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周辺機器 こだわりの一品


そしてレンズ沼へ…

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 デジタル一眼レフカメラにすっかり魅入られてしまった私は、次から次へと新しい機種に手を出し始めた。丁度手を出せるような手ごろな?新機種が次々に出るからだ。だけど、やっぱりカメラはレンズあってのもの。一眼レフカメラの特徴であるさまざまなレンズ交換を楽しまなければそのメリットも薄れてしまう。そうして理由をつけて、今度は色んなレンズに手を出し始めた。そう、あとはハマるだけ。もう帰れない、いわゆる「レンズ沼」へと…。

まずは沼への歴史と、その続きを…


2003年7月 for Canon EOS 10D  1本目!24-135mm F2.8-4.5

2003年9月 for Canon EOS 10D 欲しくなった望遠レンズ

2004年2月 for Canon EOS 10D 安心できるレンズが欲しい

2005年8月 for Canon EOS 10D 超軽量レンズ 50mmF1.8II

2006年3月 for OLYMPUS E-330 E330これ一本でOK?

2006年7月 for Canon EOS 10D 広角対応SIGMA17-70mmF2.8-4.5

2006年9月 for Canon EOS 30D 超広角の誘惑 EF-S10-22mmF3.5-4.5

2007年1月 for OLYMPUS E-330 夕陽専用小型望遠 ZD40-150mmF4.0-5.6

2007年3月 for Canon EOS 30D 手ぶれを止めろ! EF-S17-85mmF4-5.6IS

2008年3月 for OLYMPUS E-3 新標準。ZD12-60mmF2.8-4.0

2008年5月 for OLYMPUS E-3 初マクロは別目的。ZD50mmF2.0MACRO

2008年8月 for OLYMPUS E-3 行くぜ望遠!。ZD50-200mmF2.8-3.5SWD

2008年8月 for OLYMPUS E-3 意外と使えるテレコン。EC-14
2009年3月 for OLYMPUS E-620 更に軽量、超広角。ZD9-18mmF4-5.6

2009年12月 for OLYMPUS E-620 小さくて懐かしい。ZD25mmF2.8

2010年12月 for Canon EOS60D EOSの標準。SIGMA17-70mmF2.8-4.0OS

2011年5月 for Canon EOS60D 超広角の超誘惑再び。SIGMA10-20mmF4-5.6 DC HSM

2011年12月 for Canon EOS60D 明るい空と人を!。SIGMA85mmF1.4 EX DG HSM

2013年3月 for PANASONIC GX1 どちらがオマケ? LUMIX GX VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6

2013年3月 for OLYMPUS E-PL5 マイクロフォーサーズのお手軽ポートレート MZD 45mmF1.8

2013年5月 for OLYMPUS E-PL5 超広角が手のひらに LUMIX G VARIO 7-14mmF4.0

2014年3月 for Canon EOS60D 星用のEOSのマクロ SIGMA 150mmF2.8 APO MACRO DG HSM

2015年1月 for OLYMPUS E-PL5 初めての高倍率 LUMIX G VARIO HD14-140mmF4.0-5.8ASPH MEGA O.I.S.

2015年7月 for OLYMPUS E-M5II 「これ一本」の小型版 M.ZUIKO DIGITAL ED 140150mmF4.0-5.6II

2015年10月 for OLYMPUS E-M5II マイクロ移行!まず標準ズームを M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

2015年10月 for OLYMPUS E-M5II マイクロ移行!望遠もPROレンズで M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + MC-14

2016年5月 for Canon EOS 80D 驚愕のAF速度 Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM

2016年12月 for Canon EOS 80D 超大口径大物レンズ SIGMA 50-100mm F1.8 DG

2020年1月 for OLYMPUS E-M5II あまりに便利すぎる M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmF4.0 IS PRO

