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周辺機器 こだわりの一品


レンズ沼のもっと深みへ

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 2010年年末、色々あって、OLYMPUSのフォーサーズシステムから、EOSシステムへの回帰が始まった。一度は手放したレンズを、もう一度揃える事になる。しかし、既に時代は変わっていた。沼は続いていく、更に深みを増して…。

比較的コンパクトの割りには明るいし、OSの使い勝手の良いレンズ  
●EOSの新標準●
SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
 EOS60Dを導入した際、手放してしまっていた標準レンズも再度揃える事にした。いや、標準レンズと言えば実はSIGMAの24-70mmF2.8が残っていて、これを使うという手もあったのだが、いかんせんでかくて重いし、広角側がどうしても不足するので、とりあえずスナップにも使えるちゃんとした?レンズが欲しかった。EOS60Dが出る少し前に、SIGMAの手振れ補正レンズのラインナップがだだだだっと増えて、この17-70mmF2.8-4.0も手振れ補正が付いてリニューアルされていた。

 以前、OSになる前の17-70mmF2.8-4.5を使っていたが、画質としてはかなりいい感じだった(使い勝手やISの関係で買い換えてしまったが)という記憶もあり、あまり人気は無さそうなのだが、このレンズを第一に考えていた。そもそも安いのである。何でも下取りサービスを使ったこともあるのだが、レンズの価格が34000円ほど。あれ?以前買ったOS無しの従来レンズより安いぞ。むむぅ。

 レンズ名にHSMがあって、超音波モーターが使われているようだけど、フルタイムマニュアルフォーカスには対応していない。まぁ実際にはこのクラス(価格)のレンズにフルタイムマニュアルフォーカースは付けられないんだろう。「超音波モーター」というよりは、「静かなモーター」という所だ。まぁジャコジャコ言いまくるよりはだいぶ良いが。

 手振れ補正が付いたおかげで本体が少しずんぐりむっくりになっていて、重量もそれなり(535g…500g超えてるし…)あるので、EOS60Dにつけた場合は軽量小型、というには無理がある大きさになるが、重量級ということは無いので手に持つと意外としっくりくる。ズームリングもスムーズで、なにより、手振れ補正の効果がかなり高い。結構なスローシャッターでも耐えてくれる。

 手振れ補正については、E-620の所で手振れ補正対決をやってみたのだが、条件として中途半端だったからか、いまひとつ差が分からない結果になっている。それでもOSが動作した時にファインダーがピタッと止まるのは気持ちがよいし、写りについてはちょっとした参考になるかと思う。EOS60Dの高画素の威力も含めて、総合力では結構な位置づけになるかと。

 レンズの明るさは、旧型の開放F2.8-4.5から、望遠側がF4.0と少しだけ明るくなっている。この画角だと、ZDレンズで言えば14-54mmF2.8-3.5と似たような位置づけだろうか。大きさ重さはZD14-54mmの方が圧倒的に軽いが、機能としてはフルタイムマニュアルフォーカスが使えないぐらいであとはほとんど同じだと言っていい。おそらくボケに関してはAPS-CであるEOSの方が1段分ぐらい大きくボケてくれるだろうし、感度も1〜2段、条件によっては3段以上余裕があるので、望遠端の明るさが3.5と4.0の差というのは性能差とは言えないだろう(むしろSIGMA17-70mmの方が有利)。接写能力も22cmなのでこれまたほとんど差は無い。これが34000円で手に入るのだからリーズナブルと言わずしてなんと言おう

 肝心の写りの方だが、これまたほとんど不満は無い。レンズに厳しい天体写真を撮影しても、開放だと周辺部の星の流れが多少はあるが、ズーム倍率や性能を考慮すれば十分使えるレベルだと思う。高倍率ズームやKiss系のキットレンズでも手振れ補正やシャープな映像を残せるようになってきている。明るさを求めれば18-50mmF2.8といったレンズがあるのだが、それなりの明るさや汎用性、コストパフォーマンスを考えると私としては最初の1本として超お勧めのレンズだと言える。他のメーカーからこれに準じる様なレンズが出ていないこともあって、これから標準レンズを検討している、という人はぜひ参考にしていただきたい。



