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☆玄の館 別館 しまなみ海道☆
帰り道に撮影した因島大橋、大三島から北側では一番大きい橋。でも渡りにくい
★しまなみ自転車海道往復記'02−復路−★

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 1999年と2001年に合計2回、しまなみ海道を自転車で走りまくったのだが実はまだ因島までしか行ったことが無かった。本州である尾道まではまだ橋二つをのこしたままだったのだ。とにかく一度は島波海道を全部走破してしまっておきたい。以前からそんなことを思っていたのだが、なかなか機会がなかった。そして2002年の9月22日、ようやくその機会が訪れた。仲間内二人をひきつれて、尾道ラーメンを目指して一路車を走らせた。
出発前に多田羅大橋をバックに。もちろんまだまだ元気
●多田羅大橋より出発●
 今回のしまなみ海道ツーリングの目的はズバリ、尾道ラーメン。とにかく本州の土を確実に踏むコースを取ることにした。しかし、いつもの出発地点であるサンライズ糸山からスタートしたのでは前回と同じところまで行くのがせいいっぱいなのは目に見えている。尾道まで行くためにはやはりもう少し先から出発するか、尾道まで行った後なんらかの手段で帰ってくる方法、もしくは一泊して翌日帰ってくるような方法が必要になる。

 で、今回選択した方法は最初のもう少し先から出発するという方法。来島大橋、伯方大島大橋、大三島大橋は車で通過してしまい、大三島と向島の間、多々羅大橋からスタートすることにしたのだ。メンバーは私と、これまでの2回も同行してくれたN氏、そして自転車大好き先輩のA氏である。今回は3人とも自転車を持っていたので多田羅しまなみ公園ではレンタルしないで、うちのスパシオに3台の自転車を積んでいくことになった。

 自分の自転車は折畳み式なのでめいっぱい狭くしたトランクになんとか収まるのだが、後の2台はどうしても後部座席と前部座席の間に入れなければならない。2列目のシートは取り外してあるとはいえ、さすがにここに収めるのは少し苦労した。結局2台とも前輪を外し、逆さまにするなどしてなんとか収めることに成功。向こうに持って行ったのはいいけど、帰りに載せられない、なんてことのないように状況写真を撮っておいた。

 多田羅しまなみ公園に到着したのは8時過ぎ。途中で来島サービスエリアに寄っていたので予定時間より少しオーバーしていたが、空いている駐車場で自転車をてきぱきと組み立ててとりあえずは多田羅大橋をバックに記念撮影。早起きとドライブで疲れが無いとはいえないが、まだまだ元気である。

生口島は一気に横断。唯一小休止した謎の?情報プラザ。時間があればじっくり見てみたかったのだが
●生口島を一気に横断●
 前回のツアーでは、ここに戻ってきたときにリアサスが緩かったために疲れが増幅したことが分かっていたので、自転車のリアサスはパンパンに効かせておいた。天気も上々。まずは最初の橋、多田羅大橋を3人で渡る。と、橋脚の所まで来たときに、なにやら妙な表示と、籠に入れてある拍子木が目に入った。そういえばサービスエリアに寄った時にも同じような説明文があったように記憶している。説明文によると、この橋脚の下で拍子木を鳴らすと、龍が鳴くという。

 ためしに鳴らしてみると、なるほど、橋脚の柱と柱の間に音が反響してうわわわわん…と残響が残る。手を叩いても似たような音になるが、やはり備え付けられている拍子木の方が大きな音が出るのでより楽しめるわけだ。橋脚の真下に入ることができる斜張橋ならではのからくりである。

 とにかくスタートしたばかり。時間的にもそんなに余裕を見ているわけではないし、ヘタをすると夜になってしまうので向島に渡ってからはかなり飛ばした。ルートは前回も利用した島の南側、国道317号線を使った。こちらのほうが比較的直線が多く、道が分かりやすいし、距離的にも少し短いのだ。

 生口島に渡ってから海岸際の道路を少し走っていると、妙な看板に出くわした。みかん類を販売しているようなのだが、「おいしい甘夏→」とある、その矢印が南側、すなわち海を指しているのである。「なんぢゃこれ?」「海の上に店があるのか?」と大爆笑。そのうちにちゃんと店が見えてきたのだけど、もちろん地面の上。単に看板の書き間違いなのか、ウケを狙っているのか、謎な店であった。急いでいたので写真を撮り損ねたのが痛い。

