玄の館パソコンの部屋〜SHARP Mebius MURAMASA PC-MV1-C3E 印象編 inserted by FC2 system
2代目ノートPCとなったMebius MURAMASA 確かに薄いのだけど、結構重い

Mebius MURAMASA
〜印象編〜

〜使いこなし編〜 
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 2002年の暮れも押し迫ってきた頃、突然愛機ThinkPad i1620のバッテリーが10分しか持たなくなってしまった。寿命である。バッテリーを購入して延命してもいいのだが、どうせ投資するのなら、ということで新しいノートパソコンを購入することになってしまった。どうせ購入するのならスペック的にも上のものを…ということで白羽の矢が立ったのがSHARP Mebius MURAMASA。確かに高機能だけど、結果としてThinkPadの使いやすさを再認識することになった。機能的にはすばらしいけど、はたしてその使い心地は…。

後継機選びに悩む 2002年12月31日

2代目ノートパソコンMebius MURAMASAの真っ赤なダンボール。挑発的だ。  2002年も年末が近くなってきたとき、1年半ほど使ってきたThinkPadのバッテリーが突然死んでしまった。このときにも書いたのだが、ThinkPadi1620スペックのマシンに今からバッテリーを含めていろいろ投資をするのはためらわれるため、いっそのことマシンを買い換えることにした。丁度年末に液晶ディスプレイを買おうかと思って資金を準備していたので、それとプラスアルファを足して、なんとかX23ぐらいであれば購入できるであろうと踏んでいたのだ。

 んが、そのプラスアルファの資金がなかなか調達できないでいたので、しばらくはkakaku.comとかでX23の価格変動や在庫状況を注意深く眺めていた。しかし、眺めていただけでは面白くない。後継機としては、以前ThinkPadを購入したときにいろんなメーカーのマシンを比べていたので、あまり迷うつもりはなかったのだが、やっぱり少し気になる。WEBで色々調べてみると、似たような機種はあるものの、スペックや価格面で折り合わないため、やっぱりThinkPadが良い。しかし、しかぁし、ひとつだけ気になる機種が現れた。

 その機種が今回購入に踏み切ったMebius MURAMASA。MURAMASAは1スピンドルの極薄ノートと、その機能強化版になる2スピンドルマシンがあるが、1スピンドルマシンは大きさやHDDの容量、操作性、価格面等から候補には挙がっていなかった。旧機種等では価格も下がっているけど、やはりタッチパッドは個人的になじまないと思っていたこともある。しかし、2スピンドルマシンになると、DVD,CD-RWのコンボドライブになっていることもあり、かなり魅力的なスペックになっている。問題はその価格だったのだが、今度12月に発売になった新機種の低価格版、PC-MV1-C3Eは、最安値の店で16万円を切る価格となっており、狙っていたThinkPad X23と比較しても5千円ぐらいしか変わらない価格になっていた。

 価格が変わらないとなると、俄然購入してみたくなる。なんといってもDVD,CD-RWのコンボドライブが内蔵されているのが大きい。その分約1.9kgと重くなっているし、出先で使うことは少ないかもしれないけど、知人にデジカメデータ等を渡すのにその場でCDが焼けるのはかなり便利そうだし、同じく出先でDVDが見られるのは魅力的だ。操作系はキーボードが狭そうだったり、タッチパッドなので使いにくそうだけど、今やほとんどのノートPCはタッチパッドになっている。それなら一般的なタッチパッドも操作できるように練習しておくのも悪くないな、とかなり強引な理由も付けてみた。

 スペックとしては悩ましい部分もあった。バッテリー駆動は3.2Hr(4.3Hr)(カッコ内はThinkPadX23:無線LANモデム)、無線LAN無し(あり)、FDD別売り(現状のウルトラベースが使える)、その他キーボードライトが付いていないとか色々不満はあるが、メモリ256MB(128MB)、USB2.0(1.0)、Celeron1GHz(PenIII866MHz)、と、当然勝っている部分もある。最後は「MURAMASA」というサブネームが個人的には気に入っていたりして、ついに購入することにした。

 というわけで資金調達の目処がついたクリスマス前の連休、購入だああああぁぁぁっ、アレ?価格.comの表示だと安いところは全部売れちゃってる!。残ったショップも電話で問い合わせると売り切れ!。後は7〜8千円以上高い!やっぱり売れ筋なのか?買えないのか?どうする?

