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めぐる北斗七星とともに…
今日も曇天3

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 小学生の頃から慣れ親しんできた天体観測だが、その頃から、「これは一生の趣味になるだろうな」という気はしていた。紆余曲折を経て、未だにあれやこれやと思い悩む天体写真、その顛末を記録してみました。「曇天」なのは、晴れればこのページを書いている暇が無い訳で、曇って星が見えない日に書いているからなんです。今回は、小物中心に行ってみよ〜。

格安で譲ってもらったEOS Kiss用タイマーコントローラー

2011年10月9日 やっぱり必要タイマーコントローラー


 EOS60Dを買ったときに、元々天体写真を目的として購入したこともあり、リモートレリーズだけは新たに購入しておいた。そもそもEOS50Dまでと違って、コネクタがミニミニステレオタイプになっているので、それまで持っていたEOS用のリモートレリーズが使えなかったので仕方なしに、という形だった。とりあえずバルブ撮影はこれでもできるので、なんとかなっていた。

 が、実際に直焦点撮影をしていると、色々不具合が見えてきた。OLYMPUS機であれば、露出時間が60秒まで設定があるし、それ以上でもバルブリミッターで2分、4分、8分の露出が実質可能なのだが、Canonの場合はそれが無いし、露出時間も30秒が最長となっているので、どうしてもリモートレリーズで調整が必要になってくる。更に、しっかりした撮影をしようとするなら、何枚も撮影してコンポジットすることが必要になるため、連続して複数枚の長時間レリーズができるタイマーリモートコントローラーが必要になってくるのだ。

 単なるリモートレリーズだけで、手動によるレリーズもできなくはないが、その場合露出時間を常に気にしていなくてはならないので、気が気ではなくなるし、下手に忘れて露出時間がばらばらだと、コンポジットする際に色々不具合が出ることも可能性がありそうだ。が、純正品ではEOS Kiss端子のタイマーレリーズコントローラーは無い。いきおい、サードパーティー品になるのだが、そんな中でも純正品に近いものがあるらしい。

 実はタイマーレリーズが無いことで困っている旨をブログに書いていたら、近所のFさんが「Kiss用のタイマーレリーズなら余ってるのがあるから貸してあげるよ〜」と、便利なコイツを貸してくれたのだ。中身はどうやらほぼ純正品のタイマーレリーズで、コネクタがEOS Kissシリーズのミニミニステレオプラグ形式になっていて、Kissシリーズでも使えるようになっている。使い方には多少慣れも必要だが、これひとつで長時間繰り返し露出が恐ろしく便利になったので、最終的にはこれまた格安で譲ってもらった。やはり持つべきものはご近所様だ(^^;

 で、使いにくい点は無いのかというと、たっぷりある(^^;。運用面でカバーできるものもあるし、あまり贅沢はいえないのだが、この際なので書いておこう

 まず最初に戸惑ったのは、通常撮影している際は、ミラーアップを使っているので、レリーズを一回押してミラーアップをした後、振動が収まったところで再度シャッターを切っている。その後数分間の撮影をするのだが、タイマーレリーズだけでそんなことしようとしても、残念ながらできない。一分おきにON/OFFぐらいならできるかもしれないが、そんなことをしてたら撮影時間がむっちゃ延びてしまう。

 カメラ側の設定で逃げられないかなと思って確認したところ、セルフタイマーを併用することでうまく行くようだ。通常のセルフタイマーをせっとすれば、10秒後にシャッターが切れるが、ミラーアップモードにしておけば、まずミラーアップが行われて10秒後にシャッターが切れる。10秒もあれば振動は収まるのでこれでOKだ。後はタイマーレリーズの露出時間を10秒だけ延ばしておけばよい。

 で、実際に現場(星空の下)で使ってみたのだが、ここで問題発覚。真っ暗な星空の下だと、タイマーレリーズのボタンが全然見えなくてどのボタンを押せば良いのか分からないのだ。もともと操作ボタンはかなり小さく、モードボタンとスタートボタンはゴム式で少し強めに押してやらないといけないのだが、暗闇だとほとんど分からない。