 生口島を半分ぐらい過ぎた所で、なにやらまたあやしぃ(笑)建物が目に入った。「生口島道路情報プラザ」というものだ。小さな建物だけど、どうやら道路建設のための情報発信場所となっているらしい。10km近く走って丁度いいところだし、ここで小休止させてもらった

因島の国道と県道、どちらを通るか運命の交差点
●因島、未知の道へ●
 出発して1時間ちょい、9時20分ぐらいにようやく次の橋生口橋までたどり着いた。ここは前回最後の橋になったので、この時間帯にたどり着くのはなんとも不思議な感じがする。去年はここが最後の難関だったが、今回はただの通過点でしかない。体力的にも3人ともまだまだ大丈夫、ということもあり、撮影をしたらとっとと通過してしまった。目指すは尾道なのだから。

 しかし、今回はここから先、因島は完全に未知のゾーン。地図を持っているとはいえ、初めて通る道なので不明なところも多い。橋へのアプローチを下りきったところにあるサイクリングロードを示す地図には県道387号線を通るのが一般的なように書いてあるが、生口島でもそうであったように必ずしもそれがベストの道とは限らない。特に観光名所をめぐるように誘導されている場合もあるので、走破することが目的の場合は遠回りさせられる可能性もある。因島の場合は他のルートを見ると、どうも国道を通ったほうが手っ取り早い感じもある。島の真ん中を突っ切る形だ。

 悩みながら走っていると、あっという間にその分岐点まで来てしまった。丁度信号待ちをする形になったのだが、近いと思われる国道側を眺めてみると、みるからに「坂道」している。見事なまでの上り坂だ。大島〜伯方島〜大三島の地獄の坂道コースが一瞬頭をよぎったが、「とにかく行ってみよう」ということで、勢いだけで国道側を行くことになってしまった。かなりバクチめいたコース取りだったが、結果としては正解だった。

 登りだしたところ、これがまた予想通りの急な坂道。最初のうちはなんとか持続して上っていたのだが、曲がりくねった道はどこまで坂道なのか分からないので、「あのカーブを曲がれば峠のてっぺんに違いない」と踏ん張ってみると裏切られる、の繰り返しで、つい体力を消耗してしまう。ええかげんへとへとになって自転車を押して歩こうか、と思ったところで峠が見えた。本物だ。距離としては結構短いのではないかと思う。ここから先は海岸まで一気に下りだ。

 トンネルを抜けて、小学校の辺りまで多少のカーブを含みながら下り坂を楽しんだ。この辺まで来てふと思ったのだが、この下り坂、妙に長いのだ。上りはかなり急だったのだが、下りは多少急な部分もあるものの、結構長く感じた。この分だと、帰りにここを上るのはずーっと上りが続くようになるのであまり得策ではないかもしれない。逆に、行きにこのコースを通ったのは結果として正解だったことになる。



●最後の島、向島へ●
 しばらく走ると前方に半島のように突き出した山が見えてきた。大楠山だ。このむこうに因島大橋があるはずである。半島をぐるりと回りこむように自転車を快調に走らせていると、橋脚がちらちらと見え始めた。海岸側に出てみると因島大橋が結構きれいに見える。こんな風につり橋がきれいに見えるのは伯方大島大橋とこの因島大橋ぐらいだろう(来島大橋は全長が長すぎるので意外ときっちりとは見えない)。橋全体が見えるところで記念撮影をして、いざ因島大橋へ。

 ここのアプローチも変わっていて、峠を一度越えるような感じで道路が付いている。「ええっ?もしかしてこの峠を越えてまた上るのか?」と思ってヒヤリとしたが、さにあらず。峠をほんの少しだけ超えたところに更にアプローチの道路が繋がっていて、そこから更に上り坂がついていたのだ。どっちにしても疲れることには違いないのだが。

 因島大橋は今回初めて渡るのだが、この橋はBox構造になっていて、上を車が、下を人と二輪車が通るようになっている。んが、バイクとそれ以外が通る間をブロックで仕切っているもんだから狭くてあぶなくてしょうがない。ゆっくり走ればまだいいのかもしれないが、ただでさえ狭いのに対向自転車とかが来ると相当危ない。どう考えても設計ミスだぞ、こりゃ。

