い。じゃあマニュアルフォーカスで追い込めるかと言えばこれまた難しかったりする。この辺はがっかりポイント。なので、結局GX7が欲しくなってしまっているのだが、悩ましい状態だ。
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ただ、普通に明るい場所で撮影する分には色乗りは良い。望遠端+デジタルズームとかを多用しない限りはレンズだって十分な性能だ。AFはまだ使いこなせてないが、比較的きちんと出る。撮影モードとしてはOLYMPUSのドラマチックトーンよりはいまいちだが、インプレッシブアートという強力なHDR+強調モードがあり、これはそこそこ使える。動画もさすがのパナソニックで、普通に使う分にはコレ一台でかなりのことがこなせる。高倍率ズームが効くところだ。
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ファンクションボタンとかのボタン類は結構多め。更に画面の中にもファンクションボタンがあって、タッチパネルで追加の色々設定ができたりする。ただ、この辺の操作性はメーカーによってちょっとずつ違うので、戸惑うことも多い。クイックメニューは削除ボタンだったりするパナの設定はどーなのよ、とも思ってしまう。
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ストロボもポップアップしてしっかり出てくるし、ボタンは親指AFができるボタンもあったりして、その辺はかなり便利に使えていたりするのだが、旅先に持って行けるコンデジだけあって、誰かにシャッターを頼むときは親指AFの設定を解除しないと行けないのだが、メニューの奥の方にあって大変だったりする…
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忘れるところだった。このカメラの特徴の一つに、少し(かなり)小さいけどビューファインダーが付いているというのがある。直射日光下や、望遠側でどこを向いているかしっかり確認したいときなんかは重宝するのだが、画質は期待できない。まぁ無いよりはだいぶマシかなぁというぐらい。後、この視度調整ダイヤルがまた緩くて、気がついたらボケているのだ。ビューファインダーを使う度に視度調整をしなければならないぐらい。この辺も、新機種では改善されているのだろうか…。
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総合としては画質は期待していたほどではなくて今ひとつだが、望遠側が使えるので1台だけ持ち出すなら便利だ。ポーチに入れて腰に下げてちょこっとした旅行とかに持って行く分にはあまりかさばらないのでTX1(Tは旅)という名前に恥じない機種にはなっている。…余談だが、このTとかXとか1とか、この辺の文字を使った機種がやたら多くて正直困っている。自分の持っているカメラだけでもこのTX1、FUJIのX-T1、X-A1、持ってないけどSONYにはRX1とか100とか、CanonもG1Xとかあったりする。もうややっこしくてしょうが無い。色んな意味を持たせようとするとGとかXとか使いがちになるんだろうが、せめてXはもう使用禁止にして欲しいぐらいだ(^^;
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また、一眼カメラを持ち出すときに広角側(具体的に言うと、12-40mmF2.8)だけで勝負できるという安心感は便利。実際望遠レンズを使うシーンというのは限られる場合が多いので、その望遠側のレンズはこのカメラまかせて非常用として、メインは12-40mmF2.8で済ませてしまえるのだ。総じて便利に使えている。新しい機種も出ているし、SONYも200mm相当までのズーム機を出したりしているのだが、もう少しはつきあっていくことになるだろう。Canonもこんなの出してくれないかな−。
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と、ここまで書いたところで過去のデジカメを見ていたら、そう言えばパナのTシリーズは過去にも買ったことがあったのだった。この時は普通のコンデジだったから、同じような大きさではあったものの、25mmから300mm相当の12倍ズームだった。デジタルズームをかますと「うっひゃー」な高倍率だったわけだが、今回は1インチセンサーという制限もついて200mmまで、イメージとしては過去のCaplioR7みたいなもんだ。考えてみたらこの200mm相当のカメラはR3とかR6とか…いっぱい買ってますな(^^;。7倍とか8倍でも、高倍率ズームはやっぱり便利なんですよ。はい。
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