inserted by FC2 system

デジカメ コンパクトカメラ


 タッチで防水 SONY DSC-TX5その1(購入〜使い勝手)

その2(機能と使い勝手) 

デジカメIndexに戻る  パソコンの部屋に戻る   玄の館トップページに戻る   



 2010年8月。今年も物欲の夏がやってきた。しかし、「これは」というカメラはなかなか出てこない。そんな中、気にはなっていたけど所有することの無かったカメラを作っているメーカーがあった。SONYだ。

シルバーな薄型スタイリッシュ。TZ7と比べても相当薄い  
●最新機能への欲求●

 2010年8月、カメラに関してはいろんな意味で悩み多き時期であった。丁度この時期に写真に関する身の回りの動きが色々あったということに加えて、OLYMPUSのE-3後継機騒動である。一眼レフカメラのメインをフォーサーズに一通り揃えて1年以上になるが、ここにきてOLYMPUSの新機種リリースが「フォーサーズはもうやめちゃって、マイクロフォーサーズに注力するから。レンズは当面売ったげるから、後残った人は勝手にやってね〜」的な動きになってしまっているのだ。いや、当のOLYMSPUはそんな事は微塵も言わないのだが、動きとしてはそうとしか取れない。というわけで、一眼レフは今後どないしょ〜と、悩んでいたのだ。

 話がそれた。今回はコンパクトカメラの話だ。どっちみち一眼レフカメラは当面様子見の状態なので、コンパクトカメラの補完を考えていた。買い替えでなくて補完になるのは、使っているLUMIX TZ7の使い勝手、というか「つぶしの利く」能力が結構便利に使えているからだ。12倍ズームにしてはコンパクトで、動画もかなりキレイということもある。こちらも買って1年ちょっとしか経っていないし、新機種としても「これは」というのがなかなか出ていないのもあるので、画質面での不満はあるものの、まぁもうしばらく付き合っていこうかな、と思っている。

 では何が必要なのか、ありていに言えば、「最新テクノロジーに触れて見たい」というただのデバイス好きな親父状態なのだが、実用面でもTZ7には、こんな不満が無いわけではなかった。以下、TZ7のちょっとした不満

 「重い」
 高倍率ズームコンパクトとしては妥当な範囲ではあるのだが、バッテリー・メディア・ストラップ込みで220gある。さすがにこの重さになると、胸ポケットとかに入れてもそれなりに重さを感じる。

 「分厚い」
 最厚部32mmはいまどきのコンパクトカメラとしてはかなり大きめだ。4〜5倍ズームレンズであればかなり薄いコンパクトカメラも増えているので、もう少し薄いのが欲しいと思うことも多い。

 「ノイズが多い」
この辺はパナソニックのいまいち苦手なところなのだろう。高感度になると疑色が増えてくるし、低感度でもざらついた感じが消えないのだ。高感度はある程度仕方が無いな、と思える範囲なのだが、感度が低くてもざらついている感じが消えないのはちょっといただけない。

 「起動がややっこしい」
 実はこの起動部分を含めて、操作感というのは結構大事なポイントだったりする。撮影時の起動時間は実測3秒ほどと、高倍率ズームである事を考えると十分速い。しかし、実際にはモードダイヤルがずれていないか確認し(いやホント、油断してなくてもすぐズレるんだこれ)、更に再生モードで無い事をスライドスイッチで確認し、それからようやく電源ONとなる。もし確認し忘れていれば、モードダイヤルなら「モードダイヤルがずれています」というメッセージを見て確認しなければいけないハメになるし、再生モードだと、カードの容量や撮影枚数に応じて、起動に数秒間待たされた挙句、ようやくカメラへの切り替えスイッチをスライドさせて、撮影モードに戻れる。

 そもそも今の時代に再生と撮影をスライドスイッチで切り替えるということ自体がややっこしくてしょうがない。この辺はデジカメ初心者などの間違いを防止する、という意味もあるようで(いや、実際にはよく知らないのだけど)、一時期CanonのPowerShotでもこのスライド式に変更されていた時期があった。が、現在は元の再生ボタン式によるロジカルなスイッチに戻されている。しかし、TZシリーズはこのスライド切り替えスイッチのままだ。

