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デジカメ ミラーレスカメラ


めくるめく高機能OLYMPUS OM-D E-M5MarkII
〜文句その2〜


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 2015年の梅雨明けに導入したOM−D E-M5IIも、気がつけばも1年以上も使っている(2016年秋現在。色々あったが、正直結構気に入って使っているのだ。その辺楽しいところはまぁ他の人のレビューにまかせて、ここは色々文句を言わせてもらう。とにかく気に入っているだけにどんどん使っていて、それだけに文句を言いたくなるところも多くなるのだ。がんばれ!OLYMPUS!気を抜いたら、あっという間に使わなくなっちゃうぞ〜。

操作性をよくするためのファンクションボタンは結構多い
ファンクションボタンは結構多くて、うまく設定できれば結構使えるが、それを見つけるまでに苦労する。ストラップは格安の合皮のものを選んでみたが、なんとかなりそう。
 
●ハードウェアの話をもう少し●

オプションも含めて、ハードウェアというか外観の話をもう少ししておこう。
ストラップは標準のものを使っていたが、とにかくゴツイ。幅が広くて、ゴワゴワ。使いにくい。自分はストラップを右手に巻いて固定することが多いのだが、それもやりにくいし、バッグとかにカメラを入れたときもコンパクトにならないので収まりが悪い。「OLYMPUS」とデカデカと表示しているが、その広告のためになんか不便を強いられているみたいでちょっと困っている(自慢したい人にはそれがいいのだろうが…)。細めでしなやかなストラップを探してみたのだが、このオプションで買うストラップ類は結構値が張るのが多い。実は個人的に好きなのはEOS 10Dに付いてきたCanonのプロストラップなのだが、さすがにOLYMPUSのカメラにCanonのストラップは…ねぇ(^^;。

探しまくって、結局浅沼商会の「KING ネックストラップ カラーコレクション 一眼レフ用 ブラウン 本革 CCLS-02 BROWN」(リンク先はamazon)、を導入して、なんとか使いこなそうとしている。なんせ1,500円以下と安いのでお試しにはもってこいだ。ただ、これも合皮の部分が少し(かなり)堅いので、使っているウチに柔らかくならないかと期待…しているが、何もしなければかなり堅いままのようだ。最終的に、手でゴリゴリと折れ目を入れて積極的になめしてやったところ、だいぶ柔らかくなってきた。少し手を入れてやる必要がありそうだ。

液晶画面の見え味は悪くない。液晶面の保護としては、いつもの荷造りテープを活用した保護シート仕様にしていたのだが、本体が小さく、右手の親指がどうしても画面右上を滑る形になり、テープの角が引っかかってはがれてしまうことが多発した。仕方が無いので、しっかり固く貼れる専用の保護シートを買ってしまった。画面も見やすくなったのでまぁこれは仕方無いか。

ファンクションボタンは多くあるが、私の場合、親指AFになるFn1はAFスタートに、右前のトーンカーブボタン(Fn2)はデジタルテレコンに、そしてHDRとして残しておきたかったFn4ボタンは、カーソルキーのAFセレクトを無効にしてしまった関係で、AFセレクトをここに持ってきた。実は、このAFセレクトは、カーソルキーによるセレクトをOFFにしてしまうと、どんなにがんばっても、どこからも設定できないのだ(タッチAFで一時的に設定できるが、固定できない)。

どこかのファンクションにこのセレクトボタンを割り当てなければならない。EOSなら、グリップ右上に[・・・]ボタンがあり、これは少々グリップを深く握り込んでも触ることは無いので設定を変えることは必要無いのだが、E-M5IIには残念ながらそんなボタンが存在しない。なかなか苦労させられる機種でもある。 E-M5IIの本体の小ささはメリットでもあるのだが、グリップも小さいのは、やはり苦労する。とにかく指が余るので、ぐっと握ってしまうと本体右前にある絞り込みボタンを押してしまう。ここはグリップをもっと深くして欲しいところだ。必ずしも大きくしなくても、もうちょっと形状を工夫するだけでだいぶ違うはず。まだ工夫できると思うが、この辺はオプションのグリップの売り上げと関係しているのかも知れない。ケチらないで改善してくれ〜。

ビューファインダーの見え味は、撮影しているときはあまり気にならないのだが、実はいいとは言えない。本来E-M5IIに期待したのは、店頭で見て感動したE-M1のファインダーだ。確かに悪くない見え味だが、撮影直後の再生画面は解像度がいまひとつの感じがする。背面の液晶画面なら解像度がしっかりあり、撮影が成功しているかどうかわかりやすいのだが、こいつに慣れてしまうと、光学ファインダーのEOSとかを使ったときに妙な感じになってしまう。どっちが良い、というか、それぞれに特徴があるので慣れるのに少し時間がかかるのだ。