超広角ズームの中でも、比較的評判の良いSIGMAを選んでみた  
●超広角の超誘惑再び●
SIGMA 10-20mm F4-5.6 DC HSM
 EOS60Dを購入したとき、同時に購入したレンズも含めて持っていたレンズは 17-70mmF2.8-4.024-70mmF2.8、 50mmF1.870-200mmF2.8の4本だ。とりあえず17mm(28mm相当)から、200mm(300mm相当)まではカバーできるので、普通に写真を撮影する分にはほぼ問題ない範囲がカバーできているつもりだった。

 が、やはり以前のEOS30Dを手放したときに同時に手放してしまっていた超広角レンズが無いのが惜しまれる。当時は10-22mmF3.5-4.5という純正レンズを持っていたのでかなり楽しく使えたのだが、既に手元には無い。代わりにOLYMPUSのZD9-18mmF4-5.6というレンズを使っているが、ここにきてやはりEOS用の超広角レンズが欲しくなってきた。

 超広角レンズが欲しいのは、単純な物欲という話もあるが、一番の理由は「天の川を撮りたい」という話だ。2011年現在居住している鹿児島の地はかなり星空が綺麗で、夏の天の川は本当に入道雲のように見える。これをなんとかして広い範囲で写し撮りたいと思うのが天体写真を趣味とするモノの性である。かくして、レンズ選びをして見た。

 実は最初に考えたのはTAMRONの10-24mmF3.5-4.5だった。買いなおしとなるCanonのEF10-22mmF3.5-4.5は面白みに欠けるというのもあるが、一番ネックなのはその価格で、安く見ても7万円は下らない。安いサードパーティーのレンズが出揃っている所でこの価格は苦しい。重量の問題もあるが、これは比較となるTAMRONのレンズがやはり400g程度の軽さだったので、無理やり純正を選ぶ理由はなくなっていた。

 TAMRONの超広角レンズは遅れてやってきているのだが、価格がSIGMAの10-20mmF4-5.6とほぼ同じ。カバーする画角は望遠側が24mmまでとSIGMAに比べると4mmも伸ばせる。更にポイントはその重量で、プラスチックを多用したそのボディは406gと、EF10-22mmまでは行かないが、EF-Sレンズではない事を考えると立派な軽さである。

 で、ほぼTAMRONに決まりかけていたのは、実は天体写真というメインの目的がまだ希薄だった頃だったりする。この後EOS60Dでの撮影では、天体写真がメインになってきた。となると、レンズ選びの点で問題になるのは重量よりも「写りの性能」ということになる。雑誌の比較記事とかを見る限り、やはりSIGMAの性能は比較的高い。逆にTAMRONのレンズは純正に比べてもあと一歩、という所らしい。これは悩ましい。

 というのは、SIGMAのレンズは明るさがF4-5.6と、他のレンズのF3.5-4.5に比べると半絞りほど暗いのだ。これは天体写真用としては結構厳しい条件である。写りの性能が同じなら、間違いなくTAMRONを選んでいただろう。が、多少写りが悪くても、少し絞ると写りが劇的に改善するという話も良くある。特に広角系のレンズの周辺像や減光に有効な場合が多い。

 正直かなり悩んだ。いずれにしてもズームレンズなので、星野撮影にはあまり向いているのではないらしく、天文雑誌の登校写真欄を見てもこの手のレンズはほとんど出てこない。それなら明るくて軽いTAMRONを選ぶのも良い。しかし、半絞り絞っても性能が改善しないか、それでもSIGMAの方がまだ良い像を結ぶようなら、むしろ性能重視でSIGAMAを選んだほうが正解になる。

 この辺は星空を試写できないので、どこかで思い切って決めるしかない。結局、定評のある画質ということで、SIGMAを選んだというわけだ。購入したのは棒でっかいカメラ店。若干の交渉をしてポイント無しでの現金値引きをしてもらった。で、店員さんが持ってきたレンズの箱を見て、店員さん曰く…「あ、これ10-20mmF3.5ですね。間違えました」…ヲイヲイ。いや、値段同じでそっちをおくれー、というのが正直な所だ。星を狙うならこっちの方が良いのだろうが、価格や重量が更に増えるので、さすがに手が出なかった(^^;

 ということで、長い前置きだが、もう終わりだ(ヲイ。使い勝手に関して大きさ重さは思ったほど気にならない。これは他のレンズを直接比較していないから言えるのだが、あと少し小さければ…と思うことが無いわけではない。ま、こんなもんだと思って使えばさして不満は無い。

このレンズ購入直後に撮れた写真。CAPAで最優秀賞(1席)をもらった!  むしろフードの付け外しが多少硬かったりするほうが問題だったりする。AFは超音波なのでフルタイムマニュアルフォーカスを含めて心地よく使える。