 やっぱり困ったときのWeb頼み、価格情報関係のWebを探すと、BestGateというところがあった。ここで探すと…あ!約16万円で在庫アリのショップが!しかもWeb注文可!。即効申し込み!。おおっ、注文後その商品は「完売致しました」になってしまった。もしかしたらギリギリセーフだったのかも。というわけで年内ギリギリでなんとか入手可能になった。

 で、到着したのがなんと25日のクリスマス。丁度いいクリスマスプレゼントになったのだ(<自分にプレゼントしてどーする)。しかもその箱は写真の通り真っ赤っか。挑発的というか、クリスマスにあわせたのか、なんとも言えない色になっていた。(後で分かったが、どうやらMebiusシリーズの箱は全てこの色らしい)箱の上に置いてあるFDは大きさ比較用。ThinkPadと同じような大きさになっているけど、ウルトラベースがない分か、箱も結構薄型になっていた。で、早速取り出して中を見てみた。


薄くて重い本体 2003年1月1日

Mebius MURAMASAダンボールの中身。結構な量の説明書と、薄くて重い本体  箱の中身はこんな感じ。バックアップ用のCD-ROMがアプリケーションを含めると7枚+OffceXPになっている辺りがスゴイが、まだCDが付属しているだけいいのかもしれない。、最近のノートPCの場合は、HDD内にイメージパーティションを切ってあったりして、バックアップCDが付属していない場合もあるの。この辺は、まだコンボドライブを内蔵してる強みがここにも出ているのかな、という感じがする。

 説明書類は結構な量がある。数からいくと半分ぐらいはインターネットプロバイダの入会説明になっていて結構うざったい。それにまじってアプリケーションの登録書や説明書があったりして、注意してみないと間違って捨ててしまいそうだ。

 メインのマニュアルの他、Mebius共通と思われるQ&Aや、インターネット接続に関する初心者的なものが多いので、私は「初めにお読みください」と、本体の説明書を少し読んだだけで、後は片付けてしまった。インターネットに関してはYahoo!BBを使うのでLANさえ動けば説明書は不要だ。

 右下にシルバーに輝くマグネシウム合金の本体がある。本体の上に乗っているビデオテープみたいなやつはバッテリーだ。なんだか頼りないような感じだし、実際かなり軽いのだが、これで3時間は持つ。ただ、バッテリーの一部が本体の足になっており、バッテリーを装着しないとガクガクしてまともに使えない。

 液晶のフタには中央部に「SHARP」の文字があるのだが、この文字は液晶を起こした状態で正立するように描いてある。閉めたときは逆さまに見えるわけだ。SHARPは宣伝になるかもしれないが、自分が見えない状態で正常に見える表示はなんだかいただけない。しかも、そのSHARPの文字の周り、フタ全面に5mm間隔ぐらいでドットが描いてある。写真では見えないが、かなりダサい感じがする。この意図はどうにも計りかねる。実際には使われない無線LANのアンテナ部分も含めて、デザイン的にはあまりいいものとは思えない。だいたい、裏側は真っ黒なのだ。

 フタを開けると液晶の下に虹色に輝く「Mebius」のエンブレムがある(シール?)。だが、期待していた「MURAMASA」のエンブレムはどこにもない。デザインで選んだわけではないが、もう少し表現方法を考えてほしいなぁと思う。

薄さを示す写真。私の左腕は重さでぷるぷる震えている  WindowsXPを使うのは初めてだったのだが、セットアップはそれほど難しいものではない。急いでいたこともあったが、ACアダプタを出すのが面倒だったので、バッテリーだけを取り付けてセットアップを始めてしまった。バッテリーは半分ぐらい充電されている状態だったようで、セットアップが終わってWindowsXPが立ち上がった後も45%ぐらいの充電状態を示していた。我ながら無茶なことをするもんだ(^^;)。

 本体は約1.9kg。コンボドライブを外すと1.7kgと、ThinkPadとほぼ同じ重さになるが、そのままでは結構な重さになる。本体が薄くてコンパクトに見えるし、金属質の表面なので、かなりズシッとくる感じだ。最も薄い部分で1インチ(2.54cm)なのだが、本体のゴム足が結構張り出している。そのくせ本体を持ち上げようとするとベタベタに四角いもんだから最初に手を入れるところに迷う。重量バランスは全体に均一に配分されているようで、どこかが重いというわけではないようだ。

