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すばる近くの木星を狙う
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 小学生の頃から慣れ親しんできた天体観測だが、その頃から、「これは一生の趣味になるだろうな」という気はしていた。紆余曲折を経て、未だにあれやこれやと思い悩む天体写真、その顛末を記録してみました。「曇天」なのは、晴れればこのページを書いている暇が無い訳で、曇って星が見えない日に書いているからなんです。トラブルも多数…

こんな所に緩むネジがあったのねん

2011年10月17日 三脚開き止めのネジ外れ


 実は三ヶ月ほど前の話しだけど、結構大事なネタなので、しっかり紹介しておこうかと思う。天体写真をブログに載せるようになってから、実は普段使っているYahoo!ブログには天体写真をやっている人がずいぶんといることに気が付いた。

 デジカメ、EOS60Dで星野写真を再開してからまだそんなに経っていないので、より綺麗に、確実に撮影するためのノウハウってのはほとんどわかっていないんだけど、皆さんがブログに書かれていることをいろいろ参考にしていると、徐々にだけど、どんな撮影をするのが良いのか理解できるようになってきた。いやもう、ブログ様さまである。(いや、ブログそのものが偉いんじゃなくて、ブログを書いてる方々が偉いんですが…)

 そんなブログの記事の中で、時折見かけるのが「気が付いたらココのネジが緩んでいてガタが来てた〜」という話。さすがに長年使ったり、長距離の遠征をされている方なんかは思いもしないところが緩んでいたり、緩んでいても確実に締めておくべきチェックポイントを心得ているようだ。さすがである。

 で、自分の場合はどうか、というのを一度振り返ったことがある。赤道儀周囲や筒の回りは緩んでいると、だいたい分かるし、一通り見た感じは変に緩んでいるものは無かった。三脚においても、皆さんが気にされているような所は緩んでいる気配も無いし、まぁ大丈夫だろうとタカをくくっていた。いや、実際、他に緩むネジ自体存在しないでしょう、というレベルだ。

 が、実際には私の場合、三脚&赤道儀はセットしたまま、三脚は開いたまま車の荷台にに放り込んで運搬する。そんなに振動や衝撃は与えていないつもりだし、しばらく使っていても見える範囲は緩んでいる気配は無かった。でも、実は運搬中は結構カタカタ言うのである。多少ネジを締めてもカタカタ言うので、これはもうこういうガタなんだろうなとあきらめていた。音が出る場所は分かっている。三脚開き止めの三角版と、その開き止めとの間だ。ここはどうしても少し隙間があるし、完全に固定されない場所なのでこれで良いと考えていた。

 しかあし。ある日発見してしまったのだ。実は三脚開き止めと、三脚そのものを留めている部分は小さな樹脂パーツを介してネジで留まっているのだ。そのネジはタッピングネジで、かなり小さいネジなので気が付いていなかったし、もし気が付いていてもそんなに緩んでいるとは認識されなかっただろう。

 が、発見されたときには既に相当に緩んでいた。しかも、一箇所で4本、合計12本あるネジのうち、1本は既に外れて行方不明になっていたのである。あっちゃー。こんなところが緩んでいたとはぁっ

 そもそもこんなネジは普段気にしたことが無いというか、スーパーポラリス赤道儀を使い始めて四半世紀になるが、今まで一度も気にしたことが無い(^^;。普通はそんなに緩むものではないわけだ。が、今回はしっかり緩んで、一本は完全に行方不明になっていた。これはいかん、ということであわてて緩んでいたものを全て締めなおして、あと外れている一本を付け直し…っても、そんなネジは持っていない(…と、思っていた)

左が本来のネジ。右が買って来たネジ。明らかに細い…  仕方が無いので、とあるついでにDIYのショップに行ったとき、このネジ(と同じかな〜?)と思われるネジを買ってきた。今思えば直径やら長さをきちんとどこかにメモっておけばよかったのに、と思うのだが、その時は全く別の用事の時に思い出したので、ええい、この辺だろうと、かなりいーかげんに買ってきたのだ。

 で、見事玉砕(^^;。長さはそこそこだったけど、実は径が小さすぎて全く合わないのだ。一応ねじ込んでみたけど、少し力を入れると「スポッ」っと抜けてしまう。当たり前だわな…。仕方が無いのでまた次の機会の時に買っておくかなー、と思ったのだが、ふと、気になることがあった。そもそも自作PCを組み立てているぐらいなので、ネジの類は何種類か持っている。PCに使っているネジは基本知っているので、この大きさだと合わない事も知っているのだが、なんとか仮にでも付けられないかなと思って、手持ちのネジを色々つっこんであるフィルムケースをひっくり返してみた。