 しかも、その隣には更にライトボタンがあるのだが、電池が少しでも消耗しているとこのライトの消費電力が大きいらしく、ライトに電力を食われたとたん、全てがリセットされてしまう。タイマー設定などを全てやりなおしだ。

 まずこのボタンをなんとかしなければならない。思いついたのは例の夜光塗料テープだ。こいつを小さく切ってスタートボタンとモードボタンそれぞれに貼り付けてやると、適度にかさ上げされて押しやすくなるし、夜間もかなり見やすくなった。こいつは行けるぜ、と思ったが、実はこのテープそのものはあまり弾力性が無く、粘着力もそれほど強いわけではないので、ゴムの丸まったボタンから簡単に剥がれ落ちてしまった

 剥がれ落ちるのならカバーしてやればよい。彩度夜光塗料テープを貼り付けた後、その上からいつもの液晶カバー用のテープを巻きつけて落ちないようにしてやった。当面はこれで行けそうだ。ライトボタンが押しにくくなったかもしれないが、こいつは自爆ボタンだから押してはいけない(^^;

 後はインターバルタイマーをちょっと調整して撮影後のプレビューが見える範囲にしておしまい。インターバルも10秒〜12秒ぐらいにしておけばだいたいOKなようだ。

 とにかく、このインターバルタイマーのおかげで常に時計と睨めっこしながら撮影というスタイルからかなり開放された。ほんのちょっとした便利機械で撮影が楽になるのはよくあるようだが、まだまだ走り出したところ。他にも便利なものがあれば少しずつ増強していきたい。



たった100円であっちこっちに使える夜光テープ

2011年9月22日 意外と便利な夜光塗料テープ


 天体写真撮影をやっていると、夜中の真っ暗な中で色々操作しなければならないことがある。慣れたスイッチ類ぐらいであればたいしたことは無いが、中にはライトで照らさなければどーにもならないというようなものもある。

EOS60Dのところでも紹介したが、このカメラ、背面の操作スイッチ類がかなりなめらかな形になっていて、普通に手探りしただけではどこにどのボタンがあるのかわかりにくい形だったりする。特に撮影時にしょっちゅう使う再生ボタンの位置がいまひとつで、しかも本当に滑らかな曲線によるボタンになっているので、どの辺」を押せばよいのか分からず、夜中にカメラを操作しながら「うがーっ」となってしまったことしばしば…

 単純にライトで確認すればよいのだが、ライトを付けたり消したりするのも面倒だし、あまり明るい光に目が慣れてしまうとまた星空を眺めたときに困ってしまう。例えば構図の確認なんかをするときは再生モードで撮影画像を確認した後、またファインダーを覗いて見えている対象を確認しなければならない。こんなときにライトで目がくらんでいたりしたら目も当てられない(^^;

 で、悩んだ挙句駆け込んだのは100円均一アストロショップダイソー(またかよ)。ここで見つけたのがこいつ、蓄光テープだ。こいつを各種ボタンのところに貼り付けてやれば、夜中に色々悩む必要が無くなるし、100円モノなので量は少ないが、ボタンに貼り付けるぐらいであればそんなに量は必要ない。余れば望遠鏡やその他少し光っておいて欲しい所に貼り付けておけばそれなりに便利になるはず。

デジカメの再生ボタンとメニューボタンに貼り付け。これだけで相当便利になる  実際カメラに貼り付けてみたのがこの状態だ。再生ボタンの所と、あとは使う可能性のあるメニューボタンのところに貼り付けてある。

 粘着力は必ずしも高くないし、蓄光剤がそれなりに硬いみたいで、曲線面に貼るとはがれやすくなってしまうようだが、とりあえず普通に使う分には問題なく使えている。使用量が少ないので、剥がれてしまっても貼りなおせばいいかな、程度で考えている。問題はその格好だが、デジカメの背面なんてのはそうそう人に見せるものではないので、まぁしゃあないか、程度で考えている。気になる場合は、うすーく黒くマジックで塗ってしまえば目立たなくなるかもしれない。