2021年4月 for Canon KissX9i EOS用の明るい広角が欲しい! AT-X14-20 F2Pro





カメラに付けると比較的スマートに見えるこのレンズ  
● コンパクトな広角対応 ●
 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DG MACRO 
 2006年7月。E-330の不満が出始めたため、カメラをシステム的に揃えるのはEOSシステムにしようかな、と元に戻り始めた。しかし、現状のEOS 10Dは処分寸前だし(行き先はまだ決まっていないが)、シャッター回数も3万回を越えてそろそろメンテナンスが必要になってきている(と思われる)。それなら本体をまずグレードアップするのが先ではないかな、と思うものの、E-330を買った後なのでそんなに余裕があるはずもない。

 そもそもEOSシステムとしては本体、ストロボ、ケーブルレリーズ、標準ズームレンズ2本、望遠レンズ1本、おまけに50mmF1.8、といった所だ。カメラ本体がしっかりしていれば充実度はそれほど悪くない。後は広角側のサポートと、E-330を購入したきっかけになった本体+レンズの大きさ重さぐらいだ。

 普段標準として使っているレンズはSIGMAの24-70mmF2.8だ。明るいレンズだけど、大きさ・重さは結構あるし、フレアが出やすいので逆光なんかでは結構気を使う。なんといっても広角側が24mmなのでなんとか使えてはいるけど、少し広い感じを出そうとすると物足りないことも多い。やはり17〜18mm(35mm換算で27〜29mm)は欲しい

 で、EOSシステム対応のレンズを改めて確認してみると、最近話題のレンズがあった。SIGMAの17-70mmF2.8-4.5 DG MACROだ。望遠側で明るさがずいぶん落ちるが、その分レンズは軽量コンパクトで、実は今使っているE-330の14-54mmF2.8-3.5とほとんど変わらない。ズーム倍率も4.1倍と、14-54mmの3.8倍とそれほど差がないのだ。

 当然デジタル対応レンズだからフレアやゴースト対策もきっちりしているようだし、写りについても否定的な話は出ていなくて、むしろキリキリ写って気持ちがいいらしい。

 しかも魅力的なのはその値段。4万円ぐらいかな〜少し考えるなぁ〜と思っていたのだが、普段行くカメラのキタムラのWebでなんと36,800円。EOSシステムのレンズの追加はちょっと慎重にしようと思っていたのだけど、この値段だと手が出せてしまう。困った(^_^;)。

同じSIGMAのレンズ24-70mmF2.8、24-135mmF2.8-4.5と比べてもコンパクト  まぁ買うか買わないかは店頭で眺めてから決めてもいいかな、と思っていて、先日プリントを取りにいつものキタムラへ行ってみた。在庫が無ければ買う気は無かったのだが、なぜか店頭にはEOS30Dと一緒にこのレンズもきっちり在庫されている。以前のE-330の時とは大違いだ。気になったのは店頭表示価格が38,800円だったこと。この辺はちょっと微妙だ。一応店員さんに確認してみると、あっさりWeb価格の36,800円に。そこから先は記憶が無い(^_^;)。ただ、店員さんが出した箱には「For Nikon」と書かれてあって「ヲイ!」と文句をつけたのはうっすら覚えている…

 実際に本体に付けてみると、さほど小さいとか軽いとかという感じは無い。多少ほっそりした感じはするが、455gという重量があるのでそうそう軽いというところまでは行かないのだ。んが、実際にこれまで主に使っていたSIGMA24-70mmF2.8と比べてみるとその差は歴然。写真で見てもらっても雰囲気は分かると思うが、一番左の本体につけてあるのが今回の17-70mm。中央の馬鹿でかいのが24-70mmF2.8。一番右が24-135mmF2.8-4.5だ。マウント部分は合わせてあるのだが、24-70mmF2.8の大きさが際立つ。

