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星野撮影をするときに用いるセット。実際はこれにレリーズが付くEOS10D、200mmF2.8で露出30秒×2回。青い星雲まで撮影できて正直びっくりしたすばる
窓際天文台

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 忙しさにまかせてどんどんほこりをかぶっている窓際天文台(^_^;)。まだまだやりたい事はいっぱいあるんだけど、だんだん窓際、というかベランダ天文台としての限界も露呈しつつあったりする。それでも少しずつやれることで楽しんで行こうと企んでいる。はたして…。


2005年11月1日 火星中接近

中接近の火星。相変わらずコントラストや露出、振動対策がいまいちでまともには…  最近は星を見る機会もめっきり減ってしまったのだが、それでも年に数回は望遠鏡を引っ張り出して色々してみる機会もある。数ヶ月前から東の空に赤い星がでてきているなぁ、とは思っていたものの、あまり気にはしていなかった。しかし、考えてみれば前回大接近から既に2年。そーいえば火星接近の年になっていたのだ。

 気がついたのは既に大接近の日を過ぎた11月1日。だああ、知らなかった。不覚。まぁ大接近を見逃したからといってすぐに火星が小さくなるわけではないし、見なくてもどうこうという訳ではないのでとりあえず望遠鏡を引っ張り出してみた。ちょうど天気がよかったこともある。

 前回接近時の失敗を教訓に、今回ははじめから望遠鏡を外に設置してふたを開けて気流を安定させた。しばらく室内でくつろいだ後、おもむろにカメラをセットして撮影開始。んが、思ったほど気流が安定しない。もっとも、安定しないのは気流だけではなくて望遠鏡の方。ガイドがどんどんずれるし、カメラの重みで思ったようにピントも合わない。結果、満足できるような写真は撮れなかった。

 もっとも、150mmF5の短焦点の反射望遠鏡で惑星を撮影すること自体ちょっと無理があるといえばある。おまけに光軸とかもきちんとメンテしていないのであまり合ってないはず。仕方ないといえば仕方ない。ま、久しぶりに火星の模様を拝めただけでも良しとしよう。

望遠鏡直焦点の拡大M42  天気がかなり良かったので、ついでにオリオン座大星雲にもカメラ向けてみた。直焦点にセットすれば、750mmの大迫力である。35mm換算なら1.6倍なので1200mm相当だ。すごい。もともとこういった写し方をするべき望遠鏡なので、これなら結構いい感じに撮影できそう、ということで試しに撮影。ISOを1600まで上げたのでノイズはそれなりにあるものの、それでもかなりいい感じに撮影できた。  以前にもM42オリオン座大星雲は撮影しているけど、そのときは200mmの望遠レンズで撮影しているので、星雲部分を拡大すると星がボテッと大きくなってしまって、なんとなく締まりがない画像になっているのが分かるかと思う。光学的に拡大をきちんとすればそれなりにシャープな感じになるはずだ。

調子に乗って何枚か撮影。さらに昴にも挑戦してみた。こちらも画面いっぱいに青い星が広がる。750mmはやっぱりすごいぞ。しかし、ここで問題発生。

 撮影してみると星が点に写らないのだ。おかしい。どうやらモータードライブの電池切れらしい。予備の電池を持っているわけではないので、ここで撮影終了。トホホである。もっとトホホだったのは、うすうす感じてはいたものの、実際にPCでオリオン座大星雲を見てみると、ひどいガイドずれだったのだ。火星を撮影していてもずいぶんずれていたので、極軸を少し西に戻して調整したつもりだったのだが、どうやら更に高度もずれていたようだ。

 だいたい750mm(実質1200mm相当)もの長焦点で極軸もロクにあわさずにまともに撮影できるはずも無い。しかし、もう少しなんとかなりそうな気もする。極軸を極力正確な位置に持って行けばかなり改善されるはずだ。画像をよく見るとウォームギアのぶれによるガイドずれもありそうなのだが、とにかくやれるところまで追い込んでみたくなった。はたして、どこまでできるものか。ベランダ天文台本領発揮なるか?である。…いつかどこかにつづく…つもり…