 光具合は思ったより強力だ。撮影前に少し光を当てておけば、後はどうしても、という場合に少し光を当てれば良い程度。暗闇では再生ボタンの位置が非常に分かりにくいのだが、こうして夜光テープがあると全く問題なく操作できる。これは思ったより効果が大きかった。

 注意しなければならないのはメニューボタンの所のテープ。これはあったほうが便利なのでそのままにしているが、光が弱くなったな、と思ってヘタに懐中電灯の強力なので蓄光してしまうと、今度はファインダーを覗くときにまぶしくて困ってしまうぐらい光ってしまうのだ。思いのほか明るいのはいいのだけど、明るすぎて困るようになるとは思わなかった(^^;

この蓄光テープ、やっぱり便利なので部屋のスイッチとか望遠鏡の一部とかにも貼り付けて便利に使っている。一つ持っておくと何かと便利に使えるようだ。



何かがおかしいのか?主鏡セルを確認してみたところ…

2011年7月24日 鏡と見え味と光軸補正


ハイペリオンズームを買った後、実際に木星を眺めて見た。が、なーんか見え味がおかしい。確かにアイピースの性能が良いのでそれなりに見えるのだが、妙に見にくいのだ。明るさにむらがあるというか、まっすぐ見るとなんだか暗くて、ちょっと真ん中からずらせて見ると落ち着くのだ。しかも、ピントがなーんだか落ち着かない。きちっと合わせたつもりでも、像が微妙にゆがんで見えることがある。
…こ、これは噂に聞く鏡が圧迫されている状態ではないか!?。しかも、真ん中に置いて落ち着かないのは、光軸がずれているんじゃないかと思われる。そもそもR200SSを使い出してから、そんなに根つめて光軸を合わせた事がないので、可能性は十分にある。実はこの時、月も眺めて見たのだが、そちらはコントラストが悪くてフレアーっぽい見え味だった。

あまりにおかしいので、24.5mmの今まで使ったことのあるアイピースを持ち出して、アダプターが無いので手で押さえて覗いてみた。これでよく見えたらアイピースのせいだ。結果は…もっとひどかった。やはりハイペリオンのアイピースは良く見えている。となると、悪いのは鏡ということになる。

 改めて主鏡を外して見てみた。何度か外して洗ったりしたことがあるので、なーんとなく悪いのはコレかなー?と思うものはあった。セルの周囲に貼られていたシールだ。これはセルと主鏡との直径の差があるので、その差を埋めて主鏡ががたつかない様に貼られているのだが、比較的キツ目で、一度はめてしまうと出すのに少し苦労していたのだ。

 後から聞いた話しだと、どうやらこれはメーカーで貼られたものなのだが、この際だから悪さをしている可能性のあるものは全部外してしまえーと、このシールは外してしまった。しかし、それだけだと主鏡がセルの中でガタガタになってしまうので、少しクッション性のあるものを導入。具体的には100円均一で買ってきたコルクシートを押し込んで見たのだ。

結局外してしまったコルクシート。ちょいと厚みがありすぎた  で、実際には星を見て見ないと良く分からない。なかなかチャンスが無かったのだが、実際に眺めて見ると…悪くなっている…。これは、鏡の圧迫というよりは、一度鏡のサポートを少しいじったために、光軸がずいぶんと狂ってしまっているようだ。斜鏡については以前多少調整してあり、そーんなに狂いは気にならないはずなので、やはり主鏡の問題だろう。

 ということで再度分解。で、主鏡のサイドをサポートするのはコルクシートを突っ込むのを止めて、マジックテープの切れ端を1箇所に貼って見た。それだけだとまだ少し隙間もあるので、残りの隙間は紙を少し入れて、とりあえず主鏡ががたつかない程度にしておいた。が、改めて主鏡を取り出してみたときに気になったことがある。