ストロボは内蔵されていないのだが、正直使って1年以上、不便を感じたことが無い。これはE-PL5でも同様の形だったので、ないものだと思って使えばそれまで、ということだ。普通の室内撮影でも最近はISO1600とか3200とか普通に使えるし、手ぶれ補正がかなり強力なのでほとんど不自由を感じないわけだ。明るい望遠レンズなんかを使えばその辺はなおさら強力な形になり、必要なのはストロボでは無くてレフ板になったりする(^^;。本当はもっともっと色々使いこなせるのがいいんだろうけどね。付け外しや調整が色々面倒だったりするので、今後も使う機会はあんまり無いかも知れない。何かきっかけがあると違うかな。

バッテリーは互換品を2つ導入
バッテリーは互換品の2個セットを導入。性能は劣るが妥当な範囲。向きを示す▲マークは結構便利
バッテリーの持ちは、それほど良い訳でも無いが、短いわけでも無いので、十分許容範囲だろう。今回もこのカメラだけのバッテリーとなっているので、カメラの数だけバッテリーとその充電器があることになる。2015年7月の時点でこのE-M5II、そしてE-PL5、パナのGX1、GH1、CanonのEOS60D、KissX5、そしてFUJIのX-A1、そして普段はほとんど使わなくなってきつつあるE-5と、合計8台の一眼カメラ(今回面倒なのでリンクは省略)とそれぞれのバッテリーとその充電器が必要という形になっている。正直やっとられん(^^;。少し整理しなけりゃならんな…ということで実は少し整理されつつある。

話がそれた。バッテリーについては、やはり予備が欲しくなる。イザという時に困らないように、ということもあるが、予備バッテリーを持っていれば一つの電池を無くなるまでフルに使えるので、電池の充電回数を大幅に減らすことにもなって電池の寿命を延ばすことにもなる。ただ、純正の電池はやはり高い。ここは一つFUJIのX-A1でも使ってみてなかなか良かったNucleusPower製の互換バッテリー(リンク先はamazon)を買ってみた。これだと純正の半値ぐらいで2個セットが、amazonで普通に買えるのだ。互換バッテリーの場合、だいたい容量はイメージとして半分〜2/3ぐらいで、使い方にも寄るが突然電源が切れる(粘りが無い)ことが多いのだが、なんとかなる範囲だろう。

ちなみに、電池の底(挿入したときに見える側)には、電池番号と三角マーク(▲)を記入してある。最近の電池は形がヨウカン型で上下の向きが分かりにくいので、電池押さえのツメがある部分に▲を表示して分かるようにしてあるのだ。これが結構便利。デフォルトで書いて欲しいぐらいだ。番号は電池を順番に使うためのモノだけど、まぁ実際には適当だ(^^;


信じられない操作性の顕著な例。セルフタイマーの設定
信じられないぐらい悪い操作性の一例、セルフタイマーの設定。普通に12秒セルフタイマーを選びたいのに、全然出てこない。これは横スクロールを二回ほどしてようやくたどり着いたところ
 
●不満はまだまだあるけどね。●

ソフトウェア的にはまだまだ問題点が多い。OLYMPUSのメニューは分かりにくいというので有名なのだが、理由は細かく分かれすぎているからだ。機能がやたら多いのに、メニューが結構分かれていて、かつ方向性が無いから、迷いやすいのだ。更に、とにかく設定に不可解な操作が多い。顕著なのはセルフタイマーだ。

ドライブモード変更を選ぶと、ずらずらっとアイコンが並ぶ。が、ハイレゾショットなんかもココにある。これはすなわちセルフタイマーと併用できないことになる。ブレを極端に嫌うハイレゾショットが、ブレ防止のためのセルフタイマーと併用できないってなんだよそれ。連射モードもここにあるので、ハイレゾショットが連射と併用できないのはまぁわかるが、セルフタイマーと併用できないのはまるで冗談だ

他にも、今のOM-Dには電子シャッターが普通に装備されていて、先膜電子シャッター(ぶれ防止)と、全電子シャッター(静音撮影)とがある。このシャッターの違いがここのセルフタイマー/連写のメニューの中にあって、それぞれ右肩にトランプのダイヤのマークとハートのマークが付いている。どっちがどっちか覚えておかないといけない上、ダイヤとハートって、白黒だと見分けが少し付きにくい。結構難しいぞ

しかも、並んでいる順が妙だ。シングル撮影−先膜シングル撮影−電子シングル撮影−連写H−先幕連写H−電子連写H−…と、各連写毎に先膜電子シャッターと全電子シャッターが並んでいるのだ。シングル撮影を主としてその電子シャッターとかを選ぶ場合は便利だが、普通に考えるとここには連写やセルフタイマーをしたくてアクセスするはずである。

例えば通常のセルフタイマー(12秒)を選びたい場合は、ぐるっと回って合計12項目ほど捜さないと出てこない。セレクトダイヤルをぐるぐる回してようやく出てくる上に、項目が多いのでさっと選べないのだ。集合写真なんかでみんなを待たせているときは相当にアセる。マヂっすか?こんなに使いにくくして誰が喜ぶんですか?

