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☆玄の館 別館 しまなみ海道☆
帰り道に撮影した因島大橋、大三島から北側では一番大きい橋。でも渡りにくい
★しまなみ自転車海道往復記'02−復路−★

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尾道ラーメンを喰い、目的を達成した我々3名は帰路に立った。時刻は丁度12時。残りの体力で大三島までたどり着かなければならないが、残暑の残る午後の日差しは少し厳しさを増していた。何も起こることなくたどり着くことができるのだろうか。
減りまくった腹に独特の味、尾道ラーメンを滑り込ませる。至福のひと時
●尾道ラーメンのお味は?●
 本州の地、尾道にたどり着いたのはいいのだが、目的である尾道ラーメンについては有名どころを知っているわけではな。とにかく賑やかな方面に向かっていくしかない。船を下りたあととりあえず左に向かったのだがこれは正解だったようだ。途中でコンビニに寄って情報を仕入れようとしたのだが失敗。しばらく走っているうちに尾道の駅前にでてしまった。ここで尾道ラーメンの旗を出している店を発見。んが、まだ開店していない。どうしようか、と思案しているうちに店の中からおばちゃんが出てきた。どうやら今から開店準備をするらしい。「いけます?」と聞いてみたら快くOK。とにかく腹が減っていたメンバーは滑り込むように中に入った。

 ここまでの距離で手持ちの自転車距離計では40kmちょい。おもったより長距離なのだが、仲間のA氏の自転車距離計ではもう少し距離があるらしい。やはり地図で見るより距離はあるようだ。ここで喰ったラーメンはそれはもう格別。尾道ラーメンは麺が少し平たくてだしに甘み、というかこってり感があるので人によっては好みがあるかもしれないが、個人的には思っていたよりずっとおいしかった。ちなみにこの店は後で写真を見て気が付いたのだが「味麺」という名前らしい。なんと読むかは知らない(^_^;)。

 これにて当初の目的は達成。後は帰るだけとなった。初めは時間が十分あるかと思っていたのだが、昼飯を食っていたら思ったより時間を食ってしまった。ここまでのところ体力的にはまだ余裕があるのだが、はたして帰りはまともに帰れるのか?

尾道駅前にある尾道ラーメンの店、「味面」しかしこんな格好で自転車ツアーもないもんだ
●いざ帰らん●
 尾道駅前のラーメン屋、味麺を後にしたのは丁度12時ごろ。これまで何度か行ってきたしまなみ海道ツアーの中では最も早い部類に入る。出発時刻が朝8時ぐらいだったから、同じペースで帰ることができれば4時には到着することになる。今回のメンバーであれば体力的にはほとんど心配ないので予定通りに到着する可能性が高い。面白くないぞ(笑)。とりあえず来た道をひたすら走る。来るときに乗った渡船に再び飛び乗った。この渡船、料金所は向島にしかないため、尾道側から乗るときはタダ乗りである。

 何台かの車と一緒に向島へ。本州ともさよならである。向島では特に変わったコースを取ったわけではないのでほとんど同じ道を同じように帰る。前回の反省から休憩はなるべくとらないようにしたのだが、さすがに疲れたときと、写真を撮影するときだけは少しずつ休憩を取る。向島内ではまず丁度中央付近になる岩子島の橋の下で一休み。つづいて、「向島大規模自転車道休憩所」と銘打つ場所に出くわしたため、とりあえずここでも一休み(といってもほとんど撮影だけ)。広島県側にはこの「大規模自転車道」という看板があるのだが、どの辺が「大規模」なのかは謎。愛媛県側の自転車道の方がよっぽどしっかりしているような気がする。

 で、あっという間に因島大橋。実はここへのアプローチが結構な距離だったりする。曲がりくねった道路を延々と登りつめ、ようやく狭い狭い因島大橋の二輪道路へ。歩行者用の道路だとあまりに狭いのでバイク用の二輪車線を走るのだが、こんなときに限って向こうからバイクがやってきたりする。歩道側に入ったり車道側に戻ったりでごそごそしてしまった。

 因島側に渡ったとこで橋の写真撮影をかねて一休み。と、向こうからなにやら人が大勢やってくる。どうやらこの因島大橋を渡る手前にサービスエリアがあるらしく、そこからこの自転車道がわに散策道があるらしい。気になって少し行ってみると、なにやら遊具らしきものがある小さな公園がある。遊具はどうやら疲れたドライバーがストレッチをするためのものらしく、一つ一つに使い方を示すような名前が付いている。しかあし、中には「どないすんじゃ」というぐらいストレッチをするには無理があるような形もある。疲れた体を少し伸ばそうかと思ったが、結局眺めて悩んだだけになってしまった。