 最大径は10mmも違わないのだけど、17-70mmの最大部分は前球の何故かスポット的に太い部分だけで、手で持つ部分はかなり細いので数字以上にコンパクトに見える。なんせ重さで300g近く、長さで30mm近く差があるのでやっぱり17-70mmはコンパクトだ。E-330とは本体が違うのでE-330ほど気軽に持ち運びできるわけではないけど、かなり近いところまで行けそうな気がするのは新しいレンズだからだろうか。

例によって新聞撮影テスト。白い四角部分を切り取って比較  
● 万能的な性能と… ●
 とっても気に入ってしまいそうなSIGMAの17-70mmF2.8-4.5。んが、最初に何枚かテスト撮影をしているうちに、なーんか変な感じがしてきた。AF動作が思ったより遅い感じがするのだ。しかも、時々AFが合わないことがある。むむむ?また不良か??

 よくよく観察してみると、AFが合わないわけではないようだ。実際撮影した画像はピントを外している気配は無い(まぁ許容範囲か)。普段はAIフォーカスにしてあるので、ほぼ無限遠から手元にAFを働かせたときに、どうやらC-AFに切り替わっているようだ。実際、その場でもう一度AFを聞かせなおすとちゃんと合焦ランプが点く。

 でも、今までのレンズでこんな挙動はなかったよなぁ、と、今までのレンズを引っ張り出してきて同じような被写体で同じようにAFを働かせてみた。SIGMA24-70mmF2.8はさすがに高級レンズというか、AF動作やモーターの動きも速いし、AFも一発で合う。SIGMA24-135mmF2.8-4.5でも動作は遅いが、AFは一発で合う。SIGMA17-70mmF2.8-4.5だけがAFが少し遅く、AFがC-AFに切り替わってしまうのだ。

 感覚としてはなーんかモーターのギアがきつくて動きが鈍い感じ。正確に時間を測ったわけではないし、他のレンズと比べても極端に遅いというわけでもなさそうだ。不良というにはちょっと微妙か。

 で、何度もAFを試していると、なんかだんだんC-AFに切り替わる頻度が低くなっているような感じがしてきた。心なしかAFモーター音も軽くなっているような…。そーいえば、SIGMAのズームは買ったときはズームリング結構トルクがきつくて、使っている間にどんどんルーズになってくる事がある。もしかしたらこのAFもそんなものかもしれない。性能の割にはやたら安いレンズなので、そんなもんかと割り切ってしまえばそんなもんかも。

 このまま調子が良くなれば使っていくし、調子が戻らないようなら一度調整に出したほうがいいかもしれない。

 さて、肝心のレンズ性能だが、やはり広角17mmというのは気持ちがいい。EOS 10Dでいえば1.6倍だからだいたい35mmフルサイズの28mm相当だ。同等の画角はS60E-330で経験済みなのでそれほど新鮮味があるわけではないが、やはり広い範囲が写るというのは気持ちがいい。しかも望遠側は70mmと、これまで使っていた24-70mmF2.8と同じ。明るさはF4.5と落ちるけど、24-70mmF2.8も画質の点からF5.6ぐらいまで絞って使うことが多かったのでそれほど気にはならない。

 むしろ逆光性能が大幅に良くなっているのがうれしい。24-70mmF2.8の時は、大して逆光でもないのにフレアで画面全体が白っぽくなってしまい、せっかくの写真がダメになってしまうことが結構多かった。この辺は大口径レンズの宿命でもあるらしい。が、今回のこのレンズならデジタル専用のコーティング等が施されていることもあってとにかく逆光に強い。ヘタすりゃフードもほとんど要らないかも。

絞り開放とは思えないキリキリした画質 65mmだととたんに締まりがない…
 んで、例によってやってみました。新聞撮影テスト。壁に貼った新聞紙が画面いっぱいに写るようにして、その中央部を拡大したもの。最新のレンズならそれなりにしっかり写るだろうし、デジタル専用だし、結構シャープに移るという話を聞いていたので、正直期待してたりして…。んが、実際には状況によってだいぶ違う。