とにかくこれで残す島はあとひとつ、向島だけとなった。時間は10時を回ったところ。このペースならあと1時間で尾道に渡るのはそれほど難しいものではなさそうだ。いいペース、というか、むしろ早すぎるぐらいになっていた。疲れのほうもそれほどでもない。考えてみたら30kmぐらいしか走っていないのだからそんなものかもしれない。

 なんとか橋を越えてアプローチを下っていると、なにやら妙な標識を見つけた。びっくりマークである。通常、この標識は「その他の注意」になるので、何に注意するべきか補助標識に記述されているべきなのだが、ここの標識は「注意」とあるだけで何に注意すればいいのかさっぱり分からない。アプローチは曲がりくねっていてブラインドコーナーが多いのでその辺の注意を喚起したいのだろうとは想像できるのだが、それ以上のことは不明。広島県内の道路は謎が多い(^_^;)。それにしてもココのアプローチはかなり長かった。帰り道での苦労が…うむむ。

 因島大橋を渡ると、あとは本州までの最後の島、向島を残すのみである。この島も比較的アップダウンは少ない。因島大橋を降りた後、推奨ルートをひた走るだけだ。ルートは西海岸沿いにずーっと続く道で、特に変化は無いのだが途中に一箇所だけ真っ赤な橋の下を通る。なんぢゃこれ、と思っていたのだが後で地図で確認すると、どうやら隣の岩子島とを結んでいる生活道路らしい。しまなみ海道とは直接関係はないが、結構目立つ橋ではあった。もしかしたら後で出てくる尾道大橋より目立つかもしれない。

到着後ぶいぶい乗り込む車とバイク。ほとんど道路の延長として使われている渡船
●そして尾道へ渡る●
 この辺まで来るとさすがに疲れてくる。時間的には11時前と、予定より早いぐらいで、昼には十分尾道側に渡れそうなのだが、ええかげん腹が減ってくるのだ。ここに来るまでに何度か水分補給用のペットボトルを購入しているのだが、向島の真ん中編でもう一度コンビニに寄って口に入るものを購入した。あとは尾道大橋を渡るだけ、だが。

 以前から情報は仕入れていたのだが、尾道側に渡るのは尾道大橋を使わないほうがいいらしい。ルート的にも距離が短くなる上に、橋は自転車で渡ることを前提としていないため、車道を走ることになってかなり危険らしい。これまでちょこちょこみかけたしまなみ海道のルート案内看板にも、「渡船をご利用ください」との表示。今回橋を無理やり渡らなければならない理由はないし、思ったより早いペースでのサイクリングになっていて疲れていることもあり、迷わず渡船を選択した。いくつか渡船があるらしいのだが、表示があってとりあえず行き易い所を選んだ。自転車と人で150円。かなり近いのでこんなもんでしょう。

 で、やって来た船をみて少しびっくり。かなり小さいのだ。いや、人と自転車が載るぐらいなら十分大きいといえるのだが、それに車が2〜3台乗っている。前後が開いて車はそのまま乗り降りできるのと、船が小さいので、フェリーというよりは狭い住宅街の路地を切り取ってそのまま海に浮いているような感じだ。仲間内と自転車を乗り込ませてあっというまに出発。ものの数分で対岸に着くのだが、その途中で尾道大橋、新尾道大橋を見ることができた。ここからはそれなりに距離がありそうだし、高さもそれなりにあるので疲労度合いから見ても渡船を選択したのは間違いなかったようだ。

 尾道側に到着すると一緒に乗っていた車はブイブイ出て行くし、待っていた車はするする乗り込む。まさしく道路の一部のような感覚だ。乗り込む車があまりにスムーズに納まるので見ているとそのまま進みすぎて海に落ちるんじゃないかとヘンな心配をしてしまう。しかし、他人のことを心配している場合ではなかった。ここまでの地理はだいたい把握していたのだけど、尾道で特に目的地があるわけではなかったので、当初の目的である広島県の地面を踏むというのはまず達成されてしまったのだが、メインの目的である「尾道ラーメンを喰う」というのが残っている。んが、特定の店を知っているわけではないのでまずはラーメン屋を探さなければならない。はたして、ラーメン屋は見つかるのか?

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