 再生ボタン式の場合は、再生していて「さぁ、撮影するぞ」という時にシャッターボタン半押し一つで撮影モードにシームレスに移行できるのに対して、スライドスイッチ式は、その前にこのスイッチを必ず「撮影」側に切り替えるという動作が必要になる。ほんの一手間なんだけど、この手間が非常にまどろっこしい

 話が深くなりそうなのでとりあえずこの辺で区切ろう。要は、こうしたちょっとした不満を解消できる、かつ最新テクノロジーを楽しめる、コンパクトな最新デジカメが欲しい、というわけだ。これぐらいの欲求であれば、さほど強いものでもなかったのであと1年ぐらいは新しいデジカメを補完しなくても良かったのだが、ここに来て具体的に気になるデジカメがあわられた。SONYDSC-TX5だ。

 このTX5、薄型スライドカバー、屈曲光学式で人気のSONYのTXシリーズの一つで、カールツァイスの4倍ズームレンズが組み込まれている。この辺までは「ふうん」のレベルなのだが、なんと、この大きさ、このデザインで「3m防水」「1.5m耐衝撃性」「-10℃耐寒性」なのだ。あの、μToughシリーズと同等のタフさを持ち合わせているわけだ。一見すると普通のスタイリッシュコンパクトに見えるのに、このタフボディには「おおおっ」と反応してしまった。

 しかも、最新機能がふんだんに取り込まれている。SONYお得意の裏面CMOSであるExmor Rを採用し、最高感度はISO3200まで行ける。しかもこのCMOSの高速性を利用した720PのHD動画を撮影可能だし、カメラをざぁっと振るだけでパノラマ撮影ができてしまう「スイングパノラマ」機能も採用されている。SONYの最新機能てんこもりなのだ。

 後は価格だなぁ、と思っていたのだが、いつものキタムラで250千円未満で売られているのを発見。ボディの色がほとんど選べない(シルバーとピンクのみ。ということは私が買うことを考えると実質シルバーのみ)というのはあるものの、これを買わずして最新デジカメを語ること無かれ、という状態だったので、結局誘惑に負けて気絶。

 ただ、同じ「防水デジカメ」のコーナーに並んでいたのが、くだんのμTough6000シリーズ。防水性能だけで言えばそちら方が上だったし、その上価格も2万円以下という魅力的な状態だったのだが、いかんせんカラーがケバケバだったし、重さやゴツさもこのTX5の方が圧倒的に軽快。極めつけは広角端が25mm相当から、というところだろうか。今のTZ7も25mm相当からの広角レンズなのだが、一度この広角を使ってしまうと、もう普通の28mm相当からのズームが広く感じなくなってしまう。空の撮影大好き人間にとっては、この25mm相当からのレンズというのはかなり魅力的だったわけだ。


背面液晶に貼る保護テープ。DAISOの荷造りテープが安くて便利  
●ギリギリなそのスタイル●

 購入してさっそく色々いじってみたそのTX5だが、改めて見るまでも無く、TZ7との違いはその小ささ、薄さ、軽さにある。これまで「やっぱりちょいと大きいな」と思いつつ、12倍ズームが便利で使っているTZ7の厚み32mmと比べると圧倒的に薄く、小さく感じる。実際、これまで携帯しか入らなかったポーチのサブポケットに、このカメラがすんなりと入ってしまった。

 防水デジカメのくせして、厚みは18mmぐらいまで。重さはバッテリー・メディア・ストラップを込みにしても140gほどしかない。ちょっと大き目の携帯ぐらいだ。最近は携帯のデジカメ機能もアップしてきているので、スペックだけ似たようなものを探せば出てくるかもしれないが、価格や扱いやすさを考えると、やはり専用機であることは大きなアドバンテージだろう。

 最近はとんと使わなくなってしまったμ770SWと比べると、実は投影面積的にはほとんど同じで、重さもそれほどは変わらなかったりするのだが、なんと言っても厚みが違う。機能的にも数段上になっているわけで、画素数はもちろん、ズーム倍率や手振れ補正、ISO感度などの進歩具合を見ると、当時μ770SWがメモリーカードセットで4万円ほどしたことと比べても、隔世の感がある。時代を感じるなぁ。