 とにかく広角側では実際びっくりするぐらいしっかり写る。左側の写真が広角17mm側の絞り開放で撮影したものだけど、F2.8の開放でここまでしっかり写るレンズはなかなか無い(自分が知らないだけだと思うけど)。しかも周辺部までかなりしっかりしていて、安心して使えるレベルにある。実際スナップとかを撮影していても、広角側ではファインダーを覗いていても画像がキリキリしているのが分かるぐらいだ。

 んが、望遠側になるととたんに馬脚をあらわす、というか、普通のレンズになってしまう。右側の写真が65mm(70mm端部は部屋が狭くて入らなかった…)での新聞写真。F4.5の開放での撮影だ。この辺は、24-135mmとか、24-70mmF2.8とかと似たような傾向を示している。実際、F8まで絞れば周辺部までほぼ不満の無い画像となる。まぁ望遠側で過度の期待をしない限りは普通に使える、というか、かなりキリキリ写るレンズだと思う。

 とにかくその軽さ、コンパクトさ、接写性能(レンズ直前までピントが合う!)、17mmからの広角、逆光性能、といった要素を踏まえると、これはもう常用レンズになるのは確実。似たような焦点距離のレンズばっかり揃えてしまっているけど、今回のは広角側に振っているのでこれでいいのだ!。後はAF性能さえもう少ししっかりしていれば完璧なレンズなんだけどなぁ。まぁ値段から言えばあまり贅沢は言えないかな?



「写真」を撮る為についに手に入れた超広角レンズ  
● 超広角の誘惑 ●
Canon EF-S10-22mmF3.5-4.5USM
 2006年9月。EOS30Dを購入するときに同時に買ってしまったのがこのレンズだ。そもそも、EF-Sレンズが使えるEOS30Dを買うための動機のひとつがこのレンズなので、どうせ買うのなら少々(だいぶ?)無理をしてでも買ってしまおう、というのがあった。カメラボディと違って、よほど人気で在庫とかに変動が無い限り、レンズの価格はあまり大きくは変わらないというのもある。

 また、ボディと同時に購入すれば少しは値引きも期待できるかなぁ、という色気を出したのも事実だ。購入価格は75000円程。決して安くはないが、このクラスの画角が得られる純正レンズということを考えると、高くも無いというのが相場だろうか。ただ、SIGMAとかと違ってフードが付属していない。これはちょっと意外だった。

 これまで揃えて来たレンズは標準ズーム系が多くて、望遠ズームが1本。広角側はE-330用の14-54mmSIGMAの17-70mm28mm相当まではカバーできるようになっていた。これまでの経験から言えば、だいたいこれで事足りる。しかし、それはあくまで標準的な写真を撮影するときであって、それ以上の事をしようとするとやはり悩ましい所もあった。

 今までは子供が小さかったし、デジカメがどんどん進歩してきていたのでどちらかというと「カメラ」が趣味だったのだけど、子供が少しずつ大きくなって手がかかりにくくなり、自分の写真を撮影できるようになってくると、「写真」が趣味になりつつある。実際、撮影したもののいくつかは何らかのコンテストに投稿するようになってきた(まだ採用されたためしは無いけど)

 そうなるとコンテストで賞を取っているような写真もそれなりに見るようになって来る。その時に気になるのがやっぱり超広角で撮影された写真だ。きちんと使えばこれ以上の迫力がある撮影ができるレンズは無い。やはり「写真」を撮影するには欠かせないひとつの憧れでもあった。

 で、いざ購入しようとしたが、やはり似たようなレンズは他にもある。最近はデジタル一眼レフの小さい撮像素子に対応した専用広角レンズが揃って来てそれなりに選べるようになっている。ただ、この手のはやはり広角度合いで選びたい。そうなると比較できるのはSIGMAの10-20mmF4-5.6とこのEF-S10-22mmF3.5-4.5だ。