 ThinkPadではバッテリー部分が重くなっていたからここを持つとよかったのだが、Mebiusの場合どこを持つのか悩む。しかもどこを持っても滑りそうなのでThinkPadと比べるとかなり持ちにくいのだ。1.9kgの本体は片手で持つには少々重いので、モバイル用途としては本当にここまで薄くする必要があったのだろうかと疑問に思えてしまう。マグネシウム合金の本体は結構丈夫そうだし、これだけの機能をこれだけの大きさと重さに作りこんだことも、液晶の作りもそう悪いとは思えないだけに、もう少し使い勝手を考えて作ってほしかったところだ。


使いにくいタッチパッドとキーボード 2003年1月3日

ThinkPadとMURAMASAの比較。あんまし変わらないように見えるけど、操作性は天と地程の差がある  では、実際に使ってみた感じを。これまでThinkPadでトラックポイントに慣れてしまった身としては、勘所のつかめないタッチパッドは少々使いにくい。ただ、今回はタッチパッドに慣れて、ある程度極めることが出来るぐらいのつもりで割り切って購入したので、できるだけタッチパッドを使ってみるつもりだ。ただ、実際タッチパッドは誰の目にも使いにくいらしく、ノートPCでタッチパッドをガンガン使っている人はあまりみたことが無い。ノートPCだって、マウスとセットにして販売しているのを良く見る。やはりトラックボールやスティックタイプの方が使いやすいようだ。

 ThinkPadと並べてみると、幅はほとんど同じ(実際は5mm程大きい)で、奥行きが大きい。DVDコンボドライブを搭載しているのだから大きくなるのは仕方ないが、この大きさだとB5ファイルサイズ、というか、既にA4サイズをオーバーしていて、A4ファイルには入らない(奥行きがありすぎる)。少々中途半端な大きさになっている。薄いということもあるので、専用ケースをまた考えないといけない。

 タッチパッドは前述の通り、決して使いやすいわけではない。感度設定を極めていないのでもう少し使いやすくはなるかもしれないが、やはり思ったとおりにマウスが動かない。親指で使えると一番いいのだが、手を動かさないで親指だけでなぞろうとすると、たいてい弓なりに動いてしまうので、スタートメニューをたどる事さえ困難になる(カーソルが真横に動かない)。結局人差し指でコソコソしなければならず、なんだか使いにくい。

 更にタッチパッドの弱点が露呈してしまった。特に冬場で静電気が発生しやすいからなのかもしれないが、パッド上に何か付着したりするとたちまちカーソルが言う事をきかなくなる。汚れた点に常に指が置かれている状態になってしまうからだ。こうなるとアプリを終了するのさえ困難になる(キーボードですればいいけど…)。また、スクロールエリアも設けてあるのだけど、この反応がかなりいいかげんで、場合によってスクロールしたりしなかったり…。かなりイライラさせられる。やっぱりトラックポイントのボタンで確実にスクロール状態にできるのは秀逸だったとつくづく思う次第である。

 キーボードの大きさはThinkPadとさほど変わらないように見える。んが、ただ単に四角いエリアにはめ込んだだけのMURAMASAのキーボードと違って、ThinkPadではカーソルキー部分が別になっていたり、使いにくいWindowsキーが省いてあったりと、いかに使いやすさを考えて作ってあるかが、またしても露呈することになる。キータッチはペナペナで使いにくいが、この辺は覚悟していたのでまだいい。問題はCTRLキーの隣に「でん」と居座っているWindowsキーだ。

 ThinkPadの時も[Fn]キーが左端にあったので使いにくいと思ったのだが、このMURAMASAも同様。しかもWindowsキーがCTRLキーの右隣に同じ大きさで居座っている(ThinkPadにはWindowsキーが無い)ため、使うときにはFnキーとWindowsキーを押さないように注意深く探して押さなければならない。IMEの変換でこのCTRLキーを頻繁に使う私にとって、このCTRLキーの押しにくさは拷問的なのだ。

 FnキーかWindowsキーのどちらかが無くてCTRLキーが大きければ問題ないが、いずれも存在する。Fnキーは押しただけではほとんど害が無いのでまだいいが、Windowsキーは押すとスタートメニューがずうずうしく顔を出すし、「CTRL+o」(Atokキーモードで半角)なんぞ押そうとしてすると、たちまち違うアプリ(ファイルを開く)が立ち上がったりする。あわてて元に戻そうとするが、そんなときに限ってタッチパッドにさわってしまったりするからヘンなアプリでヘンな入力がされてしまったりするのだ。パニックである。