因島で発見した巨大恐竜。足元にへばりついているのが私
●謎の巨大恐竜たち●
 因島を縦断して帰ることになるのだが、来るときは例の運命の坂道を登ってしまった。しかし、帰りにあのだらだらと長い坂道を登るのは体力的にあまり面白くない。それよりも海岸側を迂回する本来のサイクリングコースを走る方が面白いだろうと判断し、西回りのサイクリングコースを走ることにした。で、少し走った所に海水浴場があるのだが、そこで思わぬものを見つけてしまった。白く輝くその巨大な人工物は、誰がどう見ても恐竜である。しかも、かなり巨大。

 昨年生口島を走ったときに見つけた謎のモニュメントも謎だったが、この恐竜は更に謎。何故こんなところにこんな巨大な恐竜の像を作る必要があったのか、何故白いのか、海の方向を見つめる恐竜は何を見ているのか。説明をしてくれるプレートや看板の類は一切無いため、全てが謎のままである。それにしても巨大だ。ちなみに恐竜の左前足にしがみついているのが自称身長178cmの私である。巨大さが分かっていただけるかと思う。

 とにかくこの像の謎をおいかけていても仕方がない。今の目的は大三島まで無事に帰りつくことである。我々3名は再び自転車を走らせた。道は広くて特に起伏も無いため思ったより走りやすい。そう思ったとき、我々の眼に再び謎の看板が飛び込んできた。そこには「モアイ」と書かれてある。

謎のモアイと恵比寿さん  それだけであれば大して気にも留めないのだが、次の瞬間、我々の眼には再び謎の像が飛び込んできた。それは、確かに「モアイ」である。耳長族の特徴的な顔なのだが、あのイースター島のモアイとはだいぶ異なる。大体、体が腰の辺りまであるし、その腰にはしっかりと両手が添えられているのだ。もっと謎なのは、そのモアイ像の手前に恵比寿さんらしき像が置かれていることである。互いに関連性は全く無い。強いてあげればどちらも石像であることぐらいだ。

 この看板の「モアイ」が、像のことを指しているのか、それともドライブインらしきこの施設の名前なのか、いやもっと複雑な意図が隠されているのかどうかはわからなかった。なんとなく理解したのは、どうやら広島県民というのはこのようなモニュメントを飾るのが比較的好きなのではないかということ。愛媛県側にはこのような像はあんまり無い。不思議な文化の違いである。

 それはいい。とりあえず帰路を急ごう。思いっきり脱力してしまった足に再び力を込め、我々は走り出した。今度こそ調子よく走る。因島の中央付近はサイクリングコースが名所を巡るような感じになっており、フラワーパークや運動公園を経由するようになっているため、道路が少し複雑だ。手元の地図と確認しながら慎重に進むのだが、看板がわかりにくいので少し戸惑うこともある。それでもなんとか迷うことなく進むことができた。

 少し起伏を超えて疲れてきたところで因島フラワーパークに到着。ここには団体さんのバスも来ていて、なかなか賑やかそうだった。駐車場にはトイレも開放されているのでここで一休み。で、例によってここでもあやしぃ像を見つけてしまった。これはどうやら広島国体のマスコットキャラクタのようだが、シャープな印象のフラワーパークの門に鎮座しているのでかなり浮いた存在になっていた(笑)。

 少し複雑な道路を経由しながらいったん海岸を離れ、再び上りになってきた。まだそれほど急ではないのでなんとか走れるのだが、この辺で前のメンバーが妙に踏ん張る。こちらは運動公園の看板をかろうじて撮影したのだが、これで再びずいぶん遅れをとってしまった。


たどり着いた場所は去年、苦労の末見つけたラーメン屋
● 再 会 ●
 もう少し走ると今度は再び海岸側に出てきて海風を受けながら走るようになる。幸いにも風はほとんど無いので多少疲れていても快調に走ることができる。かなり走っただろうか。ふと、なにやら見たことがあるような風景が見えてきた。そう、例の運命の坂道が近づいてきているのだが、この辺は去年たどり着いたところでもあるのだ。先頭のメンバーがスピードを出してパチンコ屋を通りすぎようとしたところで大きな声でストップをかけた。

 そう、ここは去年ヘロヘロになりながらたどり着いた最終地点、「ラーメン三吉」である。前回はここまで来るのにものすごく苦労したのだが、今年は大三島から出発しているので単なる通過地点である。なんだか複雑な気分になりながら再び生口大橋を目指した。