 実売価格はSIGMAの方が1〜2万円安いし、EF-SというわけではないのでEOS10Dでも使えるので汎用性もある。ものの本ではSIGMAの方が画質がいいという話もあるし、どちらもAFは超音波だ。

 これはまた悩ましい。というか、普通に考えたらSIGMAだろう、という気になっていた。しかし純正レンズも捨てがたい、で、あるスペックに気が付いた。重さだ。

 SIGMAの方は470g、対するEF-S10-22mmの方は385g。F値が半絞り近く明るくて長焦点側も2mm長いにもかかわらず100g近く軽いのである。この差は大きい。そもそも、このクラスの短焦点ズームとなると常用するのには少し無理があって、「ここぞ」という時に使うようになるんじゃないかと思う。その場合、レンズの交換が発生しやすい。レンズ交換をする時にそのレンズそのものが無ければ話にならない。そのためには持ち運んでいなければならない。ちうわけで、「もう1本」を持ち運ぶことが前提なら、この100gの差が効いてくるわけだ。

実際に購入して取り付けてみる。思っていたよりも少し大きいけど、重量そのものは軽いので割と軽快だ。USMも快調で、思ったところにスパッとピントが合う。フルタイムマニュアルフォーカスなので、ピントが気に入らなければマニュアルフォーカスで合わせなおすこともできる。ただ、あまり接写できないこともあり、そこまで使うことは少ないような気もする。

かろうじてそのダイナミックさが分かるかもしれない1枚。空に注目  むしろこのフォーカスリングがズームリングより手前にあるのが気になる。これまで買ったレンズは全てフォーカスリングがレンズの先端側にあり、普段構えている限りはピントリングに触れることは無い。ところが、このレンズだけは手前にあり、しょっちゅうズームリングと間違えて回してしまう。なんでこんな仕様になっているのかは分からないが、もう少し何とかならないものかと思ってしまう。

 忘れてた。肝心の画角の広さ!。焦点距離10mm、35mm版で16mm相当の超広角だ。今まで持ったことの無い未知の世界。部屋の中で覗いてみると、もう、これは笑っちゃうぐらい広い。本当に笑いそうになった(^^;)。部屋の隅から撮影すれば、6畳の部屋のほとんどが写せてしまう。それでいて、妙な歪は少ない。いやぁ、今のレンズはここまで来てるんだなぁ、とつくづく関心させられてしまう。

 ただ、実際にこの広さを生かせる写真が撮れるか、となるとこれまた難しい。普通に構えているだけでは単に「余計なものが写ってしまうレンズ」でしかない。やはりこのダイナミックさを使うためには、ダイナミックに広い被写体か、ダイナミックなアングルで攻めなければ意味が無い。写真は近所の海岸から写した夕日だが、まだダイナミックな感じは伝え切れていない。まだまだ腕を磨かなければなるまい。


超広角側ではやはり歪が隠せないが、まだマシな方?  
● 超広角の超画質? ●
 思い切って買ってしまったEF 10-22mmF3.5-4.5USMだが、最短撮影距離が24cmと、寄れないわけではないが、接写やダイナミックな描写ができるほど寄れないこともあり、なかなか思ったような写真が撮影できないのが本音だ。

 めいっぱいローアングルとかの撮影もしたいのだけど、そうなるとファインダーが覗けなくなったりする。こうなるとE-330のようなバリアングルのライブビューが欲しい。本当はE-330とかにこんなレンズを着けるといいのかもしれない。

 んが、現時点ではE-SYSTEMにはこのEF-S10-22mmに相当するようなリーズナブルなレンズが無い。11-22mmか、7-14mmになってしまう。前者は広角側が不足(35mm判で22-44mm相当)するし、後者はやたらめったら重く大きく高価な(20万円以上)レンズになってしまう。9-18mmぐらいの手ごろなレンズがあればなぁ、とつくづく思う。