 このWindowsキーやアプリケーションキー(メニューの絵があるやつ)を使いこなしている人がどれぐらいいるのか知らないが、個人的にはそんなものは百害あって一理無し。キートップをひっぺがしてやろうかと企んでいる。他にも変換、無変換キーも個人的には不要なのだが、ここまで外すとちょっとかっこ悪いか。

 そのキートップだが、小さいエリアに効率よく収めるには、なるべく「ベタっ」と平らになるようにした方が見た目にもカッコよく見える。しかし、実際には隣のキーとの境目を広く取ったほうがかなり使いやすい(ハズな)のだ。キーストロークが小さくなるのはしかたないとしても、キートップをやたら広く取られると、キーの間隔が相対的に狭くなって結果的に使いにくいキーボードになる。キーボードとパームレストの高さがほぼ同じ(キーの方が少し高いほうが使いやすい)ということもあり、長時間使えるキーボードにはなっていない。ある程度覚悟していたとはいえ、ここまで使いにくいとは思わなかった。慣れるのにかなり時間がかかりそうだ。


青い液晶ディスプレイ 2003年1月11日

MURAMASA(左)とThinkPadの比較。液晶は確かに明るいのだが、明らかに青い
 色々不満点のありそうなMebius MURAMASAなのだが、多少重いとはいえ、やはりこれだけの機能がこの大きさに詰まっていてこの値段で納まっている、というのはなかなか無い。悪い点を判った上で使う分には満足度が高くなるというものだ。というわけでフォロー終了(^_^;)。

 SHARPの製品ということで、液晶については多少期待もしていた。実際、低反射ブラックTFTというたいそうな名前まで付いているのだから、結構見やすい液晶なのだろうな、と思っていたのだ。なにしろアノ液晶のSHARPなのだから、かなり見やすいに違いないと思っていた。

 んが、実際の液晶を見て少しがっかりしてしまった。1677万色の色再現をディザリングで行うのはほとんど判らないのでまだ許せるとして、気になったのはその視認性。低反射と謳っているものの、ThinkPadと比べてみても反射光はむしろまぶしいぐらい。ThinkPadi1620では反射を防止するために液晶表面をかなりマットに仕上げているので、その分液晶の明るさが暗くなっているという話を聞いたことがあるが、比べてみるとどうしてもMebiusの反射光は結構気になる。これで「低反射」を自慢するには無理がありそうな気がする。

 明るさは確かに最大輝度にすればThinkPadよりも明るいのだが、バッテリー駆動にするといずれも輝度は落ちる。すると、とたんにThinkPadとの差がほとんどなくなってしまう。ちなみに上の写真ではバッテリー駆動にしたところである。言うまでもないと思うが、右がThinkPadで左がMebiusだ。このレベルでは輝度の差はほとんどわからない。むしろ暗いところでその明るさを比べていてちょっと気になった。Mebiusの液晶がやたら青く見えるのだ。

 真っ白な画面を比べてもそうなのだが、写真とかを見ていても明らかに青く見える。どうやら色温度が少し高いようだ。この辺の調整は好みもあるが、あまり忠実な再現性がないような気がする。液晶の視野角もそれほど広くないような気がするため、液晶画面についてはかなりがっかりしてしまった(文字の視認だけでいうと、視野角はかなり広いようだが、明るさがかなり変わってしまうため実用的な範囲は狭い)。

 救いなのは、Intelのチップセット、830MGの内蔵グラフィック機能を使っているということもあるのだが、このドライバーにカラー調整のプロパティがあることだ。この調整機能で青を控えめにする(もしくは赤と緑を少し明るくする)ことによって、画面が青い状態をいくらか抑えることができる。実際の色再現性を忠実にするには色々試行錯誤をしなければならないのだが、まだそこまでの必要性を感じていないのでとりあえずはこれだけでもOK。

 とにかく、液晶の品質自体は悪いものではないようだし、普通に使う分には何の問題もないと思われる。今回のパネルにも一応ドット抜けらしきものは見当たらないしね。しかし、SHARPの液晶だから、と過度の期待をしてしまうと拍子抜けしてしまうのでその辺は注意しておかなければならないのかもしれない。実際、私は「こんなもんなの?」と拍子抜けしてしまった。ま、もしかしたらIBMの品質条件のほうが上だったからなのかもしれないが。


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