 画質はまだ評価中だが、思ったよりは…あまり良くない…。以前EF-S10-22mmを持っていたときにそーんなに厳密には比較していないのでなんとも言えないが、星を撮影したときに、周辺での流れが結構多いようなのだ。この辺はフォーカスの位置あわせをどこで行うかにも寄りそうなので、もう少し最適ポイントを詰める必要があるだろう。

 実はこれ、ちゃんとした「ズームレンズ」のようで、20mmでピントを厳密にあわせれば、10mmまで広げたときもピントはちゃんと合っている(らしい)。これぐらいの超広角になるとE-620+9-18mmでも似たようなものなのだが、明るい星でもライブビューであまり見えなくなる。しかもピントの合う範囲が広いので、本当に星にピントがあっているのかどうか、非常に分かりにくいのだ。

 この辺が20mmでもピントを合わせられるとなると、かなり改善できる可能性がある。なかなか完璧な状況にはならないのだが、確かに20mmでピントあわせをすることで、少し簡単にピント合わせをすることができるようだ。もちろん、天体写真以外にも普通の風景写真で超広角レンズは楽しく使いまくり状態だったりする。この楽しさはとにかく使ってみないと分からないのだが、これからもガシガシ使って行きたいと思う。


やっぱりシグマ。最新の85mmF1.4。明るいことはいいことだ!?  
●明るい空と人を!●
SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM
 2011年年末、新しいレンズが欲しくて少々迷っていた。まぁ迷ったのは少しだけで、結局えいやっと買ってしまったのだが、それがこちら、SIGMAの85mmF1.4だ。価格は7万円ちょい。それほど安いレンズではないので結構思い切った買い物になった。

 狙いはポートレート撮影と天体写真撮影。実は天体写真撮影だけであれば、無理にこんな大きな?レンズを買わなくても、「神レンズ」と言われるSIGMAの70mmF2.8マクロというのがある。これはF4ぐらいまで絞ると、本当に収差の少ないすごく良い星が撮れるとの評判のレンズだ。今のところCanon用のマクロレンズも持っていないので、本来ならこの70mmマクロを買うのが正解だったのかもしれない。

 しかし、狙いはもう一つあった。この85mmF1.4、星仲間で持っている人があまりいないのだ。中途半端な焦点距離というのもあるが、F1.4というすっごく明るくて最新のレンズなのに、なんでー?というのもあった。で、もうひとつ。こっちが本命なのだが、時折行われる写真仲間のモデル撮影会でのポートレート専用レンズとして、この85mmF1.4がかなり強力に使えるだろうというのがあった。

 今までポートレート用として使っていたのは同じく70-200mmF2.8があるのだが、これは背景のボケをうまく使おうとすると200mm域で使わねばならないし、もともとフィルム時代のレンズなので少し使い勝手というか、フレアなんかの問題が出やすいというのもあった。

 ということで、ほかの人があんまし持っていないレンズということもあって、興味津々で85mmF1.4を手に入れた。購入したのは例によってAmazon。いや、実際他にも色々比較はしたのだが、結局amazonが一番安いと言う結果に。送料が無料ということもあり、若干ん高い買い物だったが、思い切ってここで購入してしまった。いや、amazon、恐るべし。価格が価格なのでレンズとしてはそれなりに価格は張るのだが、ひとつ最新の単レンズを持ってみたい、という欲求には勝てなかった。発注から数日で到着。届いたレンズは特に問題は無い。今までのところamazonで購入したものでトラブルがあったことは無いので、なかなかいい印象だったりする。

 取り出してみたレンズの第一印象は、「む、思っていたよりもデカイ。」というところだ。85mmF1.4レンズの中でも最新のこのレンズは、周辺減光などを押さえるために前球レンズがかなり大きく、その分全体の大きさはそれなりの大きさになっている。それでも、良く使っている70-200mmF2.8よりも二回りほど小さいので、ポートレートレンズとして振り回す分にはかなり扱いやすい。

ボディと比べると分かるが、フードを全部付けると、意外とでっかい!  気になっていたのは、付属しているAPS-C用延長フード。これは通常のフードの手前に更にAPS-C用としてフードの遮光効果を高めるための延長筒だ。結構大きくて少し邪魔になるので、「いやこんなの無理につけなくても…」というイメージだった。実際、この部分は取り外したとしても逆さまにつけられる訳ではないので、邪魔になってしまう