 余談だが、最近というか、ここ10年ぐらいは銀塩フィルムを買わなくなってしまった。そのため、このフィルムケースというのもお目にかかることがなくなってしまった。この大きさのプラスチックのケースで、かつ密閉できるようなものってのは意外と無くて、便利に使えていたものが無くなってしまうと、これはこれで不便だなーと思うこともある。代わりになるものが今は無いなーという所だ。

若干違う気もするが、問題なく使えるネジ、持っていたとはあっ  閑話休題。ネジをひっくり返してみたところ、以前パーツ類というか、何かの装置を分解したときに保管してあった細いタッピングビスが出てきた。ああ、こんなところにぃ、というわけだ(^^;。実際、ほんの少し規格は違うような気がするが、ねじ込んで見ると全く問題なく締め込み完了。実は新しいネジを買う必要は無かったわけだ。

 これに、開き止めと三角板の間にフェルトを挟みこんでやって、全体的にしっかりさせることと、振動で当たっても音がしない程度にしてやって、運搬中の振動でもカタカタ音がしないようにしてやった。要は、カタカタ音がしだしたら、どこかが緩んでいるというアラームになるようにした、というわけだ。(…いや実際は、音、しまくりだったりする…)

 今回のネジの緩みが、すぐに撮影時の問題につながっていたかどうかは不明だが、こうしたものの蓄積が結果としてガタやガイドずれにつながるはずなので、やっぱり時々チェックしてやることが必要なのねん、という話でした。

教訓。知らぬねネジ 知らない間に 緩んでる



やっぱりこの方法で詰めるのがよさそう…

2012年1月7日 レーザーコリメーターと本当の光軸


 だんだん実際に起こったこととここに紹介するタイミングがずれ始めているが、少し前のお話…

 手製の円盤でざくっと光軸をあわせた後、もう少し本格的にきっちりあわせてみたくなった。実際、皆さん使っているレーザーコリメーターがあれば、かなり手軽に、かつ迅速に確実にもれなくしっかりぴったりきっちり光軸が合うはず、という願いがあった。

 で、ここで救世主ふにゃ太郎さん登場(^^;。丁度使っていなかったレーザーコリメーターがあるので貸してもらえることになった。せっかレーザーコリメーターを借りたので、とにかくやってみようということになった。最初にやったのは斜鏡の中心を合わせることだ。R200SSは斜鏡がオフセットされて取り付けられているので、斜鏡のセンターマークもずらせる必要がある。センターマークは紙を当てて四つに折った真ん中から、5.3mm筒先側にあわせたところとした。この5.3mmは色々計算されているらしいのだが、よくわかっていなかったりするので、あまり考えずにマジックで印をつけておいた。

 その上で斜鏡のセンターを合わせて、次はレーザーコリメーターを使う。まずは筒を真横にして接眼部を真上に向ける。こうしないと接眼部がたわんで何を調整しているのかわからなくなってしまうかららしい。ここまで来て初めてレーザーのスイッチを入れる。後は主鏡の調整をして…と思ったところで気が付いた。レーザーの主鏡に当たっている部分がセンターマーク部分ではないのだ。

 ここはぜひセンターマークに当たって欲しい。まずは斜鏡の調整をそれで色々してみて、なんとかセンターマークの部分に合わせた。ピシッと合わないのは、どうしてもガタやコリメーターの誤差があって、あまりきちんとあわせても意味がなさそうだからだ。

 その後、主鏡を調整してコリメーターにレーザーがきちんと帰ってくるように調整する。若干面倒だが、コツをつかめばできなくは無い。但し、これを現場でやるのはちょっとイヤかなー、という感じだ。レーザーで合わせたものが今までとどれぐらい違うかはちょっと分からないが、とにかくこんなもんだろう、といのと、後はやって見ないと分からないので、後は実践投入で確認するつもりだった。

 とにかくそのまま撮影を決行。時期は2011年7月末。この時は梅雨明けの唯一の一晩の晴れ間で、メシエ・クオーターマラソン(※)をやるつもりだった。とにかく撮影した画像がどうこう言う前に、次々にメシエ天体を導入して行って撮影。帰ってPCで見て愕然とした

(※)メシエ・クオーター・マラソン:メシエ天体全110個全てを、一晩で見てしまおうというのが「メシエマラソン」と呼ばれている。さすがにそこまでの根性も技術も無いので、そのうちの1/4、28個以上にチャレンジして見ようと言うものである。但し、せっかく1/4まで絞るので、単に見るだけではなくて、全てを撮影してしまおうという魂胆である。