 以前イプシロンの主鏡サポートの記事を見たことがあるのだが、そこにはコルクパッドで何箇所かのサポートがされていた。鏡をセル全体で受け止めて歪みを極力減らそうというものだ。で、改めてR200SSのセルの鏡の裏側サポートを見ると…(1枚目の写真参照)あれっ?なーんにも無い!?。思わず「ヲイッ」と突っ込みを入れそうになった(^^;

 ま、実際には本当に何も無ければ鏡は落ちてしまうのだが、主鏡はセルの周囲のフチに数mmあるサポートで、円周部分に乗せられて保持されている。真ん中付近は全く何にも保持されていないわけだ。これはこれで鏡を早く外気に順応させるという意味で良い…のかもしれないし、円周部分をぐるっとサポートしているので、均等なサポートなのかもしれないが、歪みを抑えるというサポートとしてはやっぱり不十分なのじゃなかろうか

主鏡全体をサポートしたくて貼ってみた  というわけで、しばし思案した結果、手元にあった厚み9mmのゴムスポンジの切れ端を使うことにした。このゴムスポンジは色々用途があって、たまーに使うことがあるのだが、今回も大活躍してくれた。実は少し厚みが大きすぎるのだが、主鏡を押さえる爪の締め代が少し余裕があるので、その辺の許容範囲に収まった。逆に、今まで押さえていた周囲の部分には当たらなくなっているかもしれない。この辺と爪の押さえ具合とが微妙かもしれないが、あまり強く抑えなければ大丈夫なはずだし、ゴムスポンジは適度な摩擦があるので鏡が暴れることはまず無い。

 次に光軸調整だ。斜鏡の調整は実はオフセットされているので色々微妙な調整が必要らしいのだが、これについてはまた後日ということにして、とにかく主鏡の光軸調整をそれなりにしなければならない。しかし、これだけ短焦点だと斜鏡の影が大きく、ぱっと覗いただけでは斜鏡(のサポート部分)が真ん中に来ているのかどうかさえいまひとつピンとこない。何か目印が必要だ。

 それなら、斜鏡サポートが筒の真ん中に来ているという前提の元、そこから均等な位置に何らかの目印があって、それが視野の端部に見えているかどうか、というのを基準にすればそこそこセンタリングできるはず、と踏んだ。

筒の先に円盤を貼り付けて光軸調整  用意したものは、直系18cmの丸い紙だ。コンパスで円を書いて切り取り、真ん中を合わせて斜鏡サポートに貼り付ける(実際には周辺からの長さで中央に設置)。これをアイピース側から覗き込むと、今の覗き方だと丁度視界の端っこに紙の端っこが来るようになった。目の位置を真ん中に置いた上で、その紙の端っこの見え具合が均等になるように主鏡の押しネジ引きネジを調整して、そこそこになるようにする。こーんな簡単な方法だが、実は見た目よりも狂っていたことが判明した。やはりぱっと見た目だけでは判断しにくいので、こうしたちょっとした補助が必要なわけだ。

 この後実は一度月を眺めている。同時に普通の恒星も眺めて見たのだが、どうやら調整前に比べるとかなり良い感じになっているところまでは確認できた。が、星を眺めて見るとまだいまひとつ。ココから先は斜鏡の調整か、もっと主鏡の微調整が必要なところになってきているらしい。主鏡の圧迫についてはシーイングが悪かったのでなんともいえないのだが、ひどい状態ではなさそうだ。

 恒星の見え味でいまいち、と思ったのはピントが合った時点で少し流れたような感じに見えることがあるのと、ピントをぼかした時点で光が合ったりずれたりしているように見えることだ。イメージとしてはアイピースをつけないまま覗き込んだ様な感じ(っても、この辺は経験したことのある人じゃないとわかんないだろうなー)で、見える角度をずらすと主鏡に星が写り込んで見えて、反対側にずらすと視界から外れて見えなくなるような、そんなイメージだ。光軸をきちんと出せば中央でぴしっと見えるようになるのか、それとも実は斜鏡の影でこんな風に見えてしまうのか、その辺はまだ謎だ。