 話がそれた。画質に行ってみよう。超広角なので、広角側で新聞に接近すると端の方が流れてしまうのは仕方ないとして、中心部分は絞り開放からかなりいける画質になっている。絞ればそれなりに改善してくるが、真ん中を使う限りはほとんど不満は無いと言っていいだろう。

 とはいえ、この広角レンズを使うのなら、当然周辺までの画像を楽しむのが前提だろう。となると、周辺部の画像の流れも気になる。写真は新聞撮影をしたときの、新聞の左上部分を等倍ピクセル相当に拡大したものだ。左半分が10mmの時、右半分が望遠側の22mmの時だ。画質そのものは10mmの時の方がしっかりしていて、シャープに写っている。

 ただ、よく見てもらえば(いや、ぱっと見た目に)分かるのだが、10mmの時はかなり傾いて写っている。すなわち、その分全体に歪んでしまっているわけだ。22mmまで望遠側に振ればほぼ水平な感じになっているのが分かる。

 この歪みをどこまで許容するかによってレンズの評価が分かれるとは思うが、個人的にはこの歪みよりも22mmの時に少し周辺部の画像が甘くなるのが気になった。ただ、これまでに購入したレンズの状況を考えると、むしろ10mm域での周辺画像がかなりがんばった形に見える。22mmの周辺部も、F8まで絞れば若干改善される形になるので、総じて実力は高い感じだ。

 うだうだ言っているよりも、この手のレンズはとにかく撮影してみないと始まらない。ただ、最近はE-330の使用頻度の方が上がってしまっていたりする。その軽さと思いの外色合いが好ましく感じるのだ。その関係もあってEOS30Dの使用頻度が下がってしまっている。個人的にはこの画角が得られる格安のレンズがフォーサーズに欲しい所だが、しばらくはムリだろう。今後どうしていくか、悩ましい所でもある。



夕日専用超小型望遠レンズ  
● 夕日専用小型望遠 ●
ZD 40-150mmF4.0-5.6
 時は2007年1月。ボディの能力の関係もあってレンズを増やすことができないでいたE-330。ただ、その小型軽量のボディもあってお散歩カメラとしては比較的使いやすいものになっている。

 最近はデジタル一眼レフカメラも結構小型のものが出てきているので、必ずしもE-330が小型軽量とは言い切れないかもしれないが、少なくとも今まで使ってきたEOS 10Dや30Dに比べると小型軽量だし、そのライブビューも使い勝手が面白いので手放せないでいる。 。

 で、最近比較的よく撮影するようになって来たのが夕日。海が近いこともあって、自転車で海まで出かければ、比較的簡単に夕日を撮影することができることに最近気が付いた。で、実際の夕日を撮影するときには望遠レンズが欲しくなる。水平線近くの真っ赤な夕日を望遠レンズでアップにすると、結構印象的な絵になる。

 これまでは、望遠レンズとして使えるのはEOS 30DSIGMA 70-200mmF2.8EXだった。この組み合わせだと結構いい絵が撮れるのだけど、いかんせんレンズがやや重くて大きい。自転車で持ち運ぶにはすこーしだけ気になる。

 実はもっと気になっているのは、夕焼けを撮影する広角レンズとして、EOS 30DにEF-S10-22mmをつけているということ。この場合、今持っている唯一の望遠レンズである70-200mmF2.8と頻繁に交換しての夕日撮影になるため、夕方の潮風吹きすさぶ海岸で不安定な状態のレンズ交換をすることになる。これは人にもカメラにも辛い。もう一台のカメラ、E-330に望遠レンズをつける事ができれば、EOS 30Dには10-22mmを付けっぱなしにできるので、「夕焼け撮影セット」が完成することになる。

 E-330の方を望遠専門にしてやれば手軽に色んな夕焼けが撮影可能になる。もともとE-330を購入するときに、将来的にはZD 50-200mmF2.8-3.5を購入して望遠レンズとしようと思っていたのだが、E-330の基礎体力に問題があったため、頓挫してしまった。これだけしっかりしたレンズだと大きさ・重さ・値段ともにそれなりのものになってしまうのだが、対象を夕日に絞れば、少し暗くても、軽くて安いレンズがあればだいたい事足りてしまうはずだ。