M27撮影時の中央付近。星の形に注目  全ての星の像が三角になっているのである。

 写真は中央付近をトリミングして更に縮小したものだが、とにかく、羽を広げた蛾が飛んでいるような、そんな星像になってしまっているのである。何枚かコンポジットして縮小すればごまかせなくはないが、普通に使う分にはとても…という星像である。

 実は、この撮影時には直前に家族連れがいたため、土星が沈む前に見せてあげたいと思って筒を回したりあれやこれやとごそごそしたのだ。それぐらいで光軸がずれても困るのだが、むしろ気になったのはその後。カメラをセットした時に結構あわててしたので、もしかしたらスケアリングが微妙に違っていたかもしれない。だが、実際に星が三角になるぐらいスケアリングが違っていたら、星のピントが左右とか上下とかで大きく違うはずだ。どうもそこまでの誤差は無さそうだった。三角の形は全面に均一に出ているわけではなく、左上では大きくて、右下では小さかった。やはりこれは光軸の問題か。

 で、そのショックとメシエ・クォーター・マラソンの結果を仕上げる(画像処理)ために筒を調整する時間が全然なくなってしまい、ほとんどひと月ほっといてしまった。次の観望会に出かける直前、一応見ておこうと思って覗いてみた。

 何かおかしい。どうも狂っているのは斜鏡らしかった。覗いて見る限り、斜鏡のセンターマークと主鏡のセンターマークが合致していないのだ。とりあえず斜鏡の調整だけをしてセンターマークがほぼ重なるようにしておいた。接眼部から覗く限り、主鏡の中心度合いはそんなに狂っている様子は無かったので、主鏡はいじらなかった。

 で、結論。この調整が効いたのか、カメラのセッティングがきちんとしたのか、とりあえず三角形の星は鳴りを潜めた。このレベルであれば個人的には十分OKだ。後はコマ収差をどこまで許すかという程度になった。まだ色々やって見たいことはあるが、まずは光軸はこの辺で押さえておこうかなと思う。ぴっちり合わす事ができればもしかしたら星像ももう一息良くなるのかもしれないが、手間をあまりかけるのはTNKに反するわけだ(^^;


作成途中のマスク。透明である必要性は無い…

2012年1月14日 ピント合わせはBahtinov Mask


 デジタルカメラでの天体写真をしていて、本当に便利になったな、と思うことの一つはピントあわせだ。ライブビューで星の形を拡大した上でピントをあわせれば、かなり正確な所までピントを追い込むことができる。まぁ、フィルム時代のファインダーに比べてピント合わせるための機能としては貧弱なスクリーンの代わり、といえばそうなのかもしれない。

 が、それでも限界はある。星の形や色収差などで、どの辺が本当のピンと位置なのか、はっきりしないことも多いのだ。だが、実はピント合わせの強力な武器がある事をWeb上で教えてもらった。元々はかわうさんのブログに載っていたもので、なんじゃこのアイテムは?と思っていたのだが、Bahtinov Maskというものらしい。

 このBahtinov Mask(バーチノフマスク)、実はピント合わせの強力な武器だということを知って、自分でも作ってみたくなった。市販されているものや、その他画像生成プログラムなんかもあるようだ。ただ、もう少し調べてみると、それほど細かいスリットで無くてもきちんとピンとあわせができるらしい。それなら、自分で作ってみたほうが早い。

 作る材料は、黒い切り抜ける板であればなんでもいいはず。それで思いつくのは、もちろん前回も使った痛フードの材料、B4クリアファイルだ。元画像はOpenOfficeの画像ソフトで適当に(^^;作成して、それを普通の紙に印刷。それを下書きにしてクリアファイルを1枚にしたものにマジックでなぞり、更にカッターナイフで切断する。そうしてできたBahtinov Maskは透明なので、例のポスターカラーで真っ黒に塗って完成だ。

 使い方は、面倒なのでその他の記事を見てもらおう(ヲイ)。筒の前に置いておけば、干渉縞が出て、そのスパイダーの位置が中央になるように調整すればピントバッチリというわけだ。

ええと、wikipediaだと、この辺かなhttp://de.wikipedia.org/wiki/Bahtinov-Maske
…むむ、ドイツ語っぽいな。

こっちはどうだ?http://en.wikipedia.org/wiki/Bahtinov_mask
英語っぽいけど、どうでしょ?