 しかし、この筒、つけたままで先端のフード本体を外して、この延長フード部分に逆さ付けができる。すなわち、単なるレンズ先の鏡筒延長として働くわけだ。重さもほとんど無いので、大きささえ少し我慢すれば、あまり気にならなくなる。個人的にはレンズの保護フィルターは付けないので、その代わりの保護フードとして使うのであれば、これはこれでアリなのかなと思ってしまう。フード本体の付け外しの際に場合によってはこの延長筒が外れてしまうことがあるのだが、それ以外は意外と快適に使えてしまっている。レンズが大きく見えるので、カメラを構えたときに威圧感が増すという副作用(メリット?)もあったりする。

 購入したのは2011年の12月、早速色々使って見たかったのだが、年末であまり時間が無かったと言うのもあり、窓際からの星空撮影がやっとだった。そこで、ちょっと試しにF1.4の威力を感じて見た。通常、85mm、CanonEOS60Dならその1.6倍だから、136mm相当になる。この焦点距離で星空撮影をしようとすれば、まず間違いなくガイド撮影しなければ星は点像に写らない。が、ISO3200の超高感度と、F1.4の超大口径レンズの組み合わせであれば、極短時間で撮影できるかもしれない、ということでF1.4での固定撮影にチャレンジして見た。

 もうここまで来ると、窓際天文台のネタだが、せっかくなので最後まで行ってしまおう。露出時間をいくつか試して、星が点像に見える範囲で制限。なんと5秒以下でないと星が流れて写ってしまう。でも、その状態で複数枚を撮影し、それを重ねてノイズを低減し、強調処理をすれば…ほら、オリオン座大星雲はもちろん、馬頭星雲までほんのりと写ってしまった。赤道儀さえ不要のこの撮影方法を、て・ぬ・き=TNK撮影を超える手抜きということで、・て・ぬ・き撮影=CTNK撮影として商標登録することに決めるつもりだが面倒なのでそのままになっている(^^;

なんと固定撮影でここまで写せてしまった。CTNKバンザイ!  絞り開放でかなり短時間露出ができるとか、周辺の色んなものを撮影してもいい感じのボケ味が確保できると言うのは確認できたのだが、実際の星空を撮影してみると、先のオリオン座の星を見てもらえばわかるのだが、結構赤ハロが出ている。これは星の撮影に限らず、絞り解放で少し光るものや反射するのものを撮影した時に、その周りに少し赤い色がついているように感じていたので、やっぱり、というところだ。この赤ハロが絞れば消えるものなのか、また、周辺の星像なども絞ることでどの程度使い物になるかというのは気になっていた。

 元々がF1.4なので、2段絞ってF2.8で使い物になれば、これまで使っている70-200mmF2.8よりは確実に使い物になるし、色んな意味でアドバンテージがある。最新のレンズなのでもしF2.0で使えれば、これはもう強力な武器になるわけだ。気体は膨らむ。実際にテストできたのは2012年年初。狙いはスバルで、この写り具合を絞りを変化させて確認してみた。

 撮影は自宅の庭。フォトガイド2でガイドして、ターゲットのスバルを中央に入れてある。周辺の画像チェックはしていないが、それほど悪いイメージは無い。露出は1分で行っているが、絞りを変えた分は、感度を変更して調整してある。絞っている方が感度がかなり高いので不利だが、ここは赤ハロチェックなのであまり関係ないだろう。ちなみに、本来このスバルは青っぽく写るはずの星である…

F1.4
F1.4 盛大に赤ハロ
F2.0
F2.0 まだひどい
F2.8
F2.8 だいぶ目立たなくなる
F4.0
F4.0 ほぼ無くなる

 どうだろうか。自分の期待としてはF2.8ぐらいでF4.0ぐらいの赤ハロ抑止効果があればよかったのだけど、残念ながらF4.0ぐらいまで絞らないと厳しいものがあった。実際はF4.0まで絞らなくても、F3.2かF3.5ぐらいまで絞ればなんとかなるレベルなので、その辺を見極めながら使っていくことになるかと思う。

 とりあえず、もう一つの目的、ポートレート用としては結構使えている。単焦点というのがネックにはなっているが、85mm(135mm)というのは人物との距離が絶妙で、(レンズの大きさはとにかく)あまり威圧感を与えず、かといって存在感はそれなりに出して、という距離になる。予想していたより、使用頻度の多いレンズになっていたりする。できれば、末永く使ってやりたいなー。



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