スーパーコンパネを使えばこんな事も少なくなるのかもしれないが、個人的にはこの縦横メニューはCanonやSONYにもあって、共通で感覚的に使えるし画面を塞がないので心理的に安心できるというのもある。なんとか頑張って欲しい

まぁ、この使いにくさは今に始まったことでは無いので、OLYMPUSを選んだ時点でこのメニューや用語には慣れていくしか無いのだ。OLYMPUSはハードの技術では結構がんばっているだけに、このソフトウェアで相当損していると思うのは私だけではあるまい。

これは付属のRAW現像ソフトなんかにも言えて、どんどん使いにくくなっている気がする。今回付属していたのがOLYMPUS Viwer3.0なのだが、以前の2.0までは写真プリントに良く使っていた。個人的にはA4に2枚とか4枚とかを縁なしいっぱいにプリントできるので色々便利に使えていたのだ。しかし、この3.0になってから何故かこのA4に分割する印刷機能が省かれてしまった。こんなの残しておいたって誰も怒らないぞ。カメラの余分な機能は全く省かないのに…

とにかく、プリントは1枚の紙に1カットしか印刷できないのだ(Index印刷は残っているが、用紙いっぱいに印刷はできない)。何故この機能を削ったのかは分からないが、他のソフトでも似たような機能はほとんど実装されていないので、ちょっと特殊な使い方?なのだろうか…。

さて、OLYMPUSケナしてばっかりだが、少しぐらいは感謝しておこう(^^;。
画像的には悪くない。解像度もあるし、いざというときはデジタルテレコンが使えて思ったよりも使い勝手がいいのだ。デジタルテレコンはE-PL5でも便利に使えていたのだが、ビューファインダーがあるE-M5IIで使うとその便利さがよりいっそう明確になる。ミラーレスならではのライブビュー表示でデジタルテレコンを使うとより普通に使えるし、ピントを合わせるときも拡大表示があると格段に合わせやすい

すごいのは、撮像素子移動による手ぶれ補正で、シャッター半押しにすると、ファインダー画像がピタリと止まる。この感触になれてしまうと、手ぶれ補正の無いカメラでは撮影出来なくなるんじゃ無いかと思えるほど頼ってしまう。すごいぞOLYMPUS!。

ただ、光学ビューファインダーと違って荒く見えることもあれば、コントラストが必要以上につきすぎて見にくいこともあるのだけど、ビューファインダーならではのメリットを教えてくれたものでもある。今後は光学ファインダーは次第に高級機だけになり、このビューファインダーが一般的になってくるのだろうけど、まだまだ、進化しそうな気もする。

とにかく多機能なE-M5IIだが、その中で今回時々便利に使わせてもらっているのが、「ライブブースト2」だ。これは星空などのすごく暗い状態の時にフレームレートを落として天の川さえもライブビューで写し出してしまおうというものだ。この機能を見た時は「あっぱれ!OLYMPUS!」と思ったのだが、実は落とし穴があった。

ノイズはまだ多いけど天の川の描写とかけっこうイケる
高感度のノイズはまだまだ多いけど、天体写真にも十分使えるレベルになってきた。天の川の描写とか結構好きな感じでイイかもしんない。
星空撮影の時は確かにこれほど便利っぽいものはないし、通常の光学ファインダーでもできなかったようなフレーミングが可能になったりしているのだが、一番の問題はフレームレートが落ちると同時に、全ての操作がそのフレームレートになってしまう、ということだ。もう正直、「はぁ?」ってなところだ。

フレームレートはおおよそ1/2秒ぐらいになる感じだが、その1/2秒の間は、全ての操作が無効になるのだ。シャッタースピード変更などのあらゆるダイヤル操作やボタン操作、そしてやシャッターそのものも無効(遅延)になり、余分に動かしてしまったりと誤操作を頻発することになる。当初、花火をバルブ撮影していて気がついたのだが、自分の思ったところで全然シャッターが切れず、「なぬー!?もう壊れたか!?」と思いっきり焦ってしまった。原因を掴むまでしばらくかかってしまったが、とにかく初めて出た頃のスマホみたいだ。恐ろしく使いにくいカメラになってしまうのだ。

この辺は分かっていればある程度なんとかなるが、ピント合わせに使おうとするととにかくまどろっこしい。フレームレートが落ちるのは仕方ないのだが、その他の操作はきちんと追従できるようにして欲しいところだ。この機能を入れただけでもまぁいいのだが、せめて「操作フレームレートも同時に落ちます。ごめんね。」ぐらいは注意表示して欲しいぞ。この操作性の改善は、MkIIIになるまでは無理かな…

とにかく、天体写真用として、これまでOLYMPUSを信じては裏切られてきたのだが、今回のE-M5IIは、まぁ、比較的良好な成績を示している。EOSに勝てるかというとまだまだだが、ノイズは比較的少なく、高感度特性も(比較的)良い。

赤の感度はまだ今ひとつだけど、天の川をそれなりに写すぐらいには問題無いレベルになってきてる。まだもう少しだけど、OLYMPUSのマイクロフォーサーズはレンズも色々揃いつつあり、今後とも目が離せない形になってきている。天体写真用としては最後までメインのカメラにはならないかもしれないが、普段撮りにはコンパクトで写りも良くて色々応用も効いてと、引き続き使い続けていくカメラになりそうな気がする。




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