 ここまで小さくすると、色んなところに無理が出やすくなってしまうのだが、TX5の場合、それでも液晶画面は23万ドット3型ワイド液晶で、比較的大きい部類になる。そのため、背面には物理的なボタン類は一切配置されていない。これはこれで相当新鮮な雰囲気だ。

背面はタッチパッド。物理スイッチは上面に集中  電源スイッチを初めとする物理ボタン類は、全て上面に配置されているが、実際の電源スイッチの役割を果たすのは前面のスライドカバーだ。スライドカバーを持っているデジカメと言えば、当時として相当な画質を感じたCanonのPowerShotS60以来だ。S60の時はストラップホールの関係でスライドカバーに難があったが、今回のTX5ではそんなこともなく、軽くスライドするだけで電源が確実に入るのは使って見て気持ちがいい。ただ、一点だけ難点がある。

 このスライドカバー、引っ掛かりがほとんど無いのだ。実際には「SONY」のロゴが掘り込み(というか、浮き出し。ね)で入っているが、その部分はカバーの左側にあり、右手で持ったときは全く指がかからない。右手の指がかかる部分には「Cyber-shot」のロゴがあるのだが、これはただのペイントで、凹凸は一切無い。では、何が困るかというと、普段はいいとして、手袋をしてたり、お菓子を食べたり、乾燥してたりして指の表面が滑る状態だと、スライドカバーを右手だけで開けるのが至難の業になってしまう、ということだ。

 このカバーにひっかかりがあると、カバンの中とかで勝手に電源が入ってしまうことがあるかもしれない、という配慮であるならまだ分かるが、それなら「SONY」ロゴがでこぼこしている必要は無い。実はこのカバーもバランスがあって、左右の端に近い部分でいくら力を入れても簡単には開いてくれない。中央付近で軽く押さえて、指の湿り気の摩擦で引っ張るのがコツなのだが、ポテチを食べた手でそんなことは実はできない。いや、ポテチを食べた手でそのまんまカメラを触っちゃいけないのは大前提ではあるのだが…。

 結局、指がすべる状態のときは、カバーの薄い板の上下に指を押し当てて、無理やりこじ開けるような感じで開閉するしかないのだ。スライドカバー式の電源ON/OFF自体は非常に良い操作だとは思うのだが、このTX5の操作性だけはちょいといただけない。

 また話が長くなりそうなので元に戻そう。とにかく、物理スイッチ類は上部に押しやられている関係で、それぞれのスイッチは結構小さくなっている。それでも、電源スイッチや再生ボタンはきちんと独立していて、押しにくいとはあまり感じない。シャッターボタンも、まぁ大きさ的には不自由しないだろう。ただ、ズームレバーだけはちょいと小さすぎる感じがする。色々あってこの大きさにしたのだろうが、ボタンに毛が生えた程度のこのちっこいレバーは、無理があるんでないかい?

 が、実際に操作して見ると、まぁ手袋でもしていない限りは、なんとか操作できるレベルだ。レバーというよりは、左右に引っ張るスイッチというような感じではあるが、指の腹がしっかりしてさえいれば、なんとかなる範囲だろう。ま、その辺の操作感はまた、次に


バッテリーとメディアは底面にある。バッテリーの向きが問題…  
●少しだけ使いにくい点●

 使いやすい点や便利な点は山ほどあるのだが、そんなものは TX5のホームページを見てもらえればだいたい書いてあるのでいいとして、多分メーカー側はほぼ書かないであろう使いにくいと感じた点を、もう少し紹介しておこう。

 防水カメラということもあるのだが、開口部は原則底面に一体となっている場所だけだ。メモリーカードとバッテリーがほぼ同じ場所に並んで入っているのは最近のコンパクトデジカメの定番なのだが、ハタと気が付いて探してしまったのがUSBや画像出力のマルチコネクタの場所だ。普通は目に見える場所に何らかのフタが付いていて、そこを明けるとコネクタが見えるはずなのだが、今回はマニュアルを見てようやく気が付いた。底面の「CE」マークがある場所だ。

 バッテリー/メディア室と半分一体型になっていて、バッテリーカバーを開けないと開けられないし、ここを開けっ放しだとバッテリー室も閉まらない構造になっている。まぁ普段あまり使わないコネクタではあるが、悲しいのは専用コネクタになっているし、せっかくハイビジョン撮影ができるのに、ハイビジョンを映せるケーブルは別売りになっている。ミニコネクタとはいえ、HDMIが付いているTZ7とはこの辺に割りきりがある。