 で、例によって生口大橋へのアプローチは長い。島の北側からやってきているので一旦南側にある入り口まで行き、そこから延々長いアプローチを上っていかなければならない。もっとも、ここを登るのも既に2回目。降りるのを合わせると4回目である。体力的にも去年よりまだ余裕があるぐらいだったのでほいほい登る。

 登りきって橋を渡っていてふと気が付いた。この橋は多田羅大橋のミニチュア版ともいえるような形をしている。斜張橋なので橋の中に柱が2箇所ほど建っていて、その柱は上部でくっついている。ということは、ここの柱の下でも多田羅大橋と同じように手をたたくと音が反響して龍が鳴くような音がするのだろうか。

 柱の下で止まって少し大きめに手を叩いてみる。と、やはり同じ構造。同じように音が反響するではないか。面白い。調子に乗って何度か手を叩いていると手が痛くなってしまった。

去年は謎の塊だった「地殻」。こんな大きさ  生口橋を渡ってからは、去年と全く同じコースを取る。メンバーのうち一人は例の謎のモニュメントを知らないので「面白いものがある」とそそのかしながら走る。んが、今年はかなりペースが速いからか、もう少しで行き過ぎてしまいそうになった。

 例の「地殻」のモニュメント。去年は単に本体だけを撮影したのだが、こうして人と一緒に撮影してみると思いのほか小さい感じがする。ただ、実際には巨大な石が建っているわけで、不安定な感じもあわせて結構な迫力がある。

 ここから先はほとんど起伏も無く、後は多田羅大橋を渡るだけになる。が、さすがにぼちぼち疲れが見え始めた。なにせ60km以上走っているのである。疲れない方がおかしい。生口島の北側のサイクリングコースは去年来た時よりも少しずつ整備が進んでいるようで、通る道が少しずつ変わってきている。新しい道路とでこぼこの工事中の道路を半分ずつ走りながら、休憩どころの耕三寺を目指した。


お土産屋、ラガール瀬戸田で一休みし、たこ昆布を買う
● そして大三島へ ●
 というわけでなんとかようやくお土産売り場に到着。ここで15時。あと1時間ぐらいで大三島まで帰れるかどうかというと少し微妙だが、ここまでくればさほど急いでも時間的にはあまり変わらない。ゆっくり買い物をさせてもらった。今回は家族用にたこ昆布を購入。

 あとは多田羅大橋を目指すだけとなった。この辺からバイクが妙に多くなる。バイクだけでなく車もかなり来ている。この島にそれほど観光名所が多数あるとも思えないのだが、いままで見たこと無いぐらいの量になっている。で、この辺はもう少し進んでから明らかになった。生口島の西側にサンセットビーチがあるのだが、どうやら本日ここで何かイベントがあったらしい。それも二輪車関係のものだったようで、それでやたらめったらバイクが多かったのである。島波海道沿線、あなどりがたし。

 で、さすがにこの辺まで来ると疲れの方もかなり来ていて、どうしてもペースが落ちる。道路は平坦だし、風は多少あるものの、体力を奪うほどではない。んが、足が言うことをきかなくなりつつあった。そんな時、ついに多田羅大橋が姿を現した。後はあそこまで行くだけだ。

 んが、例によってここからが辛い。橋は見えたものの、思ったより距離があるため橋をずーっと眺めながら延々自転車を走らせなければならないのである。これならまだ橋が見えない方が気分的に楽かもしれない。目の前にニンジンをぶらさげられたまま延々食べられない馬状態で気分がめいってしまった。

 疲れがピークに差し掛かったころ、地獄の多田羅大橋アプローチがやってきた。時間的にはそれほど経っていないので思ったより体力が残っていたが、さすがにこの坂道は辛かった。ヒイヒイいいながら登る。登りきったところにちょっとした休憩所があるのだが、ここでしばらく休むことになった。

 そして最後の橋、多田羅大橋を渡る。まだ太陽は高い位置にいる。時刻は4時前だ。なんと、結局予定通り4時には到着してしまった。やはりなるべく休みを入れないようにしたのと、広島側の島には起伏が少なかったからだろう。さすがに疲れきった状態だったが、特にトラブルもなく、全員無事に到着。すんごく気持ちのいい疲れだった。


多田羅大橋橋脚の真下。ここには龍が棲む
海を越えて
橋を越えて
島を超える
君の待つかの地へ
銀輪を滑らせる

体を突き抜ける疲れが
夏の陽を浴びて
少しずつ
潮風に溶けていく

坂を越えて
岬を越えて
空を超える
龍が呼ぶかの地へ
また来ると誓う


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