 直視だと、そのスパイダー光を見ることさえ困難だが、一眼レフのライブビューにして、10倍拡大で一等星を見てやれば、結構簡単に、かつ正確にピント合わせができる。一度使い出すともう手放せない便利さ&手軽さである。

 このマスク、最初のうちは、ほぼ真四角に切り抜いておいて、四隅を適当に曲げ、痛フードの上からかぶせて使っていた。しかし、かぶせて、というかほとんど乗せただけで使っていたので、横向きにすると落ちてしまう。もうすこししっかり取り付けたいな、と思って色々考えて、結局はマスクの中央部とR200SSの斜鏡部にマジックテープを貼り付けて、それで固定することにした。これは本当に手軽だ。

 中央部分には例のスポンジで取っ手を付けておいた。今のところ通常の保管場所としては天文グッズのバッグ内に収めているが、考えてみたらR200SSのキャップにでも取り付けられるようにすれば更に完璧になるだろう。とにかく、斜鏡があるので、このマジックテープ取り付け方法は反射望遠鏡の場合はかなり手軽な方法の一つだろう。

実際の鏡筒につける時はこんな感じ。外し忘れると…  が、この方法は手軽で確実なだけ、弊害もあったりする。特に気になるのがフードの存在だ。フードの内側に簡単に付け外しができるようになったため、このbahthinovマスクを付けたまま、すっきり忘れて撮影してしまうことが多発しているのである。ピント合わせをした直後に、忘れず速やかに確実に絶対きっちりすっかり完璧に外せればよいのだが、ピントを合わせた次の瞬間には、既に気持ちは被写体に向いていることが多く、さくっと筒を被写体に向けなおして「やっぱりちょっと暗いなー」と思いつつ(暗いのはBahtinov Maskのせいなのだが…)撮影を開始してしまうのだ。

 たいていの場合は、1枚撮影した後にチェックをして、「やっぱり暗い…あ゛!星から六本スパイダーが出ている!?いかんいかん」と、外すことになるのだが、2011年12月の月食のときは大問題になった。相手が月なので、全く分からないのだ。なーんとなくボケてるな、というぐらいしか分からず、月食前半を全てMask付きで撮影してしまった。あっちゃー、である。

 もう少しMaskが付いていることを確実に分かるような仕組みにしないといけないのだけど、どうすれば良いのかは、これからの課題でもある。LEDでも組み込むか、紐でもぶら下げるか、とりあえず思考中。

 で、今回、そのBahtinov Maskをpdfにしたものをアップしておいた。Open Officeで適当に作ったものなので、いまいちの部分もあるが、とりあえず自分の場合はこの大きさでR200SSにぴったり来ているし、うまく使えている。後は直径に応じて拡大縮小をしてもらえれば、それなりに使えると思うので、各自の自己責任において使って見て欲しい。一部矩形の線が途中で途切れている場所もあるが、その辺はうまく補って使っておくれ(^^;

pahtinov.pdf(5kB)



格安バローレンズ。カメラTリングのネジも切ってあって、結構便利

2012年3月3日 実はテレコン?ビクセン2倍バローレンズ


 ずいぶん前の話(いやほんとに前だな…)になってしまったが、バーダープラネタリウムのハイペリオンズームを購入した際に同時に購入したのがこの2倍バローレンズだ。以前の24.5mm用のバローレンズだと、本当にバローとしての使い道しかなかったのだが、今回購入したのは31.5mm径ということもあるのだろうか、アイピース側にTリング用の42mmネジが切ってある。つまり、そのままカメラを取り付ければ2倍のテレコンとして使えてしまうらしい。画質はとにかく、これで3千円ほどなのだから、なかなか便利な世の中になったもんだ。

 恐らく35mmフルサイズとかになるとケラレが出るんじゃないかと思うが、普通に使う分にはAPS-Cか、フォーサーズでしか使わないのだから多分十分だろう。通常月とかを撮影すると、直焦点ではR200SSでも800mmなので、細部を見ようとすると少し物足りなくなる。これが2倍の1600mmになれば、多少暗くなっても月面程度ならかなりの拡大率が得られて面白いものになってくるわけだ。

 ま、実際は画面いっぱいに撮影したい時でも、通常の800mmでは足りなくて、それなら、とこのバローレンズをテレコンとして使ってみると、今度は月が画面からはみ出してしまって、にっちもさっちも行かなくなったりする。今持っている望遠鏡だと対象を付きにするとちょっと中途半端、といえばそう。

 が、実は一つだけ問題が発覚した。通常の使い方だと、EOSのTリングを付けた状態でピントが合わないのだ。普段はEOSだと直焦点しか撮影しないので全然気が付かなかったのだが、EOSのカメラだと、目一杯ドロチューブを縮めてもピントが合ってくれない。ええっ、という感じだが、そもそもハイペリオンズームでもギリギリだったりしたので、もしかしたらこんなもんかもしれない。なんだか悔しいけど、絶対必要、という感じもしていないので、まぁ、いいか。というのが事実だ(^^;