2005年2月11日 土星にチャレンジ

今まで撮影できそうでできていなかった土星。なんとか形は…  これまで窓際天文台では火星と木星にはチャレンジしてきたけど、何故か土星だけはうまく撮影できていなかった。(そういえば木星の写真はこのHPには載せていないような気が…またそのうちに…)観望の好機になかなかチャンスが無かったというのもあるけど、木星とかに比べるとどうしても明るさが不足気味というのがある。

 明るさが不足するということは露出時間を長めに取らなければならないということで、イコール極軸とかをしっかり合わせておかないと画像がブレブレになるということでもある。普段からメンテナンスをきっちりしておけばそういった心配はあまりしなくていいのだけど、実際はめったに望遠鏡を引っ張り出すことがないのでなかなか難しい。

 が、時は土星観望好機。今回はちょっとチャレンジしてみようということで、時間ができたところで望遠鏡をベランダに引っ張り出した。ベランダは相変わらずプラスチックの板の上なので、惑星撮影の場合は振動にことのほか気を使う。なにせ惑星を導入するだけで一苦労、更にカメラ上でピントを合わせるのは至難の技である。

 もっとしっかりした架台&場所&望遠鏡ならばあまり心配する必要も無いのかもしれないけど、機材に関してはさすがにこれ以上お金をかける予定は無いし、庭に望遠鏡を出すのもかなりおっくうなので結局はこの手軽な窓際天文台で我慢するしかなかったりする。

 とにかく、逃げる土星をガイドでごまかしながらどんどん撮影。ピントはなんとか追い込んだんだけど、ガイドずれが激しくてなかなか土星が真中にこない。そもそも画面上は真っ暗だし、ベランダも暗いので土星は見えても画面のどの辺りにあるのかさっぱり分からなかったりする。撮影されが画像を改めてPCで見て「あれ?こんなに端っこだったっけ?」てな感じだ。

 撮影された画像の内、比較的ブレの少ない何枚かを選んでコンポジット。フィルム時代はコンポジットなんて方法は専用の機材を持っているごくマニアな人だけの特権みたいな感じだったけど、デジタルで処理できるようになるとこんなことも結構簡単にできるようになる。でも、実はコンポジットの重ねあわせ方も良くわかっていないので本当に効果が出ているものなのかどうかも良くわからない。やっぱり専用のソフトでも買った方が政界かな?

 結果としては150mmの口径の望遠鏡の画像としては不満がかなり残るけど、とりあえず土星っぽい画像は得られた。もう少し経験を積んで縞模様やカッシーニの隙間が見えるような画像を得てみたいもんだ。ムリ?



2005年1月7日 すばるに大接近

「すばる」に大接近して、尾の伸びたマックホルツ彗星。久々に絵になる写真  双眼鏡で見て絵になる天体というのはいくつかあるけど、個人的にその中で代表格といえば、この「すばる」ではないかと思う。この「すばる」、黄道上にあって様々な天体とのランデブーを見せてくれることがある。ただでさえ目立つ「すばる」が他の天体と一緒に撮影できれば、かなり目立つし絵になることは間違いない。

 その「すばる」に肉眼彗星(マックホルツ彗星:横浜こども科学館へのリンク)が接近する、という話が年末ににわかに話題になった。年末年始は忙しいし、当日はほぼ平日という状況だったし、冬のこの時期はあまりきれいに晴れることが無いので、正直あまり期待はしていなかった。

 んが、当日、飲み会から帰ってみると結構晴れている。例のすばるの横に、「何か」星では無いモノも見えるような気がした。一気に酔いが覚めて2階のベランダにばたばたと赤道儀とカメラを取り出し、双眼鏡でチェック。おおっ、ある!。しかもすばるのすぐそばじゃないですかぁっ。

 というわけで、ほとんど真上に向いた状態で屋根に隠れるまでバシバシと写真撮影を決行。すっかり体は冷め切ってしまったのでありました(^_^;)。でも、その甲斐あって個人的には今まで撮影した天体でもかなり見栄えのする1枚(というか、何枚も撮影してるんだけど)になった。当日はマックホルツ彗星も地球に近く、すばるにも近いというなかなか無い条件だったようだ。

 この後、彗星は北の空に向かったので我が家の南向きのベランダからは観測できなくなったし、観測する余裕も天気も無くなってしまったので結局これが最後の観測になったのだが、前回のニート彗星より細いものの、はっきりとした尾をなびかせてくれたこのマックホルツ彗星。いいお年玉になった。



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