 斜鏡の更なる調整と、レーザーコリメーターをお借りできたので、これで更に詰めた光軸合わせができれば、もっときちんとした星が見えるようになるかもしれない。それができれば、直焦点での撮影した画像もまた変わってくるはず…だ(ということは、今までいまいちだったかも?)。直焦点の撮影についてはガイドずれやその他の要素も大きいのでなんともいえないが、もう少し、色々やってみるつもりだ。


ようやく購入したアメリカンサイズなアイピース。購入原因は…

2011年7月23日 Hyperion Zoom アイピース


梅雨時の星が見えない時期に、ついに感染してしまった。天文ファンの間では、この6月の梅雨時期に広がる感染菌の病に、「ポチリヌス病」というたちの悪いものがあることで知られているらしい。この「ポチリヌス菌」に感染してしまうと、自分の意思にかかわらず、インターネットのショップに出かけてしまい、つい「ポチッ」と購買ボタンを押してしまうようだ。そんなばかな…と思っていた私も、ついに感染してしまった。
 で、本題(^^;。実は格安でいただいたR200SSには、アイピースが元々付属していない。しかも、接眼レンズは基本31.7mm径のものしか接続できない仕様になっている。もちろん31.7→24.5mmアダプターを介せばこれまで使っていたアイピースを使うこともできるのだが、それではあまり面白くない。この際なので今後のことも考えて31.7mm径のアイピースを少しそろえておきたい、と前々から思っていた。

 どうせ揃えるなら、拡大撮影もできるように、と、標準的にはビクセンの格安なアイピース群から2〜3本選んで、ついでに拡大撮影アダプターも揃えてしまえば…と思っていた。が、どうやら話は少し違うらしい。

 というのも、近所の天文先輩ふにゃ太郎さんTOA150で月を見せてもらったしまったからだ。あちゃ〜。いや、このTOA150、値段もすごいのですが、見え味もものすごいということで、こんなの見せられたら、やっぱりアイピースも少し良いものを選んだほうが良い、と思わざるを得ない。で、お勧めは?と聞くと、色々検討した結果、値段と性能のバランスから言うとバーダープラネタリウムのハイペリオンシリーズが良いだろうとの結論だった。

 そもそも写真撮影をメインとしているので、眼視観測はそこそこで良いというのもある。拡大撮影はしたいが、そもそも主鏡が20cmF4.0のR200SSなので、そんなに高級なアイピースを買っても性能を生かしきれない可能性が高い。そこで、1本14千円程度のハイペリオンなら、性能も結構良いしお手ごろでしょう、ということになった訳だ。

 拡大撮影をするにしても、こうした大型アイピースの場合は周辺を含んでごっそり拡大撮影アダプターに入れるのは不可能で、アイピースの後にあるネジにカメラアダプターをねじ込んで、それで撮影するというパターンの様だ。専用のアダプターが必要になってくるが、それはビクセンのアイピースを買ったとしても同じ。ま、撮影は後回しにして、とにかくR200SSで使えるのを手に入れるのを優先とした。

 そこで気になったのが実はこのハイペリオンシリーズにあるズームアイピース。8-24mmまでのズームで、大きさは通常のハイペリオンより一回り大きい程度(…だと思う)。見かけ視界が一段狭くなるし、値段も通常の1本分の倍以上するが、これ1本で3本分以上の働きをするし、何より抜き差ししたりキャップを付け外したりする手間が激減するのがいいかも、と、非常に魅力的に思っていた。見え味に関しては元々あまり期待している人がいないのか、いまいちなのか、あまりレビューをみかけない。ま、元々の筒がそんなに眼視を目的としていないので、標準的な見え方をするのであれば問題ないだろう、という勝手な結論に達した。