 ということで小型軽量な望遠レンズを物色してみた。それが2006年の秋。このときはZDレンズでも梅レンズだとZD40-150mmF3.5-4.5しかなく、このレンズだと結構大きいし、426gと軽くは無い。最短撮影距離も1.5mと魅力は無い。それなら、SIGMAの55-200mmF4-5.6DCの方が安くて軽くて(292g)最短撮影距離も1.1mと、結構いい感じだし、約2万円と安い

その望遠を生かした夕日の撮影。逆光にも強いか?  色々話を見てみると、SIGMAだとAF時に前半分が豪快に回るのでホールディングしにくいという話もあるけど、この安さと機能はいいんでないかい?、と思って、資金繰りを算段していた。が!。そこにきてOLYMPUSよりこのレンズ、ZD40-150mmF4.0-5.6が衝撃デビュー!。その小ささ、軽さ(220g)、最短撮影距離(0.9m)は相当に魅力的であった。後は価格だろうか。

 年が明けて1月中旬、なんとか先立つものの算段もついたのでいつものキタムラで問い合わせ。すると、当時のKAKAKU.COMの最安値よりも安い28,000円と、思っていたより安い値段だったので、結局その場で発注。3日後には手にしてしまった。

 で、そのレンズ。マウントはプラスチックマウントだけどその小型軽量なのは抜群。とにかく軽くて小さい。標準ズームとして使っている14-54mmF2.8-3.5よりもずっと小さくて軽いのだ。これで40-150mm(35mm版で80-300mm相当)のズームレンズってんだから、こりゃあニュースですよ八っつぁん!。いつものウェストポーチにも、14-54mmを付けた状態のE-330+このレンズが入ってしまうので、夕日撮影システムとしてはもってこいの状態だ。

 これまでのOLYMPUSのズイコーデジタルレンズは、どちらかというと「ホントにフォーサーズ用のレンズなの?」と思わせるような大きなものが多くて、小型のCCDのメリットを十分生かせていないようなものが多かった。どうしても従来のレンズのリニューアル的なものが多かったり、画質を突き詰めて必要以上に大きくなっていたのではないかと勝手に想像してしまいたくなるほど大きかった。それが、今回のこのレンズはまるで心を入れ替えたかのような徹底した小型化。何が起こったのか考えると夜も眠れない(^_^;)。


ZD14-54mmよりも小さくて軽い望遠。キャップに注目  
● 小型望遠の実力 ●
 
買ってしまったオリンパス自慢の?小型望遠レンズ、ZD40-150mmF4.0-5.6だけど、今までE-330の標準レンズとして使ってきたZD14-54mmF2.8-3.5と比べてもかなり小さく、持ち運びに関しては文句ない。フードが花びら型ではなく、普通の円筒形なのがちょっぴりかっこ悪いし、ズームを伸ばしたときも盛大に伸びるのでこれまた間延びした感じがするのだけど、性能や値段から言えばこれで十分かな。

 それよりもフロントキャップのノッチが外から押さえる普通のタイプから、内側からひっぱるタイプになっているので、フードをした状態でも簡単にキャップの付け外しができる。基本的に保護フィルターを付けない自分としては、レンズを保護するためのキャップが簡単に付け外しできるのは素直に歓迎したい。

 これだけ小型のレンズなので、F値が暗いのは宿命。それでも150mm(35mm換算で300mm相当)でF5.6なのだからまぁなんとかなる。しかし、ピントリングの距離目盛も無いのはちょっと困る。ズイコーデジタルはフルタイムマニュアルフォーカスができることもあって、電気接点式のピントリングになっているため目盛りを直接打てないという問題はあるけど、このレンズの売りの一つに0.9mという最短撮影距離がある。