 後は、普通のバローレンズとしての使い勝手も問題なくて、その昔の24.5mm用の長ーいバローレンズとかに比べても多少コンパクトに作ってあって好感が持てるこの辺はガラスの質なども変わってきているのだろう。バローレンズとしては上位の3枚玉の高級なものもあるが、一気に値段が5倍ぐらいになるのでとても手が出ない、というかそこまで頑張って買うだけの主鏡側の能力がどうだか、というのが本音だ。

 実は見え味については、普通にハイペリオンズームを使う限りは、全く問題ないレベルだと思っている。本当に光軸を追い込んできちっと見た場合は不満が残るかもしれないが、まずそこまで細かく観察することが無いし、自分の目ではソコまでの実力も分からない。そもそも比べるものが無いので不満が出ないのだ(^^;。とにかくアイピースの倍率不足を補う上でまずはベストチョイスだと思っている。せっかくなので、とことん使い倒してみたい。



新しいコネクタになったMD-6のコントローラー

2012年3月31日 ついに限界!MDの線


 2012年現在、使っている赤道儀はいずれも四半世紀ほど昔のVixen製のものだ。この時期以前の電子機器というのは意外と長持ちで、大事に使えばまだまだ長持ちしそうな気配はする。が、SP赤道儀の赤緯モータードライブの不調と同じような感じで、配線にまつわる不安は常にあった。

 で、今回のお話、ポータブル赤道儀のフォトガイド2である。以前から使い続けていると、時折止まってしまうことがあった。いきなり動かないことはあまり無かったので、どちらかというとバッテリーに起因する電力不足だな、と思っていた。

 んが、エネループで電源確保できるようになると、そちらが原因でMD(モータードライブ)が止まってしまうのは無いだろう、ということとになる。何度か経験した後、これはやはりケーブルの接点問題に起因する動作不良になってしまっていると推測した。なかなか分からなかった原因の一つは、ケーブルをゆすったり曲げたりしても症状が変化しなかったからだ。

 で、テスターを駆使して色々確認してみたのだが、やっぱりケーブル接点のうち、1本だけがどうやらうまく繋がっていないらしい。むむ、これは困った。とりあえずこの時はSPと同時に使うことが少なかったので、コントローラーを共用で使えばなんとかなるかな、とも思った。が、SP赤道儀とコントローラーが共通で使えると思っていたのに、これは勘違いである事が判明。ピン数がまるで違うので、全く共用できないのだ。あちゃ。

 ではどうするか。同じようなピン数のコネクタを買ってきて線を繋ぎ直せばいいのだが、近所にはそんなものを売っているショップはおろか、スイッチやLEDを売っているショップさえないのだ。これはもう、ケーブル&コネクタごと、ごっそり変更するしかない。実は、このコネクタが使いにくいので、なんとかもっと気軽なコネクターがないかな、と思って色々検討していたので、代わりのコネクタだけは用意していのたである。

一般的なLANコネクタ。メス−メス  それがこれ、LANコネクタ&ケーブルだ。LANケーブルであれば、普通の電気屋さんにまず間違いなく置いてあるし、LANコネクタも、メス&メスコネクタを買って来た。これを半分に割ってバラバラにし、それぞれをコントローラー側とモーター側に両面テープでくっつけて使えるようにできるわけだ。相当強引だが、この際贅沢は言ってられない。

 コネクターはもう一度使えるようにしてみたかったのだが、色々試してみたところ、結局全て線を切断して、LANコネクタに付け直す作業をすることになった。これがまた思っていたよりも細かい作業で、もう四苦八苦。おまけに、切断前にケーブルの色の対応をとり損ねていたため、どの線とどの線が繋がるのか十分確認しないまま作業を進めてしまい、一度終わった後にきちんと動かないことが判明し、結局対応表を作って一つずつ確認するハメになった。最初からちゃんとしていないからこういう目にあう…

 電源線などもあるはずなのだが、元々電力量が少ないこともあり、LANケーブルにしたからと言って動作が不安定になったりはしていない。実は今回用意したLANケーブルは、一番安いのを選んでしまったので、これがまたかさばるタイプなのだ。LANコネクタが共通なので、もう少しスマートにしたければこのケーブルを細いタイプにすればいいし、多少なら長くしたければ長いのに変えれば、電源やコントローラーを遠く離れた場所にすることもできる。怪我の功名ではあるが、色々可能性の広がる状況にはなってきた。



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