 で、冒頭の感染。購入は本来の輸入者である国際光器で買えば、一時期24800円だったのだが、どうやらこれはキャンペーン価格だったらしく、既に一般的な27800円に戻っていた。それなら何処で買っても同じ。Yahoo!ポイントが使えてカード決済ができるKYOEIのYahoo!ショップぽちってしまった訳。

 ついでに購入したのが、2倍バローと36mmアダプター。そしてCanonのTリング。2倍バローはそもそも8mmでは倍率が足りない(R200SSは800mmなので、8mmでも100倍にしかならない)だろうと踏んでの準備だったが、残りの二つは実は送料の関係で送料無料になるまで買い足したモノ。ま、いずれ欲しくなるものでしょうからいっかー、という所(^^;

 肝心の見え味だが、実はR200SSでの観測はほとんどしたことが無かったので、よく分からないというのが正直な所。しかも、どうやら鏡の圧迫や光軸のずれがあったようで、見え味はぼろぼろ…ま、それが分かっただけでもだいぶ収穫があったというもの。実はあまりに見え味が悪いので、アダプタ無しで無理やり24.5mmレンズを合わせてチェックしてみたりもしたのだが、結果はもっと悪かった(^^;。

 使い勝手としては総じて良い感じ。ズームリングは比較的重くて、各焦点距離でカチッカチッと小気味良くクリックがある。ただ、このアイピースに限ったことではないのだろうが、色んなパーツが組み合わせられるように各所にネジがあるので、ズームを回すつもりでレンズをぐいっと回すと、違うところのネジが回って困ってしまうこともしばしば…慣れれば変わってくるんだろうが…。

 ズームそのものはスムーズで、ズーム時の全長の変化も全く無いのだが、ピントのずれはある。8mmにすると、ピントを数mm引き出さないと合わなくなってしまうが、まぁ複数のアイピースをとっかえひっかえ使うよりははるかに手軽だ。伸縮式のアイカップもなかなか秀逸。視野角は68度〜50度なのだが、実は最低倍率で最大角度になるものとばっかり思っていた。実は最大倍率の8mmで68度、最低倍率の24mmで50度なのだ。最低倍率で広い視野が得られる、と期待していたのでちょっぴりしょげたが、最大倍率での広い視界はまさに別世界。木星とか見たら衛星が見やすくて楽しいかも…

 昼間にアイピースのみで明るいほうに向けてチェックしてみると、最大倍率の8mmにすると、内部のレンズのゴミが少し見えて来て、もしかしたら少しコントラストが落ちるかな〜、という気もする。美味しいポイントとしては、最大倍率、最低倍率、それぞれのほんの少し手前までで使うと、結構いい感じなのかもしれない。

 光軸の調整もして、もう少し使いこなせてきたらアダプターを確保して拡大撮影にもチャレンジして見たいと思っている。



ついに100円均一に明るさ十分のLED懐中電灯が登場。これは便利かも…

2011年7月17日 赤キャップのLEDライト


 これまた既に半年近く使っているモノの話題だが、天体写真活動には必須の、懐中電灯のお話。ブログの天体写真仲間の方も色んな便利グッズを使っているはずなのだが、意外と紹介されることが少ないみたいなので、この辺の撮影小物、天体関連小物については結局自分で試行錯誤していくしかない。今回は、割と手頃なものが見つかった

 最近のLED懐中電灯の能力アップは目覚しくて、電源は単四3本、または単三1本でも相当明るいものが出始めている。これぐらい明るいと夜道の散歩でも不安無く使えるのはいいのだが、その反面、天体写真撮影をしているときにちょっとスイッチを照らしたい、という時には明るすぎて不便だったりする。その辺をカバーするには、赤いカバーを付けるか、元々赤LEDを使っている懐中電灯を使うしかない。