ぐぐっと伸びる望遠端。フードも合わせるとなかなか…  実際にその位置にピントを持っていこうとすると、ピントリングをぐるぐると永遠に回して、とにかく動かなくなるのを確認するしかない。目盛りがあれば「ここまでまわせばOK」と分かるし、近すぎてピントが合わないときも目盛りをみて「あ、限界なんだな」とすぐ分かる。同じく目盛りの無い50mmF1.8IIではそんな使い方はあまりしないので気にならなかったのだけど、望遠ズームでは結構気になる。特に今回テスト撮影しようとしてずいぶん困ってしまった。ピントが合わない原因をメジャーを持ってきて確認しなければならなかったのだ。

 それでもこのレンズ、思っていたよりずいぶんといい画像を結ぶ。「こんなに小さなレンズなのだからある程度描写は仕方ないかな」と思っていたのだけど、普通に景色やポートレートを撮影しても特に不満は無い。むしろ鳥なんかを撮影しているとそのAFの速さ(というか、遅くない)に逆にびっくりしてしまうこともある。普通に撮影していれば全く不満は無い

 ということでちょっとテストをしてみた。これまでは解像度のテストに新聞紙を使っていた。これは結構厳しいテストで、レンズやカメラの能力が如実に現れる。ただ、望遠レンズでテストしようとすると新聞紙が大きすぎて、撮影距離が部屋の中では収まらなくなる。仕方が無いので、今回はもっと手軽に撮影できるようにA4に文字をびっしり書いたものを用意した。絶対的にはちょっとやさしくなるのだけど、まぁその辺の厳密なレビューは他のメディアにまかせて、そのレンズを絞ったときの相対的な感じだけでもつかもうというわけだ(言い訳)。

A4の画像。この左上を拡大  このレンズも他のレンズ同様、広角側の方が安定している。広角側では絞り開放でもほとんど描写が変わらず、A4の隅までしっかり描写できるのだ。しかし、150mmの望遠側になるとさすがにそうもいかないようで、中央部分はとにかく周辺部は描写が荒れてくる。それでも絞っていけばなんとか見える範囲にはなってくる。

 下の写真はA4の左上部分だけを拡大したもの。上側が150mmF5.6(開放)で撮影したもので、下側はF16まで絞ったものだ。原寸だとちょっと大きいので少し縮小してある。さすがに16まで絞ると全体的に締まった画像になる。F8だと丁度この間ぐらいで、中央部の絞り開放もF16より少し甘いかな?という程度だ。

上がF5.6,下がF16。絞ると改善  問題はあるものの、中央部分はどの焦点距離でも比較的安定しているのが救いだ。普通これぐらいの望遠になってくると望遠端で周辺部まできっちり写る必要のある被写体は少ない(少なくとも私の場合は)。普通に使っている分にはこの荒れ具合さえ分からないぐらいしっかり描写してくれる。

 40-150mmという焦点距離は、普段のお散歩カメラとしては実はかなりいい。広角側が無いのは仕方ないと割り切れば、この焦点距離というのは実は眼をこらして見た範囲に近い。ブログでいろいろネタを撮影するのにもってこいの範囲なのだ。日常の景色をうまく切り取れる範囲といってもいいだろう。ということで、子供のスナップ以外ではE-330にこのレンズを付けっぱなしになりつつある。もっと小型軽量にしたいので、E-410が欲しくなってしまう。困ったレンズである(^_^;)。

 ただ、300mm相当の焦点距離は薄暗いととたんに苦しくなる。手ぶれ補正が欲しいのも事実だ。これだけデキがいいと、後はこのレンズ以上の性能のものが欲しくなってくる。既にSIGMAのOEM(だと思うけど)で70-300mmF4-5.6のレンズが発表されているけど、今回のレンズみたいにフォーサーズ専用の小型軽量のものも欲しいところだ。




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