 バッテリーはこの手の小型カメラに使われているタイプの小型のものだ。製品の箱に入ってた「予備バッテリーキットがいいよーん」チラシを見てびっくりしたのだが、なんと、このバッテリー、NP-BN1なのだが、別売りで買うと1個5880円もしやがる。こんなに小さな電池一つが6千円だ。普通コンパクトデジカメのバッテリーと言えば3千円前後だと思っていたので、これにはびっくりした。まぁ、自分の普段の使い方から言えば、予備バッテリーは必要なさそうだし、充電器も小型軽量なものが付いてくるので、買う人もあまり無いのかもしれない。

 それはそうと、このバッテリーを入れる場所、向きの表示が見当たらない。しかも、ほぼ左右対称の形をしたバッテリーなので、左右逆向きに入れてもなんとか入ってしまうのだ。事実、最初は逆向きに入れてしまい、フタもしてから電源を入れようとして全く入らず、「おやぁ?」と悩んでしまったほどだ。

 電池室の奥を見れば接点が見えるので、それと電池の接点の位置を合わせて入れてやればいいのだけど、そうでもしなければ向きが全く分からないってのはどーなのよこれ。…と思って、もう一度マニュアルの最初のほうを読んで見た。読んで見てびっくり。「バッテリーの向きを挿入口にあるイラストの向きに合わせて、」とある。ええっ?そんなイラストなんか無かったぞ。もしかして俺のTX5は不良品か?

 あわててTX5を引っ張り出してバッテリー室をマジマジと眺めてみると、説明書の「イラスト」が書いてある位置に、なにやら模様らしきものが見えるような気がする。しかし、なんせ金属光沢のあるバッテリー室の壁に引っ掻いたような線で薄くある上、バッテリー室が狭いので光が届かず見えない。こ、これか…?と思って、詳しく見るために懐中電灯で照らして見る…

 確かにバッテリーの向きが書いてあるが、懐中電灯で照らし出してマジマジと見つめて、ようやく「これかなぁ?」と見える程度の視認性だ。はっきり言って、そうまでして確認するより、その奥にある接点を見て向きを確認したほうが1万倍早くて見やすいゾ。メディアスロットにはもっと視認性の高いイラスト(下地が白なのでしっかり見える)が書いてあって、SDカードの向きを間違えることはほぼ無いんだけど、もっと大事なはずのバッテリーの向きが分からないって、これ、本当にコンシューマー機なの?と思ってしまった。

 ま、電源が入ってしまえばこっちのものである。シャッター半押しでピントを合わせて…半押しで…半…カシャッ…ってあれ?半押しが無いよ。コレ。

 再生モードなんかでもシャッター半押しですぐ撮影モードになってくれるので、この「シャッター絶対主義」は非常に気持ちがいいのだけど、問題はその「半押し」半押し部分のクリック感が全く無いのだ。

 あれぇ?と思って他のデジカメを確認して見るけど、やはりOLYMPUSのフラッグシップを除いては、半押しの所に一度クリック感があり、それから更に押し込むとシャッターとなっている。またまた自分のTX5は不良品か?と思ったが、デジカメWatchのレビュー記事を見つけた。

デジカメWatchのTX5のレビュー記事
「ただし、シャッター半押しの感覚がわかりづらく、シャッターの切れるタイミングに戸惑ってしまった。」

 なぬー。同じか。じゃあコレが「仕様」なわけだな。なんだよコレ。防水仕様のあおりか?でも以前のμSWだとそんなことはなくて、ちゃんと半押しでクリック感がある。とにかくこれじゃあ使いにくいじゃねーか。

 でもまぁ人間便利なもので、クリック感が無くて、これぐらいのストロークで半押しになる、というのを感覚的に分かってくると、慣れればなんとかなる範囲だったりもする。スタイルも無駄をそぎ落としたギリギリなのだが、操作性もギリギリな部分が結構あったりするわけだ。むむぅ。



その2(機能と使い勝手) 

デジカメIndexに戻る  パソコンの部屋に戻る  玄の館トップページに戻る