 本当はヘッドランプ型のものを買って赤キャップをするのがベストなのだが、残念ながら格安品が無かったため、とりあえず手持ちのLED懐中電灯でいいから、赤キャップをかぶせるようにしたかった。で、キャップとして何か良いものは無いかと思っていつもの100円均一アストロパーツショップダイソーを眺めていたら、なにやらよさそうなものがあった。100円のくせして、3LEDの明るい懐中電灯が並んでいるのだ。

 アルミボディのこいつは結構人気があるらしく、どこの100円均一ショップに行ってもたいていラインナップされているようだ。一つ買ってみてまぁ良ければ使ってみようと思って購入。電源は単四3本なのでちょっと中途半端だが、思ったよりも明るくて使いやすい。後は赤いキャップを探すだけだ。

赤いキャップのアイツと言えば、コイツ(笑)。時期やボトリングメーカーによっても異なるかも  100円の懐中電灯を眺めながら、ぴったり合いそうなキャップは無いかな、と思って手元のペットボトルのキャップをかぶせてみた(白)。多少ぶかぶかだが、思ったよりも行ける。ちょっと詰め物をして赤く塗ればこれでも十分行けそうだった。

 が、ここで「赤いキャップ」を思い出した。ペットボトルの赤いキャップといえば、ホラ皆さんよくご存知のコレですよコレ。普段はノンカロリーのばっかり買っているけど、カロリーゼロのヤツはキャップが黒。この時はとにかく「赤いキャップ」が欲しかったのでこいつを買ってきた。必要なのはキャップだが、中身は当然おいしくいただいたので、かかったコストは計算上ゼロである(^^;

 取り付けはそのままだとぶかぶかなので、懐中電灯に先日フードで使ったフェルトを貼り付けて、それにかませるようにした。撤収時などは明るい形で使えるようにキャップは外した後もなくさないようにしなければならない。そのためにキャップの端っこに穴をあけてリングを通し、懐中電灯のストラップに取り付けた。これで使い勝手は大幅アップ。しかもこのキャップ、単に赤いだけではなく、それなりに減光度合いも大きくて、かなり良い感じだ。なかなかのヒット作になった。

 ま、実はこの減光度合いは強すぎることもあって、普通に懐中電灯を使っていてコレに変えたり、または星図を見るために少し広い範囲を照らしたいな、と思ったときにはちょいと暗すぎるのだ。理想的には明るさの調節ができるか、少し妥協してもうちょっと明るめの減光度合いにするか、まだ改善の余地はありそうな気はする。後、これを持っている間は持っている手が使えないので、両手を離せるようにするための小物も必要だ。今は単純に口に咥えて使っているが、スイッチ部分のゴムが結構臭いので安物感満載な感じである。

実際に付けてみたのがこんな感じ。少し隙間があるのでフェルトをかませて落ちないようにしてある  とりあえずこれでしばらく使えるな、と思った思ったのにぃ。世の中そんなに甘い話だけではないさすがに100円均一の懐中電灯である。ある日突然接触が悪くなり、そうこうしている間に全く点灯しなくなってしまった。あちゃー。新しく購入するしかないかなぁ、と思っていたのだが、とりあえず改善できないか中を覗いてみた。ライト側には基盤が見えていて、それにLEDがじか付けされているようだ。ケースとの間にリード線などは見えず、基盤脇のハンダ部分で接触している気配。色々調べてみたところ、どうやらこのケースとの接触が悪いらしい。

 それならちょっと押してやる(つついてやる)だけでも改善するのでは?ということでドライバーの先でこのハンダ部分をぐぐっと押してやった。すると、何事も無かったかのように点灯するのである。やった、とは思ったのだが、またしばらくすると接触が悪くなる。

 今のところ怪しくなったらまたハンダの部分を押して対応しているが、そのうちダメになるかもしれんなぁ。まぁ少なくとも元を取れるぐらいは使えたので、買い換えることになってもまあいいかな。売られなくなる(100円均一ではこうした製品は意外と寿命が短い)前にもう一つぐらい予備を買っておくかなぁ。



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